文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営方針及び経営環境について
当社グループは、「Life(暮らし) Affluence(豊かさ) Nice(快適な) Development(創造)」「豊かで快適な暮らしの創造」を企業理念とし、成長し続ける企業体の構築を目指し、SDGsやESGを意識しながら社会に貢献できる新たな事業機会の創出を含めた収益基盤の構築を行うことで、環境変化に強い高収益な企業体質の確立を目指しております。
当社グループの属する不動産業界におきましては、低金利下での良好な資金調達環境を背景に、国内外の投資家の投資意欲は依然として高く、不動産市況全体としては堅調に推移しているものの、新型コロナウイルス感染症拡大によってワークスタイルや個人の消費活動に変化が生じているため、今後の新規案件への投資については、収益性の検討をより慎重に行うことが必要になってきております。
また、当社グループが手掛けている太陽光発電所の流動化プロジェクト等の再生可能エネルギー関連投資事業につきましては、低金利や政府による経済政策を背景に、良好な資金調達環境を活用したエネルギーファンド等の組成が活発であり、政府によるグリーン成長戦略の推進等の後押しもあり、大きなビジネスチャンスとなっております。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の状況・円安傾向にある金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があり、先行きが不透明な状況となっております。
(2)中期的な経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループにおきましては、提供される不動産案件情報や再生エネルギー関連投資に関する情報の中から優良なものを厳選し、また、他社と差別化を図ることで、新型コロナウイルスや円安の影響による経済の鈍化に負けないよう努めてまいる所存であります。
しかしながら、現状の手元資金だけではそれらの優良な案件への即時対応等が行えない場合があるため、今後は、機動的な資金調達により、必要な資金を確保し、主に不動産開発や太陽光発電所及びバイオマス発電所等の再生可能エネルギー関連における権利関係の調整、許認可等の取得等を行い、事業者向けに売却する事業を積極的に展開するとともに、情報ネットワークを通じて得られる様々な収益案件やその周辺事業等にも事業領域を拡大し、収益性の高い事業へ集中的に資金投下を行うことで、収益性を向上させるとともに、資本効率を高め、総合的な企業価値の向上を目指していく方針であります。
これらの方針の実現のため、具体的には、以下の項目について優先的に取り組んでまいります。
① 事業基盤の拡充及び収益力の強化
当社グループが手がけております再計可能エネルギー関連投資事業における太陽光発電所開発案件や不動産投資事業における物流施設開発案件等の事業化に向け最大限の努力を継続するとともに、シナジー効果やリスク分散効果の観点から、バイオマス発電関連の案件や、不動産流動化案件等にも引き続き投資を行うことで、事業基盤の拡充及び収益力を強化してまいる所存であります。
② 事業資金調達力の強化
当社グループは、収益力を強化し、強固な経営基盤を形成するためには、引き続き安定的な資金調達が課題であると認識しております。
そのため、更なる財務基盤の充実を図るとともに、当社グループの置かれている状況を総合的に勘案したうえで、円滑かつ多面的な資金調達を行ってまいります。
③ 内部管理体制の強化
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、引き続き、経営の健全性と効率性を高めていくことが必要と考えており、こうした課題の実現に向けて、コーポレートガバナンス・コードに添って、内部管理体制の強化に取り組んでまいります。
また、コーポレート・ガバナンス強化の一環として、「業務の適性を確保するための体制(当社グループにおける内部統制の基本方針)」を制定しており、同方針の着実な運用に加え、責任ある経営体制の構築及び経営に対する監督機能の強化並びに透明性の向上に努めることで、一層の体制強化を図ってまいります。
④ 人材の確保・育成について
当社グループは、本有価証券報告書提出日現在において、役職員18名(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、社外取締役及び子会社取締役を含む。)と少人数である一方、各人が担当する業務はいずれも専門的な知識と多くの経験を必要としており、企業価値の源泉となっております。
当社グループにおいては、そのような知識・経験を持つ人材の確保・育成は重要な課題であると認識しており、今後の業容の拡大に向け、専門性の高い人材の確保・育成に注力してまいります。
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