当連結会計年度における当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおり、当連結会計年度より割賦販売取引の売上高の計上基準を変更しており、前連結会計年度については遡及適用後の数値で比較・分析を行っております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種進展等による経済活動の再開によりサービス業を中心に一部に回復の動きがみられましたが、足元では、新たな変異株の世界的な感染拡大による流通の停滞が再び景気の下押し圧力となるなど、一進一退の状況となりました。また、ウクライナ情勢の影響で、わが国でも穀物や資源などの価格が上昇しており、企業収益や家計の圧迫要因となっています。
一方、欧米において中央銀行が金融政策を引き締めに転換する動きが見られますが、日本銀行は、引き続き企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努め、金融緩和措置を講じるとしています。
当行グループの事業基盤である奈良県経済においても、行動制限の緩和により、観光産業や飲食業を中心に全体としては緩やかに持ち直しの動きが続いていますが、足元では、新たな変異株の感染拡大が下押し圧力となり、景気回復のペースは鈍化しています。
以上のような経営環境のもとで、当連結会計年度の業績は以下のとおりとなりました。
まず、預金については、個人預金が堅調に増加しましたので当年度中207,439百万円増加して、当連結会計年度末残高は5,647,407百万円となりました。また、譲渡性預金は当年度中3,500百万円増加して、当連結会計年度末残高は7,540百万円となりました。
貸出金については、中小企業向け貸出、住宅ローンが増加したことなどから当年度中83,896百万円増加して、当連結会計年度末残高は3,870,774百万円となりました。
有価証券については、投資信託等のその他の証券が増加したことなどから当年度中42,155百万円増加して、当連結会計年度末残高は1,470,517百万円となりました。なお、純資産額は当年度中7,085百万円減少して、当連結会計年度末残高は286,473百万円となり、総資産額は当年度中441,098百万円増加して、当連結会計年度末残高は7,001,441百万円となりました。
損益面についてみますと、経常収益は、銀行業務において国債等債券売却益及び株式等売却益等の減少によりその他業務収益及びその他経常収益が減少したことなどから前年度と比べ3,695百万円減少して77,531百万円となりました。
一方、経常費用については、銀行業務において営業経費が減少したことや不良債権処理額等の減少によりその他経常費用が減少したことなどから前年度と比べ5,932百万円減少して59,549百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前年度と比べ2,237百万円増加して17,981百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度と比べ1,006百万円増加して11,867百万円となりました。
また、連結ベースでの顧客向けサービス業務利益は、主に貸出金利息が増加し、営業経費が減少したことから、前年度と比べ1,474百万円増加して1,810百万円となりました。
なお、当連結会計年度末の国内基準による連結自己資本比率は9.60%(前連結会計年度末は9.47%)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(ア) 「銀行業務」においては、収益面では、国債等債券売却益及び株式等売却益等の減少によりその他業務収益及びその他経常収益が減少したことなどから経常収益は前年度と比べ3,921百万円減少して66,886百万円となりました。
一方、費用面では、営業経費が減少したことや不良債権処理額等の減少によりその他経常費用が減少したことなどから経常費用は前年度と比べ6,409百万円減少して49,431百万円となりました。
この結果、セグメント利益(経常利益)は前年度と比べ2,487百万円増加して17,455百万円となりました。
また、顧客向けサービス業務利益は前年度と比べ1,644百万円改善の664百万円となりました。
なお、当連結会計年度末の国内基準による単体自己資本比率は9.29%(前連結会計年度末は9.15%)となりました。
(イ) 「リース業務」においては、グループ力を活かした営業活動を展開することにより、有力なマーケットである奈良県内及び大阪府地域を中心に、取引基盤の拡大と収益増強に努めました。
以上の結果、経常収益は売上高が増加したことから前年度と比べ193百万円増加して9,468百万円となりました。一方、経常費用は、売上原価が増加したことなどから前年度と比べ297百万円増加して9,162百万円となりましたので、セグメント利益(経常利益)は前年度と比べ104百万円減少して306百万円となりました。
(ウ) 「その他」では、証券業務においては、銀行の主要法人先を中心に協働推進し顧客層の拡大を図りました。クレジットカード業務においては、法人向けカードの推進と新規加盟店の獲得に積極的に取り組み、奈良県を中心とするエリア内のキャッシュレス決済市場の拡大を図りました。コンサルティング業務においては、コンサルティング営業の推進、人材紹介サービス、M&Aアドバイザリーなどのソリューションを提供しました。
以上の結果、経常収益は証券業務やコンサルティング業務等において売上高が増加したことなどから前年度と比べ294百万円増加して5,919百万円となりました。一方、経常費用は投資業、証券業務及びコンサルティング業務等において経費が増加したことなどから前年度と比べ20百万円増加して4,351百万円となりましたので、セグメント利益(経常利益)は前年度と比べ273百万円増加して1,567百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は1,493,835百万円となり、前年度末と比べ305,468百万円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により獲得した資金は367,581百万円となり、前年度と比べ獲得した資金は164,497百万円減少しました。
これは、主として預金や借用金の増加額が前年度と比べ減少したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動により使用した資金は59,366百万円となり、前年度と比べ使用した資金は26,895百万円増加しました。
これは、主として有価証券の取得・売却等により使用した資金が前年度と比べ増加したことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により使用した資金は2,756百万円となり、前年度と比べ使用した資金は146百万円増加しました。
これは、主として自己株式の取得による支出額が前年度と比べ増加したことなどによるものです。
・資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当面の設備投資及び株主還元等は自己資金で対応する予定です。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当行グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。
(参考)
(1) 国内業務部門・国際業務部門別収支
当連結会計年度の「資金運用収益」は、運用残高が増加し利回りも上昇したことから合計では前年度比64百万円増加の48,185百万円となり、一方、「資金調達費用」は前年度比355百万円減少の900百万円となりましたので、「資金運用収支」の合計は前年度比419百万円増加して47,285百万円となりました。
「役務取引等収支」の合計は、国内業務部門において団体信用生命保険に係る費用が増加したことなどから前年度比385百万円減少して9,936百万円となりました。また、「その他業務収支」の合計は、国内業務部門において国債等債券売却損が減少したことなどから前年度比279百万円増加して1,007百万円となりました。
(注) 1 国内業務部門は当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行の外貨建取引です。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めています。
2 資金調達費用は金銭の信託運用見合費用(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度2百万円)を控除して表示しています。
3 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の
利息です。
4 その他業務収益及びその他業務費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間で相殺した金融派生商品損益です。
5 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおり、当連結会計年度より割賦販売取引の売上高の計上基準を変更しております。この変更に伴い、前連結会計年度については遡及適用後の数値を記載しております。
(2) 国内業務部門・国際業務部門別資金運用/調達の状況
資金運用勘定については、主として国内業務部門において預け金残高や貸出金残高が増加したことなどから平均残高の合計は前年度比569,365百万円増加しました。また、利息の合計については、国内業務部門及び国際業務部門の有価証券利息は減少しましたが、国内業務部門の預け金利息及び貸出金利息が増加したことなどから前年度比64百万円の増加となり、利回りの合計については0.07ポイントの低下となりました。
資金調達勘定については、国際業務部門において債券貸借取引受入担保金残高やコールマネー残高は減少しましたが、国内業務部門において借用金残高や預金残高が増加したことなどから平均残高の合計は前年度比776,218百万円増加しました。また、利息の合計については、国際業務部門において借用金利息や売現先勘定利息が減少したことなどから前年度比355百万円の減少となり、利回りの合計については0.01ポイントの低下となりました。
① 国内業務部門
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しています。
2 国内業務部門とは、当行及び連結子会社の円建取引です。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度246,794百万円、当連結会計年度470,488百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度38,001百万円、当連結会計年度35,900百万円)及び利息(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度2百万円)を、それぞれ控除して表示しています。
4 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)です。
② 国際業務部門
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しています。
2 国際業務部門とは、当行の外貨建取引です。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めています。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度29百万円、当連結会計年度28百万円)を控除して表示しています。
4 ( )内は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)です。
③ 合計
(注) 1 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高(前連結会計年度246,823百万円、当連結会計年度470,516百万円)を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高(前連結会計年度38,001百万円、当連結会計年度35,900百万円)及び利息(前連結会計年度3百万円、当連結会計年度2百万円)を、それぞれ控除して表示しています。
2 国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息は、相殺して記載しています。
(3) 国内業務部門・国際業務部門別役務取引の状況
当連結会計年度の「役務取引等収益」は、前年度と比べ国内業務部門で16百万円の減少、国際業務部門では5百万円の増加となり、合計では10百万円減少の22,246百万円となりました。
増減のうち主なものは、国内業務部門において預金・貸出業務で768百万円の増加、代理業務及び為替業務で496百万円及び282百万円のそれぞれ減少、国際業務部門において為替業務で6百万円の増加となっています。
一方、「役務取引等費用」は、前年度と比べ国内業務部門で372百万円、国際業務部門で2百万円のそれぞれ増加となりましたので合計では375百万円増加の12,310百万円となりました。
(注)1 国内業務部門は当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行の外貨建取引です。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めています。
2 「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおり、当連結会計年度より割賦販売取引の売上高の計上基準を変更しております。この変更に伴い、前連結会計年度については遡及適用後の数値を記載しております。
(4) 国内業務部門・国際業務部門別預金残高の状況
○ 預金の種類別残高(末残)
(注) 1 国内業務部門は当行の円建取引、国際業務部門は当行の外貨建取引です。ただし、円建対非居住者
取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めています。
2 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
3 定期性預金=定期預金+定期積金
(5) 国内貸出金残高の状況
① 業種別貸出状況(末残・構成比)
(注) 「国内」とは当行及び連結子会社です。
② 外国政府等向け債権残高(国別)
前連結会計年度、当連結会計年度とも該当ありません。
(6) 国内業務部門・国際業務部門別有価証券の状況
○ 有価証券残高(末残)
(注) 1 国内業務部門は当行及び連結子会社の円建取引、国際業務部門は当行の外貨建取引です。ただし、円建対非居住者取引、特別国際金融取引勘定分等は国際業務部門に含めています。
2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでいます。
(7)「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況
連結会社のうち、「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は、当行1行です。
○ 信託財産の運用/受入状況(信託財産残高表)
(注) 共同信託他社管理財産については、前連結会計年度(2021年3月31日)及び当連結会計年度(2022年3月31日)のいずれも取扱残高はありません。
○ 元本補填契約のある信託の運用/受入状況(末残)
(参考)
自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しています。
なお、当行は国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの額の算出においては標準的手法を採用しています。また、オペレーショナル・リスク相当額に係る額の算出においては粗利益配分手法を採用しています。
(参考)
資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(平成10年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の社債(当該社債を有する金融機関がその元本の償還及び利息の支払の全部又は一部について保証しているものであって、当該社債の発行が金融商品取引法(昭和23年法律第25号)第2条第3項に規定する有価証券の私募によるものに限る。)、貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定に計上されるもの並びに貸借対照表に注記することとされている有価証券の貸付けを行っている場合のその有価証券(使用貸借又は賃貸借契約によるものに限る。)について、債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものです。
1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権
破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。
2 危険債権
危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。
3 要管理債権
要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。
4 正常債権
正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりです。
また、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループが判断したものです。
なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおり、当連結会計年度より割賦販売取引の売上高の計上基準を変更しており、前連結会計年度については遡及適用後の数値で比較・分析を行っております。
○経営目標の達成状況の分析
当行グループは2020年度から2029年度までの10年間を見据えた経営計画「なんとミッションと10年後に目指すゴール」のもと、地域と共に発展するサステナブル経営を目指しています。
2021年度においてはお客さまへの資金繰り支援や本業支援の取組を徹底したことにより貸出金利息が増加したことに加え、店舗ネットワーク再編などの改革を進め、人件費、物件費削減の取組を継続した結果、2024年度までの中間目標として掲げていた、「顧客向けサービス業務利益の黒字化」「OHR(単体)70%未満」「ROA(単体)0.25%以上」を2021年度において達成することができました。
これを受けて、連結ベースでの新たな中間目標を再設定し、当行グループ全体でさらなる高みを目指していきます。
(注) 経営計画の新たな中間目標については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)対処すべき課題」に記載しています。
○当連結会計年度の財政状態の分析
セグメントの財政状態の分析につきましては、以下のとおりです。
「銀行業務」におきましては、セグメント資産(総資産)は前年度と比べ439,430百万円増加の6,981,997百万円となりました。また、セグメント負債(負債合計)につきましては、前年度と比べ446,646百万円増加の6,706,723百万円となりました。
「リース業務」におきましては、セグメント資産(総資産)は前年度と比べ860百万円増加の39,220百万円となりました。また、セグメント負債(負債合計)につきましては、前年度と比べ790百万円増加の34,364百万円となりました。
「その他」では、セグメント資産(総資産)は前年度と比べ184百万円減少の31,582百万円となりました。また、セグメント負債(負債合計)につきましては、前年度と比べ1百万円増加の13,358百万円となりました。
なお、主要勘定につきましては、以下のとおりです。
①預金及び譲渡性預金
当連結会計年度末の預金残高につきましては、安定的な資金調達に注力しました結果、個人預金等が増加しましたので当年度中207,439百万円増加して5,647,407百万円となりました。
譲渡性預金残高につきましては、一般法人からの預け入れが増加したことなどから当年度中3,500百万円増加して7,540百万円となりました。
②貸出金
当連結会計年度末の貸出金残高につきましては、地域経済の活性化に向けてお客様の様々なニーズにお応えしました結果、住宅ローン等を中心とした個人向け貸出金や中小企業向け貸出金が増加しましたので、当年度中83,896百万円増加して3,870,774百万円となりました。
・リスク管理債権(金融再生法開示債権)の状況
当連結会計年度末のリスク管理債権額(金融再生法開示債権額)は、前年度末と比べ1,343百万円増加して53,491百万円となり、総与信残高に対するリスク管理債権額(金融再生法開示債権額)の比率は前年度末と同じく1.35%となりました。
(リスク管理債権(金融再生法開示債権))
(総与信残高比率)
③有価証券
当連結会計年度末の有価証券残高につきましては、当年度中42,155百万円増加して1,470,517百万円となりました。
運用手法の多様化・高度化による安定収益の獲得を念頭に置いた機動的なポートフォリオ運営に取り組みました結果、投資信託等のその他の証券(外国証券除く)の残高は増加しています。
○当連結会計年度の経営成績の分析
セグメントの経営成績の分析につきましては、以下のとおりです。
「銀行業務」におきましては、経常収益は前年度と比べ3,921百万円減少の66,886百万円となり、セグメント利益(経常利益)は前年度と比べ2,487百万円増加の17,455百万円となりました。
「リース業務」におきましては、経常収益は前年度と比べ193百万円増加の9,468百万円となり、セグメント利益(経常利益)は前年度と比べ104百万円減少の306百万円となりました。
「その他」では、経常収益は前年度と比べ294百万円増加の5,919百万円となり、セグメント利益(経常利益)は前年度と比べ273百万円増加の1,567百万円となりました。
なお、損益状況につきましては、以下のとおりです。
①連結業務粗利益
当連結会計年度の連結業務粗利益につきましては、前年度と比べ312百万円増加して58,237百万円となりました。
資金運用収支について見ますと、運用面では、預け金利息が前年度比1,016百万円増加したことなどから、資金運用収益は前年度比64百万円増加して48,185百万円となりました。
一方、調達面につきましては、借用金利息が前年度比168百万円減少したことなどから資金調達費用は前年度比355百万円減少して900百万円となりました。
この結果、資金運用収支は前年度比419百万円増加して47,285百万円となりました。
役務取引等収支は、前年度比385百万円減少して9,936百万円となりました。
その他業務収支は、国債等債券売却損の減少等により前年度比279百万円増加して1,007百万円となりました。
②経常利益
営業経費につきましては、人件費及び物件費が減少したことなどから前年度比1,388百万円減少して40,234百万円となり、株式等関係損益につきましては、売却損が減少したことなどから前年度と比べ744百万円増加して1,747百万円となりました。
また、貸倒償却引当費用につきましては、貸倒引当金繰入額が減少したことなどから前年度と比べ1,450百万円減少して2,528百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経常利益は、前年度と比べ2,237百万円増加して17,981百万円となりました。
③親会社株主に帰属する当期純利益
特別損益につきましては、減損損失が減少したことなどから前年度比314百万円増加して△70百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は前年度と比べ2,551百万円増加して17,910百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度と比べ1,006百万円増加して11,867百万円となりました。
また、顧客向けサービス業務利益は前年度と比べ1,474百万円増加の1,810百万円となりました。
○生産、受注及び販売の実績
「生産、受注及び販売の実績」は、銀行業における業務の特殊性のため、該当する情報がないので、記載していません。
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