課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、クライアントからの多種多様なニーズに対し親身に応えるとともに高品質の経営コンサルティングサービスを提供していくことで、広く社会に貢献する企業でありたいと考えております。グループ経営力を強化していくためにも、次のとおり「グループ理念」及び「グループビジョン」を定めております。

① グループ理念

「人・企業・社会の未来を創る」

私たちは、船井総研グループに関わる人・企業、そして社会に対して、より良い未来を提案し、その実現を全力で支援していきます。

② グループビジョン

「仕事を通じて、人と企業を幸せにする 常に社会に必要とされるグループ経営をめざす」

私たちのめざすグループ経営とは、関係する人・企業を幸せにすることだと考えております。幸せを願う人や企業にとって必要な企業集団になることが、結果、常に社会に必要とされる存在になると考えております。

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

当社グループは、上記グループ理念・ビジョンに向けて、常に成長し続けるグループを目指し、2020年12月期から2022年12月期の中期経営計画においては、資本効率を意識した経営を目指し、ROE(自己資本利益率)を15%以上に維持する目標としております。

 

(3) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、2020年12月から2022年12月期にかけての中期経営計画においては、中核事業である経営コンサルティング事業を中心に「中小企業向けDXコンサルティング」を加速し、さらにグループ企業とのアライアンス力を高めながら「中堅企業向け総合経営コンサルティング」にチャレンジしてまいります。なお、以下の各戦略につきましては、2020年12月期から2022年12月期の中期経営計画における戦略を記載しております。

 

① 経営コンサルティング事業における事業戦略

デジタル革新による顧客接点の拡大とコンサルティングのデジタルシフトを推進し、クライアントの経営者に寄り添った総合経営コンサルティング支援のラインナップを拡大・加速し、中小企業経営者のプラットフォーマーとしての存在の確立を目指してまいります。

 

② ロジスティクス事業における事業戦略

コンサルティング、コミュニティ、ネットワーク、データベースの4軸において、国内最大のロジスティクス事業基盤の構築を目指し、従来の業務領域をさらに発展させ、総合ロジスティクス・プロバイダー企業を目指してまいります。

 

③ ダイレクトリクルーティング事業

高い継続利用率を維持し、売上拡大フェーズから利益率向上フェーズへの展開を目指し、当社グループの次の柱となる成長事業として引続き経営資源を投入してまいります。

 

④ 人財戦略

グループ共通の新たなコアバリューをベースに、より多様な人財がその長所を存分に発揮できる環境をデザインし、採用・育成・活躍の好循環により、グループの持続的成長を実現してまいります。

 

 

⑤ 資本政策の基本的方針

 ・基本方針

当社は、株主価値を中長期的に高めていくために、適切な資本政策の方針の策定・実行が極めて重要であると認識しております。最適な株主資本の水準の形成と併せて、株主還元の向上に努めると同時に、積極的な事業投資により利益の拡大を目指し、資本効率を高めていくことを基本方針としております。

・効率性の方針

ROE(自己資本利益率)15%以上を目指してまいります。

・株主還元の方針

総還元性向60%以上を目指してまいります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

(1)及び(3)に記載の、経営方針及び中期経営計画を実行していくうえで、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。

 

① グループ経営の強化及び事業領域の拡大

当社グループは「総合経営コンサルティンググループ」を目指すため、従来の中小企業向けの業種別のマーケティングコンサルティングである成長実行支援や、マネジメントコンサルティングである人材開発支援を拡充しながら、DX化コンサルティングであるデジタル化支援、価値向上支援及び生産性向上支援の加速、中堅企業向けコンサルティングである業界・テーマに特化した専門性の高いソリューション提案及び課題解決支援を加速させる必要があります。そのためには、多様な人財の確保と育成が極めて重要な課題であり、採用の強化と育成プログラムの整備に取り組んでまいります。併せて、コンサルティングサービスの質の向上及び領域の拡大のため、グループ経営をより強化し、グループ会社間の連携の促進新しいソリューション開発を強化し、顧客企業に対して最適なコンサルティングサービスを提供できる体制を構築してまいります。

 

② 経営コンサルティング事業

新型コロナウイルス感染症の影響により、中小企業におけるビジネスモデルは大きな変革が求められております。当社グループは中小企業のニューノーマル時代に対応した体制整備をサポートするために、DX化コンサルティングを通じて、非対面型ビジネスモデル、WEBマーケティング、MA(マーケティングオートメーション)ツール等の提案を加速させてまいります。また、当事業におきましても、WEB集客の強化や経営セミナー及び経営研究会のWEB開催への移行により、新規領域における受注を加速させる体制を整備してまいります。

 

③ ロジスティクス事業

国内最大のロジスティクス事業基盤を目指し、コンサルティング、コミュニティ、ネットワーク、データベースの4軸の強化を進めてまいります。具体的には、荷主企業と物流企業を結ぶプラットフォームを構築し、デジタル、AI、ロボティクス導入コンサルティングの提案、グローバル物流のサポートを展開してまいります。

 

④ 人財戦略

当社グループの業績を向上するため、優秀な人財の確保が不可欠であり、多様な人財採用をより加速しグループ社員数の増加を目指してまいります。また、当社グループの中核企業である㈱船井総合研究所ではタレントディベロップメントセンター(TDC)を設置し、人員拡大に適応した早期育成プログラムを再構築し、人財の育成に努めております。さらに、多様な人財が活躍する環境として、キャリアコースの多様化を整備してまいります。働き方改革の推進として、働く場所や時間の自由度を高め、リモートワークの導入、育児等と就業の両立支援の制度の導入など女性の活躍機会の向上に積極的に取り組んでまいります。今後も、従業員がより長く、より働きやすくなる環境づくりを目指してまいります。

 

 

⑤ ESG経営への取組み

当社グループは、サステナブル社会を実現するために、ESG活動を経営の重要課題と認識し、以下のとおり基本方針を制定し、事業活動を通じて継続的な取組みを実施してまいります。

・中堅・中小企業へのコンサルティングを通じて、地域社会に貢献してまいります。

・顧客のESG経営を推進するためのサポートやソリューションを提供してまいります。

・自社グループの経営において、ESGへの積極的な配慮と適切な情報開示を進めてまいります。

併せて、当社グループは、企業の社会的責任を果たすべく、リスク管理やコンプライアンスを徹底し、内部統制の強化に継続的に取り組むとともに、総合的な経営コンサルティング業務を通じて、当社グループに関わる人・企業、そして社会に対して、より良い未来を提案し、その実現を全力で支援することを基本理念としております。この基本理念に基づき、社会の発展に結実する経営を目指してまいります。

 

⑥ 内部統制、コーポレート・ガバナンスの向上

持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るために、コーポレート・ガバナンスのより一層の向上が不可欠と認識しており、コーポレートガバナンス・コードの確実な実践や、内部統制機能の確立は極めて重要な課題であると考えております。また、社外取締役のみで構成される「ガバナンス委員会」を設置し、コーポレート・ガバナンスの適切な実践に向けての協議・検討を定期的に行っております。併せて、内部統制報告制度に対応し、経営の透明性と健全性の確保を目的とした内部統制ルールを導入し、運用しております。これらにより、当社グループにおけるコーポレート・ガバナンスを機能させ、より適正かつ効率的な経営を遂行し、事業基盤の強化を図ってまいります。

 

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