当社グループの経営成績及び財務状況に重要な影響を及ぼし投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があるものとして、経営者が認識する主要な「事業等のリスク」は以下のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末(2021年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
① 経済情勢
当社グループの事業は、港湾事業を典型として輸出入貨物の変動により大きな影響を受けます。また、プラント・物流事業では、例えば石油化学プラント工事、発電所工事、橋梁工事等、国内外における設備投資及び国内の公共事業等の動向により大きな影響を受けます。このため、国内外における景気及び貿易動向等の経済情勢は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② 特定取引先への依存
当社グループの営業収入は主要顧客上位10社よりの収入が約3割から4割を占めております。このため、安定的である反面、主要顧客の動向が当社グループの経営成績に大きく影響を及ぼす可能性があります。当社は主要顧客からの営業収入を維持しながらも、顧客層の拡大を図り、特定取引先への依存割合を減らしていくことに努めてまいります。
③ 法規制の改正
当社グループは港湾事業においては港湾運送事業法等、プラント・物流事業においては貨物自動車運送事業法、通関業法、倉庫業法及び建設業法等による各種の事業免許・許可を取得し事業を営んでおります。免許・許可基準等の変更等により規制が緩和され競合会社の増加及び価格競争の激化が生じた場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは貨物自動車運送事業をはじめとして車両・機械装置を使用した役務提供を行っておりますが、環境保護関連法令における規制の強化等により新たな設備投資が必要となった場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 事故及び自然災害
当社グループは港湾地区、電力会社等の事業所及び各種建設現場等において請負作業を行っております。当社グループは安全衛生管理及び品質管理に関する管理体制を整えており、安全確保を最優先とした作業を行っておりますが、万一重大な事故が発生した場合には経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの経営基盤は、京浜港地区に集中しており、当該地区において大地震や大型台風等の大規模な自然災害等が発生した場合には経営成績に影響を及ぼす可能性があります。これら大規模な自然災害に対しては、災害発生後、速やかに安全確保を最優先とした事業継続計画(BCP)が実行できるよう対応の強化を進めてまいります。
⑤ 人材育成、確保
当社グループは、事業の発展のため多様で優秀な人材の育成、確保に努めておりますが、少子高齢化時代が到来し、働き方への価値観が大きく変わりつつある中、必要とする専門性を持ち新たな技術導入、海外展開に対応する人材の育成、確保を計画的に推進できない場合には経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ プラント工事の収益管理
当社グループはプラント・物流事業の工事案件において実現主義の原則で営業収入を計上しておりますが、当社の作業工程完了の認識時期と工事発注会社の検収書発行時期に差異が生じ、営業収入が適切な会計期間に計上されない可能性があります。当社は検収書発行およびその時期について工事発注会社への確認を行い営業収入の適切な会計期間への計上に努めてまいります。
⑦ 新型ウイルス等の感染拡大等
新型コロナウイルス感染症など、新型ウイルスの感染拡大により、当社の基幹事業である港湾、プラント・物流事業において輸出入の制限、輸送の停止及び取扱いの減少が懸念され、その長期化、深刻化により経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
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