業績

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 (1)経営成績等の状況の概要

当社は当連結会計年度より決算期を11月期から8月期に変更いたしました。それにより、当連結会計年度は9カ月の変則決算となるため、前連結会計年度との比較については記載しておりません。

 

当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態

(資産)

当連結会計年度末の資産合計は3,023,801千円となり、前連結会計年度末より237,753千円増加しました。これは主に、当期純損失の計上等により現金及び預金が130,554千円減少、自社サービス顧客数の増加により売掛金が247,196千円が増加したこと、流動資産のその他が107,824千円増加したこと、繰延税金資産が13,507千円増加したこと等によるものであります。

 

(負債)

負債合計は1,903,890千円となり、前連結会計年度末に比べ354,846千円増加しました。これは主に、自社サービス顧客数の増加に伴いサービス提供事業者へ支払う仕入原価の未払金が93,457千円増加、短期借入金が75,000千円増加、1年内返済予定の長期借入金が55,076千円増加したこと、長期借入金が157,433千円増加したこと等によるものであります。

 

(純資産)

純資産合計は1,119,911千円となり、前連結会計年度末に比べ117,093千円減少しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失の計上に伴う利益剰余金の減少54,468千円、自己株式の取得による自己株式の増加66,443千円によるものであります。

 

②経営成績の状況

当連結会計年度における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大による厳しい状況が緩和されつつあり、徐々に持ち直しの動きが続きました。

一方で、ウクライナ情勢等による不透明感がみられ、原材料価格の上昇や供給面での制約、エネルギー資源の高騰、金融資本市場の変動等による景気の下振れリスクに注視が必要な状況で推移しており、依然として先行きが不透明な状況であります。

当社グループの経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等は、売上高、営業利益及び経常利益に加え、サービス流通数(新規顧客獲得数)の増加を重要な経営指標としており、当連結会計年度においてはサービス流通数が155,068となりました。当連結会計年度の業績は、売上高6,544,460千円、営業損失は32,261千円、経常損失は30,070千円、親会社株主に帰属する当期純損失は54,468千円となりました。なお、当社グループはラストワンマイル事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

(注)ラストワンマイル事業とは、顧客にとって「最高のサービス」を「必要なタイミング」で「最適な方法」によって届けることを追求する事業です。現在は消費活動が活発になる新生活マーケットをメインターゲットとし、顧客と直接コミュニケーションがとれるインサイドセールス(電話、Web会議、メール等を活用した内勤型の営業活動)を主軸に事業を展開しております。

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ130,554千円減少し、1,110,852千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における営業活動の資金収支は、税金等調整前当期純損失33,923千円、売上債権の増加額236,861千円、未払消費税等の減少額47,159千円、法人税等の支払額133,301千円等により284,395千円の支出となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動の資金収支は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入66,816千円等により、69,898千円の収入なりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動の資金収支は、長期借入れによる収入300,000千円、長期借入金の返済による支出125,491千円、自己株式の取得による支出66,443千円等により83,943千円の収入となりました。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループでは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。

b.受注実績

当社グループでは受注生産を行っていないため、該当事項はありません。

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

事業の名称

第11期連結会計年度

    (自 2021年12月1日

     至 2022年8月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

ラストワンマイル事業

6,544,460

合計

6,544,460

 

(注)  当連結会計年度の主な相手別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

第10期連結会計年度

(自 2020年12月1日

  至 2021年11月30日)

第11期連結会計年度

(自 2021年12月1日

  至 2022年8月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

プレミアムウォーター株式会社

1,171,909

14.1

898,927

13.7

株式会社ライフイン24

859,245

10.3

833,449

12.7

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表作成において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

②経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容

経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「3(1) 経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。

 

③経営戦略の現状と見通し

当社グループは、主に新生活を迎える個人と新規出店や店舗改装を行う法人に対して、必要なインフラサービスを提供していくラストワンマイル事業を単一セグメントとして事業展開しており、市場における個人または法人の引越しや移転・改装のタイミングの把握とサービス提供手法の最適化、顧客が本当に必要とするサービスの選定と顕在ニーズを反映させたサービスの構築、主にこの二点についての動向を注視してまいります。また、販路の強化と拡大、サービスラインナップの充実と自社サービスの顧客満足度の最大化を当社グループ全体で行い、グループ各社の独自性と強みを発揮し協業していく体制で中期経営計画を実行してまいります。

 

④経営者の問題意識と今後の方針について

経営者の問題意識と今後の方針については「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

⑤資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.資金需要

当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは業務委託費、商品の仕入、人件費、外注費及び一般管理費等があります。

b.財務政策

当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、資金調達に際して、低コストでかつ安定的に資金を確保することを目標として取り組んでいます。具体的には内部資金の活用および銀行借入等の間接金融のバランスを見極めつつ、その時々のマーケット状況での有利手段を追求しています。

 

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