文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は1920年に、東京都新宿区新宿に於いて映画館「武蔵野館」を開館させて以来、映画文化の多様性を通じて、「人々に夢と楽しみと感動を提供する」という経営理念のもと、映画興行事業を中心に、不動産賃貸事業や自動車教習事業など、お客様のニーズに応えられる複合的なサービス事業展開を念頭に企業経営を行っております。
今後も創業時の礎に沿い、「映画事業を通じて社会に健全な娯楽を提供するとともに、映画文化の発展に寄与すること」を経営の基本方針とし、お客様の期待に応えられる企業グループ経営を行ってまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループが主業とする映画事業におきましては、経済環境はもとより、その時々の消費マインドが複雑に影響し、収益等の予想を立てることが非常に難しく、結果として予想と実績の乖離が生じやすい事業内容となっております。そのため特定の経営指標を用いた経営目標は定めず、各事業において、収益の安定化と積み上げを図っていくことを目標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
当社企業グループの事業は、個人の消費活動の動向に影響を受けるところが大きく、現在の新型コロナウイルス感染症の収束の時期が不透明な状況を勘案しますと、引き続き厳しい経営環境が続くものと考えております。
このような状況の中、当社企業グループにおきましては、主力事業である映画事業をはじめ、基幹事業による営業利益を長期継続的に確保し、復配の実現を目指してまいります。また、企業グループとしての多様性・持続性を意識した経営施策にも積極的に取り組んでまいります。
主業の映画事業部門におきましては、業界の新型コロナウイルス感染症の拡大予防ガイドラインを遵守し、お客様が安心して映画をご覧いただける環境作りに努めてまいります。ミニシアターの存在意義を「映画文化の多様性をより多くの人々に楽しんでもらうこと」と位置づけ、作品の規模にこだわらず、良作・話題作に富んだ上映作品を選定してまいります。また、「新宿東口映画祭」や「カリテ・ファンタステック・シネマコレクション®」等のイベントを積極的に行い、地元商圏との連携や映画ファンの裾野拡大に取り組んでまいります。なお、映画の自社買付配給につきましては、作品の規模や品質、収益性等のバランスを考慮した事業活動を行い、映画興行との相乗効果を図ってまいります。
不動産事業におきましては、不動産賃貸事業では、入居テナントとの情報共有等を通じ、互いに信頼できる良好な賃貸借環境を維持し、賃貸事業の安定的な賃貸収入の確保を図ってまいります。また、不動産管理業務につきましては、入居テナントのニーズへの対応や建物附属設備の安全管理および防災設備の管理点検に細心の注意を払い、受託ビル全体の安全性の確保向上に努めてまいります。
自動車教習事業におきましては、少子化等に伴う運転免許取得者の減少への対応を重要な課題と常に認識し、安定した入所者の確保を図るべく引き続き地域社会との結び付きに重点を置き、地元で信頼される自動車教習所を目指してまいります。教習内容につきましては、顧客の多様なニーズに対応した教習コンテンツを充実させ、今後も運転免許取得に係る法改正等に迅速に対応してまいります。また、送迎バスの利便性が教習所の選択に際しての重要なポイントとなることを踏まえ逐次送迎ルート網の見直しを行い、教習生の利便性を高める営業施策を引き続き実行してまいります。
商事事業におきましては、東京都目黒区にて経営委託している飲食店「ピーターラビット ガーデンカフェ」の経営委託先との情報共有を密に行い、収益の安定化と増加に向け、新規の顧客獲得やリピーターの確保につながる施策を実施し、経営環境の変化に対応できる店舗運営に取り組んでまいります。
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