当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を下記のとおり記載いたします。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合はその対応に最大限の努力をする所存であります。
下記事項には、将来に関するものが含まれておりますが、当該事項は当連結決算年度末(2021年12月31日)現在において判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。
①株価の変動
当社グループは、取引先を中心に市場性のある株式を100億円保有しており、株価変動のリスクを負っております。当連結会計年度末で市場価格により評価すると含み益となっておりますが、今後の株価の動向次第で業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
②減損損失の計上
当社グループは、ホテル建物等の有形固定資産を当連結会計年度末で477億円保有しておりますが、今後一定規模を上回る不動産価額の下落や事業収支の悪化が発生した場合、有形固定資産の一部について減損損失が発生する可能性があります。
③賃借した不動産の継続利用もしくは中途解約
ワシントンホテル等ホテル事業においては、ホテル不動産を長期に賃借しているものがあり、不動産の所有者が破綻等の状態に陥り、継続利用が困難となった場合には業績に悪影響が生じる可能性があります。また、長期賃貸借契約の途中で、何らかの事情に基づき当社グループの意図により契約を中途解約することがあった場合、残存期間分の未経過賃料822億円のうちの一部について、賃料の支払もしくは補填の義務が生じる可能性があります。
④自然災害および流行性疾患の発生
大地震、噴火、台風、異常気象等の自然災害や、新型コロナウイルス感染症、新型インフルエンザ等の流行疾患が発生した場合は、営業の一時停止や旅行の取りやめ、海外からの入国規制や渡航自粛によるインバウンド需要の減退等により、当社グループの財政状態や業績に悪影響を与える可能性があります。
⑤不動産周辺事業からの撤退損失
当社グループでは従前、不動産分譲事業を活発に行なっていた時期があり、現在でも道路、水道等インフラや不動産管理等の周辺事業を引き続き行なっていますが、これらの多くのものは低採算または不採算であり、これらの事業からの撤退を決めた場合、相応の額の損失が一時的に発生する可能性があります。
⑥食中毒等の事故
安全衛生には十分注意を払っておりますが、万が一食中毒等が発生した場合は、お客さまの信認を損ね、また営業の一時停止などが生じる可能性があります。
⑦円金利の変動
当連結会計年度末における借入金582億円のうち、139億円は変動金利による借入となっており、今後国内景気の回復により円金利が上昇すると、金利負担の増大を招く可能性があります。
⑧為替の変動
当社グループは、海外事業の営業活動により生ずる収益・費用および債権・債務が外貨建てであり、海外連結対象会社の財務諸表を日本円に換算する際、為替変動により影響を受ける可能性があります。
⑨継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染症再拡大に伴うまん延防止等重点措置の発出など、先行きが不透明な経営環境が継続しております。今後の感染状況やまん延防止等重点措置の解除時期によっては、収益の回復に想定以上の時間を要するなど、業績へのさらなる影響を及ぼす可能性があり、現時点においては継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在していると考えられます。
このような状況の中、当社グループでは資産売却や優先株式発行により財務状況を改善させるとともに、当該影響が長期化した場合を想定した資金計画に基づき、事業資金を確保できる体制を構築しています。また、2021年3月に早期希望退職を実施した他、役員報酬や従業員賞与の減額、賃料減額の交渉などのコスト対策を実施するなど、構造改革推進による固定費の圧縮や付加価値向上施策に取り組むことで、早期の収益回復を図っております。
これらの対応策を継続して実施することにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
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