以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループが判断したものであります。
当行は、「信頼される銀行」 「健全な銀行」 「活気ある銀行」をモットーに、地域やお客さま、株主の皆さまに貢献することを使命としております。今後も地域の皆さまにご支持いただくことを経営の基本に、次の3つの経営理念を掲げ取り組んでまいります。
〔企業使命〕 地域の金融ニーズに応え、社会の発展に貢献します。
〔経営方針〕 企業倫理に徹し、健全な経営を行います。
〔行動規範〕 お客さまを大切にし、社会的責任を持った行動をします。
当連結会計年度のわが国経済は、公共投資は高水準を維持し、設備投資や生産では持ち直しの動きがみられましたが、新型コロナウイルス感染症の再拡大に伴い、個人消費については持ち直しの動きに足踏み感がみられるなど依然として厳しい状況が続きました。
当行の主要地盤であります四国地区の経済におきましては、設備投資が堅調に推移するなど、景気は緩やかに持ち直しているものの、公共投資の減少や個人消費の弱含みなど、一部に新型コロナウイルス感染症などによる下押しの影響がみられました。
こうした経済環境に加え、人口減少や少子高齢化といった社会構造の変化、規制緩和による競争激化など、地域金融機関を取り巻く経営環境は大きく変化しています。
このような中、当行は、持続可能性を高めていくことで地域社会の発展に貢献し続けることが課題であると認識しており、中期経営計画に掲げる諸施策を確実に実行してまいります。具体的な施策は以下のとおりです。
◇お客さまとの接点を意識したBPR・ICT戦略の実行
・事業者向けのIT(情報技術)化支援や、異業種との連携によるサービスラインアップの充実など、デジタルを活用した新たなサービスの創出
・アプリやWebサービスなどの非対面チャネルを強化し、これらから得た情報を対面コンサルティングにつなげる仕組みの構築
・EB推進やタブレット端末「Smile」の機能拡充など、営業店をおもてなしの場とするための事務量削減に向けた取組みの強化
・エリア営業の拡大や店舗再編など、営業店態勢再構築による店舗の役割の明確化
◇コンサルティングの徹底
・安定的な資産形成や長寿化に対応した提案強化など、お客さまに寄り添った個人コンサルティング活動の徹底
・人材紹介、事業承継、SDGs経営サポートなどを通じた、お客さまの経営課題に対する適切なビジネスコンサルティングの提供
・地域の特色ある産業の活性化支援や、地域資源の価値向上に向けた地域コンサルティングの実施
◇従業者を大切にする仕組みの整備
・職場の活性化や、やりがい・働きがいにつなげる新人事制度への移行準備
・新人事制度の内容を踏まえた「人財開発・育成プログラム」の見直し
2022年度は中期経営計画「ベスト リライアブル・バンクへの挑戦 ステップ3」の最終年度であり、また2013年度から取り組んできた10年ビジョンの総仕上げの年でもあります。掲げる諸施策を確実に実行することで、「真っ先に相談され、地域の発展に貢献するベスト リライアブル・バンク」を実現し、四国銀行グループ全体の中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
(3) 中期経営計画(ベスト リライアブル・バンクへの挑戦 ステップ3)の概要等
① 概要
本中期経営計画は、2013年~2023年の10年ビジョンである「真っ先に相談され、地域の発展に貢献する『ベスト リライアブル・バンク』」の実現に向けた最終ステップとして位置づけております。
本中期経営計画においては、4つの戦略目標を設定し、人財力、すなわちアナログの力を高めることと、デジタルの力を活用して業務を抜本的に見直し効率化を進めることで生産性向上を図るとともに、人財を新たな業務や収益を上げられる地域に戦略的に配置し、お客さまの視点に立ったコンサルティング機能を発揮していくこととしています。
(注) 当行では、「人は財産である」という考えから、「人材」に代えて「人財」を使用しております。
② ステークホルダーを軸とした戦略
中期経営計画においては、ビジョン達成に向け、ステークホルダーごとの基本戦略を定めたうえで、各戦略目標との関連性を紐付けしております。
③ 地域戦略
当行は、地盤である高知県を中心に、四国全域及び本州地域と広域に展開する当行の特色を活かした独自の地域戦略を設定し、地域戦略に基づく質の高い金融サービスの提供や人財配置に努めております。
(注) 1 瀬戸内は、当行の店舗がある香川県、愛媛県、岡山県、広島県(大竹市を除く)を対象としております。
2 阪神は、当行の店舗がある大阪府、兵庫県を対象としております。
3 「Just Like Family!」は、お客さま・地域にとって「家族のような存在」でありたいという想いと、「家族のように」お客さまと接し、「家族のように」地域と接し、そして「家族のように」従業者同士が接することを目指す姿勢を表現しております。
④ 2021年度の進捗状況
2021年度の進捗状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載のとおりであります。
⑤ 2022年度の取組み
中期経営計画の戦略目標に基づく2022年度の重点施策と財務目標及びコンサルティング機能の発揮に関する数値目標につきましては、以下のとおりであります。
・2022年度の重点施策と財務目標
(注) 1 ROE(株主資本ベース)は、当期純利益を株主資本合計(当事業年度末と前事業年度末の平均値)で除して算出しております。
2 OHR(コア業務粗利益ベース)は、経費(銀行法ベース)をコア業務粗利益(資金利益+役務取引等利益+その他業務利益-債券関係損益)で除して算出しております。
・コンサルティング機能の発揮に関する数値目標(中期経営計画後半の2年間)
(注) 非金利収益比率は、役務取引等利益を投資信託解約益を除くコア業務粗利益で除して算出しております。
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