業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の普及に伴う感染者の減少や各種政策の効果等により、一部回復傾向にありました。一方で、新たな変異株が確認されるなど依然として予断を許さない状況も続いており、ウクライナ情勢の長期化や円安の進行の影響など、景気の下振れリスクから景気の先行きは不透明な状況が続いております。

このような状況の中、当社グループは、「チャレンジあふれる未来をつくる」という経営理念のもと、お客様と従業員の安全を確保しつつ、当社グループ自らがチャレンジし続けることで、事業の拡大と収益性の向上に取り組んでおります。

以上の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高3,753百万円(前期比6.5%増)、営業利益454百万円(前期比36.9%増)、経常利益454百万円(前期比40.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益299百万円(前期比41.7%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

(教育研修事業セグメント)

教育事業は主に、「7つの習慣J®」オンラインやWonder Code(子供向け英語プログラミング教育)といった新規事業への広告宣伝等の投資を行いつつも、事業全体は堅調に推移しました。研修事業は主に、新型コロナウイルス感染症対策の影響により対面研修の減少となったものの、オンラインでの研修を開催する等により7つの習慣研修が好調でした。また、当社グループ商品「Smart Boarding」(クラウド型オンボーディングサポートサービス)が、eラーニングの市場ニーズの成長を背景に、導入企業数を伸ばすことができました(導入社数は2022年9月末時点で468社)。教育研修事業全体としては、2022年1月に学習塾運営事業を外部へ売却したことによる減収を受け、その結果、当連結会計年度においてセグメント売上高は1,841百万円(前連結会計年度比2.3%減)、セグメント利益は181百万円(前連結会計年度比11.8%減)となりました。

なお、当連結会計年度に含まれる学習塾運営事業は、売上高62百万円(前連結会計年度は223百万円)、セグメント利益では11百万円(前連結会計年度は32百万円)となっております。

 

(DX推進事業セグメント)

当社グループ商品「RPA Robo-Pat DX」は事務部門が自分で自動化できるRPA、という考え方に基づき現場の業務フローと必要な機能を追究し、改善を重ねてきました。

更なる事業拡大に向けて広告宣伝等を積極的に行いながら、これまでに書籍「今すぐ使えるかんたんRPAロボパットDX」の刊行や「ロボパットマスター認定プログラム」を導入したこともあり、現場の最前線で業務にあたりながらRPAを使いこなし、DX推進並びに生産性向上を実現する人材の育成にも注力することで市場と事業の両面の拡大を企図しています。当連結会計年度では、フローティングライセンス(クラウドサーバーで管理されるライセンス)を搭載し、更に商品の利便性を高めることが出来ました。

導入社数は2022年9月末時点で995社となっており、その結果、当連結会計年度においてセグメント売上高は1,772百万円(前連結会計年度比24.9%増)、セグメント利益は252百万円(前連結会計年度比282.6%増)となりました。

 

(その他セグメント)

その他セグメントにおいては、主に出版事業を行っております。当連結会計年度においてセグメント売上高は139百万円(前期比36.0%減)、セグメント損失は17百万円(前期はセグメント利益16百万円)となりました。

 

 

サービス別の売上高は、次のとおりであります。

(人財育成コンサルティングサービス)

 人財育成コンサルティングサービスでは、教育研修セグメントのうち、EducationとHR(Human Resource)の分野にサービスを提供しております。

 HRの分野では新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響により対面研修は抑制傾向であるものの、オンラインでの提供により堅調に推移しましたが、Educationの分野は2022年1月に学習塾運営事業を外部へ売却したことにより減収し、その結果、当連結会計年度において売上高は1,536百万円(前連結会計年度比8.1%減)となりました。

 

(DX推進コンサルティングサービス) 

DX推進コンサルティングサービスでは、DX推進事業セグメントに加えて教育研修セグメントのうち、Education DXとHR DXの分野にサービスを提供しております。

RPAサービスの拡大に加えて、教育向け(Education DX)では「7つの習慣J®」オンラインのサービス立ち上げや企業向けでは(HR DX)「Smart Boarding」の拡販を実現しました。

  その結果、当連結会計年度において売上高は2,035百万円(前連結会計年度比28.0%増)となりました。

 

② 財政状態の状況

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比べて364百万円減少し、2,238百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末と比べて363百万円減少し、1,928百万円となりました。これは主に有価証券が29百万円増加しましたが、現金及び預金が330百万円減少したこと、未収還付法人税等が62百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末と比べて1百万円減少し、310百万円となりました。これは主に有形固定資産が19百万円減少しましたが、無形固定資産が8百万円、繰延税金資産が9百万円増加したこと等によるものであります。

 

当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比べて252百万円減少し、1,435百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末と比べて221百万円減少し、1,046百万円となりました。これは主に賞与引当金が26百万円増加しましたが、未払金が159百万円減少したこと、一年以内返済予定長期借入金が13百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末と比べて31百万円減少し、389百万円となりました。これは主に長期借入金が26百万円減少したこと、預かり保証金が4百万円減少したこと等によるものであります。

 

当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べて111百万円減少し、802百万円となりました。これは主に利益剰余金が299百万円増加しましたが、自己株式の取得により434百万円減少したこと等によるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べて294百万円減少し、1,387百万円となりました。

  当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末において営業活動の結果獲得した資金は、180百万円(前連結会計年度は575百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益454百万円等の増加要因と、未払金の減少151百万円、法人税等の支払額172百万円等の減少要因によるものであります。

 

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末において投資活動の結果獲得した資金は、2百万円(前連結会計年度は63百万円の支出)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入38百万円、連結の範囲の変更に伴う子会社株式の売却による収入22百万円等の増加要因と、有形及び無形固定資産の取得による支出56百万円等の減少要因によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度末において財務活動の結果支出した資金は、478百万円(前連結会計年度は16百万円の支出)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出39百万円、自己株式の取得による支出434百万円等の減少要因によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループが提供するサービスには、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b.受注実績

当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごと並びにサービスごとに示すと、次のとおりであります。

 

(セグメント別販売実績)

セグメントの名称

販売高

前年同期比(%)

教育研修事業(千円)

1,841,064

△2.3

DX推進事業(千円)

1,772,799

24.9

その他(千円)

139,338

△36.0

合計(千円)

3,753,203

6.5

 

 

(サービス別販売実績)

サービスの名称

販売高

前年同期比(%)

人財育成コンサルティング (千円)

1,536,404

△8.1

DX推進コンサルティング(千円)

2,035,927

28.0

その他(千円)

180,871

△30.5

合計(千円)

3,753,203

6.5

 

(注) 1.前年同期比は小数点以下第2位を四捨五入しております。

2.セグメント間・サービス間の取引については相殺消去しております。

3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績の100分の10未満であるため記載を省略しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

  重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りとは異なる場合があります。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しておりますが、重要な会計上の見積りを要する項目はないと判断しております。

 

② 経営成績の分析
a.売上高、売上原価、売上総利益、販売費及び一般管理費、営業損益

該当項目についての経営成績の分析は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりです。

b.営業外収益、営業外費用、経常損益

営業外費用として主に、預かり保証金精算益2百万円を計上しました。営業外費用として主に、新規上場に伴う株式公開費用4百万円を計上しました。結果として、経常利益は454百万円(前期比40.3%増)となりました。

c.特別損益、法人税等、親会社株主に帰属する当期純損益

特別損益としての特段の計上は無く、税金等調整前当期純利益は、454百万円(前期比43.7%増)となりました。

また、法人税等は、当期に新たに一部費用等が税務計算上加算調整されたことにより繰延税金資産が15百万円増加しました。これに伴い、結果として法人税等調整額が減少し法人税等は155百万円(前期比47.9%増)となりました。

この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は299百万円(前期比41.7%増)となりました。

 

③ 財政状態の分析

第6期連結会計年度における財政状態の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりです。

 

④ キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりです。

 

 

⑥ 資本の財源及び資金の流動性について

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としています。当社グループの資金需要の主なものは、当社グループの売上拡大に係る人件費、販売促進費等の販売費及び一般管理費に加え、拠点開設に係る有形固定資産への投資等があります。これらの資金需要に対して安定的な資金供給を行うための財源については、短期の運転資金については自己資金や金融機関からの短期貸越枠にて充足し、長期の設備投資等については自己資金に加え、金融機関からの長期借入金、新株発行による調達資金により充当いたします。なお、当面の資金繰りのための資金は十分に確保していると判断しております。

当社グループの現在の資金需要は主に運転資金となっており、金融機関からの借入と事業収益をもとに資金運営を行っております。また現在の当社グループの事業として、設備を投資する等により資金が固定化することがないため、流動性リスクは軽微であると考えております。

資金繰りが悪化した場合の対策に関しては、金融機関からの借入を想定しますが、資金需要としての運転資金の範囲内の事項であると考えております。

 

⑦ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループにおける経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標の進捗は、連結売上高について、2022年9月期実績は3,753百万円(2021年9月期実績は3,522百万円)となっております。また、連結営業利益率について、2022年9月期実績は12.1%(2021年9月期実績は9.4%)となっており、また、当社グループの製品であるRobo-Pat DX(RPA)の導入企業数は2022年9月末時点で995社(2021年9月末時点では850社)及びSmart Boarding(eラーニング)の導入企業数は2022年9月末時点で468社(2021年月末時点で348社)と現時点で堅調に推移しているものと認識しております。今後も事業規模の成長と収益性の成長の両立を目指し、経営戦略を着実に遂行いたします。

 

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