業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

(1) 経営成績

〔環境認識〕

当連結会計年度における我が国経済につきましては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う活動制限等から厳しい状況が続きましたが、秋以降、新規感染者数が低位となったこと等から、景気に持ち直しの動きも見られました。しかしながら、足下では、新たな変異株の感染拡大に加え、ウクライナ侵攻に対するロシアへの経済制裁や円安の進行等の影響から物価上昇が進み、景気の下振れが懸念されています。

一方で、当社グループの属する情報サービス産業においては、コロナ禍の影響からシステム構築案件の延期や縮小等が一部でみられたものの、先端技術の普及やクラウドシフトを背景に、DX(デジタルトランスフォーメーション)をはじめ、ITへのニーズは強く、受注環境は堅調に推移しました。

 

〔当連結会計年度の取り組み〕

このような状況下、当社グループは、2022年3月期を初年度とする5ヵ年の中期経営計画を策定しました。この計画で、最終年度となる2026年3月期において売上高1,000億円を超える企業グループを目指します。

システム開発事業については、社会のデジタル化が加速する中、新技術・DX関連事業への取り組みを一層強化し、これを成長のドライバーとして着実に実績を積み上げてまいります。また、ソリューション事業については、新製品の開発や既存製品の拡販に加え、M&Aも活用して規模の拡大を推進し、当社グループの第二の柱へと育ててまいります。中期経営計画では、これらの事業を新コア事業(※)と位置付け、注力してまいります。

 

(※)前中期経営計画では、新コア事業を新技術関連のシステム開発事業及びソリューション事業と定義しておりましたが、DX関連事業の重要性や将来性が高まっていること等を勘案し、現中期経営計画から新コア事業にDX関連事業を追加しました。

 

2021年10月には、新技術領域の強化を目的に「先端技術戦略事業本部」を設置しました。この事業本部は、製品企画を担当する「株式会社NSD先端技術研究所」と製品化に向けた開発を担当する「先端技術事業部」を統括し、これら両輪の一体運営を通じて、グループとしての新技術領域への取り組みを強化・加速させてまいります。 

 

〔当連結会計年度の実績〕

以上の取り組みの結果、当期の業績は、以下のとおり増収・増益となり、売上高及び営業利益は10期連続で増収・増益となりました。

 


  

2021年3月期

2022年3月期

 

前期比

 

システム開発事業

59,097百万円

63,954百万円

4,857百万円

8.2%

 

ソリューション事業

7,087百万円

7,233百万円

146百万円

2.1%

売上高

66,184百万円

71,188百万円

5,003百万円

7.6%

 

うち 新コア事業

18,004百万円

23,537百万円

5,533百万円

30.7%

営業利益

9,842百万円

11,414百万円

1,572百万円

16.0%

経常利益

9,955百万円

11,654百万円

1,698百万円

17.1%

親会社株主に帰属する当期純利益

6,373百万円

7,823百万円

1,450百万円

22.8%

 

※新コア事業とは、新技術・DX関連のシステム開発事業、及びソリューション事業をいいます。

 

 

売上高につきましては、事業活動の正常化に向けた動きを背景に、新規プロジェクトの受注や、延期されていたプロジェクトの再開もあり、主力のシステム開発事業が順調に拡大した結果、前期比7.6%増収の71,188百万円となりました。このうち、新コア事業売上高につきましては、クラウドを利用した新技術・DX関連のシステム開発事業が大きく伸長した結果、前期比30.7%増収の23,537百万円となりました。

営業利益は、収益性の改善や増収に伴う増益から、前期比16.0%増益の11,414百万円となり、また、経常利益は、持分法投資損益の改善を主因に17.1%増益の11,654百万円となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に新型コロナウイルス感染症関連損失や賃貸不動産の売却に伴う減損損失を特別損失に計上したことへの反動もあり、前期比22.8%増益の7,823百万円となりました。

 

〔セグメント別の実績〕

セグメント別の実績は以下のとおりとなりました。

 

(セグメント別売上高)

 

2021年3月期

2022年3月期

 

前期比

システム

開発事業

金融IT

20,790百万円

22,307百万円

1,516百万円

7.3%

産業・社会基盤IT

30,339百万円

32,509百万円

2,169百万円

7.2%

ITインフラ

8,052百万円

9,353百万円

1,300百万円

16.2%

ソリューション事業

7,098百万円

7,257百万円

158百万円

2.2%

調整額

△97百万円

△239百万円

△142百万円

△146.0%

合   計

66,184百万円

71,188百万円

5,003百万円

7.6%

 

 

(セグメント別営業利益)

 

2021年3月期

2022年3月期

 

前期比

システム

開発事業

金融IT

3,597百万円

3,991百万円

394百万円

11.0%

産業・社会基盤IT

4,694百万円

5,569百万円

875百万円

18.6%

ITインフラ

1,166百万円

1,518百万円

351百万円

30.1%

ソリューション事業

572百万円

604百万円

31百万円

5.5%

調整額

△188百万円

△268百万円

△80百万円

△42.7%

合   計

9,842百万円

11,414百万円

1,572百万円

16.0%

 

※セグメント間の内部取引を含んだ計数を記載しております。

※調整額とは、セグメント間取引消去額および全社費用(セグメントに帰属しない一般管理費等)をいいます。

 

<システム開発事業(金融IT)>

金融向けソフトウエア開発事業につきましては、大型プロジェクトのピークアウト等により保険会社では減収となりましたが、大手銀行やカード会社からの受注が堅調に伸長した結果、売上高は前期比7.3%増収の22,307百万円となり、営業利益は11.0%増益の3,991百万円となりました。

 

<システム開発事業(産業・社会基盤IT)>

産業・社会基盤向けソフトウエア開発事業につきましては、大型プロジェクトのピークアウト等により電気・ガス・水道業では減収となりましたが、製造業、サービス業、運輸業からの受注が堅調に伸長した結果、売上高は前期比7.2%増収の32,509百万円、営業利益は収益性の改善もあり18.6%増益の5,569百万円となりました。

 

<システム開発事業(ITインフラ)>

ITインフラ事業につきましては、官公庁向けインフラ構築案件、銀行・保険・証券業向けのクラウド案件、地方自治体からの業務委託案件など、公共団体や金融業からの受注が大きく伸長したこと等から、売上高は前期比16.2%増収の9,353百万円、営業利益は収益性の改善もあり30.1%増益の1,518百万円となりました。

 

 

<ソリューション事業>

ソリューション事業につきましては、売上高は、株主優待サービスで収益認識に関する会計基準の適用に伴う減収(△288百万円)や前期に地方自治体向けのハードウェア更新があったことに対する反動減もありましたが、ヒューマンリソース・ソリューション、セキュリティ製品の販売が大きく伸長した結果、前期比2.2%増収の7,257百万円、営業利益は、5.5%増益の604百万円となりました。

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

 

① 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

前連結会計年度比

システム

開発事業

金融IT

22,307

百万円

7.3

産業・社会基盤IT

32,299

百万円

6.8

ITインフラ

9,347

百万円

16.1

ソリューション事業

7,235

百万円

2.1

合計

71,189

百万円

7.6

 

(注)金額は販売価格で表示しております。

 

② 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

受注高

 

受注残高

 

前連結

会計年度比

前連結

会計年度比

システム

開発事業

金融IT

24,921

百万円

19.1

7,696

百万円

51.5

産業・社会基盤IT

33,222

百万円

8.7

7,783

百万円

13.5

ITインフラ

9,495

百万円

14.0

2,102

百万円

7.6

ソリューション事業

7,858

百万円

9.0

2,554

百万円

32.4

合計

75,498

百万円

12.6

20,136

百万円

27.2

 

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

前連結会計年度比

システム

開発事業

金融IT

22,307

百万円

7.3

産業・社会基盤IT

32,509

百万円

7.2

ITインフラ

9,353

百万円

16.2

ソリューション事業

7,257

百万円

2.2

調整額

△239

百万円

△146.0

合計

71,188

百万円

7.6

 

(注) 調整額とは、セグメント間取引消去額及び全社費用(セグメントに帰属しない一般管理費等)です。

 

 

(2) 財政状態

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度比3,816百万円増加し、63,274百万円となりました。主な増減要因は、現金及び預金の増加733百万円、受取手形、売掛金及び契約資産(前期末は「受取手形及び売掛金」で表示)の増加2,448百万円、有価証券の増加1,000百万円、退職給付に係る資産の増加955百万円、投資不動産の減少794百万円です。

負債は、前連結会計年度比1,145百万円増加し、11,429百万円となりました。主な増加要因は、買掛金の増加444百万円、退職給付に係る負債の増加181百万円です。

純資産は、前連結会計年度比2,670百万円増加し、51,844百万円となりました。主な増減要因は、親会社株主に帰属する当期純利益による増加7,823百万円、配当金支払いによる減少3,326百万円、自己株式取得等による減少2,677百万円です。なお、自己資本比率は80.9%となりました。

 

(3) キャッシュ・フロー

① キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比727百万円増加し、29,757百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

営業活動による資金の増加は、7,244百万円となりました。主な増減要因は、税金等調整前当期純利益11,602百万円による資金の増加、法人税等の支払額3,726百万円による資金の減少です。

投資活動による資金の減少は、377百万円となりました。主な増減要因は、投資不動産の売却による収入794百万円、有価証券の償還による収入1,000百万円、有価証券の取得による支出2,000百万円による資金の減少です。

財務活動による資金の減少は、6,146百万円となりました。主な減少要因は、配当金の支払額3,326百万円、自己株式の取得による支出2,703百万円による資金の減少です。

 

② 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの運転資金需要は、主に従業員への給与や賞与等の人件費、協力会社への外注費、事務所の賃借料等があります。投資資金需要については、先端技術の調査及び研究開発、自社独自サービス及びソフトウェアの開発、M&A資金等があります。

2022年3月期を初年度とする中期経営計画においては、目標達成への施策として、5年で総額200億円程度のM&Aへの投資を想定しております。

これらの資金需要に対しては、内部資金及び営業キャッシュ・フローでまかなうことを基本としております。また、M&A等で一時的に巨額の資金需要が発生する場合には財務健全性や調達コストを勘案しつつ、内部資金以外の金融機関からの借入等も含め、柔軟に資金調達を行います。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

・収益認識における原価総額の見積り

請負契約による取引については、開発作業の進捗に伴って顧客に成果が移転し、一定の期間にわたり履行義務を充足することから、その進捗度に応じて収益を認識しております。期末日における見積原価総額に対する実際発生原価の割合に基づくインプット法を使用して進捗度を合理的に測定し、収益を認識しております。

進捗度に応じた収益の認識においては、プロジェクト毎に合理的かつ信頼性の高い総原価の見積りを行うとともに、適宜適切に、経営環境の変化及びプロジェクトの実態に即した総原価の見直しを行うことで進捗率及び売上高の精度を確保しております。また、見積り時点では予見できないような経営環境の大幅な変化が発生し、見積りが変更になった場合には、当連結会計年度においてその影響額を損益として認識することになります。

 

なお、連結財務諸表の作成において適用する会計基準等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項」の(重要な会計方針)に記載しております。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得