課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

私たちウィルソン・ラーニングは、創業時から「人や組織が、そのもてる力を最大限に発揮できるようお手伝いします---充実感を伴ったパフォーマンス---」というミッションを掲げ、これを全世界に共通した私たちの“存在理由”としています。その遂行を図ることが会社経営の基本であり、次の2点をその基本戦略に据えています。

ひとつは“テクノロジー・ドリブン”。最新の人間工学や産業心理学に基づくテクノロジーとIT技術によって、ミッション遂行を切り開いていくのが私たちの基本です。もうひとつは“グローバリゼーション”。テクノロジーにはもともと、極めて伝搬しやすいという性質があります。グローバルに展開が可能なこのテクノロジーをフルに活かし、世界中の企業の「人と組織の成長のパートナー」としてお手伝いしていくのが当社の方針です。

 

(2)会社の経営戦略

 世界的に新型コロナウイルス感染の収束時期が見通せない状況ではありますが、当社グループでは、お客様や従業員の健康・安全確保を第一として原則テレワークにより業務を行っております。日本では、一部業務上の理由からテレワークが困難な従業員については、交代出勤による出勤日数の削減や時差通勤などの感染予防対策を徹底し業務にあたっております。これらの取り組みにより、現在の新型コロナウイルス感染拡大の業務遂行に関しての影響は軽微です。

 主要市場である日本、米国、イギリスにおいてはワクチン接種の進捗により企業活動が復活傾向にありますが、中国ではロックダウンの継続により、企業活動や移動の制限等が継続しており、企業研修の実施についての影響が見込まれます。

 一方で、お客様よりオンライン研修の実施依頼が増えております。当社グループでは、元々米国等で遠隔でWebを活用したインストラクション実施の実績を多数持っており、オンライン研修のノウハウを保有したインストラクターを有しております。

 iCTビジネス領域においては、新型コロナウイルスの影響は少なく、前年度に引き続き一定の受注が見込める状況です。研修のデジタル化への流れは変わらず続くと想定されますので、この分野への注力を継続していく予定です。

 

(3)経営環境と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 国内

 新型コロナウイルスの収束時期が見通せない状況下にありますが、特にリーダーシップ領域においては、外部とも連携をして見込み客のコミュニティ形成を行い、引き合い数の増加を計画しております。

② 北米

 北米では、グループ運営を効率化するために、事業会社としての子会社とグローバル全体での商品開発とマーケティング機能を担っている子会社の2社を、2021年4月に合併しました。また、人員整理を行い経費節減を進めております。

 事業活動としては、引き続き営業要員の能力向上を図り、利益率の高いライセンス型案件の提案に注力する予定です。

 商品開発としては、新プラットフォーム上での商品リリースを継続して進めてまいります。

③ 欧州

 欧州の営業体制は、順調に増強されてきており、引き続きマーケティング活動からの大型提案・受注強化を予定しております。

④ 中国

 中国経済は新型コロナウイルス感染症の影響が大きく残っておりますが、最優先課題である現地中国企業の人材育成案件の受注に一層力を入れていく予定です。

⑤ アジア・パシフィック

 ASEAN、インドを中心としたアジア・パシフィックは、自グループ内営業育成・マーケティング・会計など、より広域な支援・共同運用体制を敷いて、効率化を強化していきます。欧米グローバル企業案件のAPACでの直接受注など、子会社間取引ではない営業案件も引き続き拡大していきます。

⑥ 収益構造及び営業利益率の改善

 当期は経費節減のため、グローバル全体でオフィスコストの見直し、グループ経営の見直し及び北米での人員削減を行いました。引続き経営資源の効率的な運用に向けて改善を進めていく予定です。

 

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