有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
当社グループの業績は今後起こりうる様々な要因によって大きな影響を受ける可能性があります。リスクが顕在化する可能性の程度や時期、またリスクが顕在化した際の当グループの経営成績等の状況に与える影響は外部環境に依拠することとなりますが、当グループでは下記、事業等のリスクに対し課題の顕在化を行った上で中期経営計画を策定し重点施策の取り組みによりリスクの低減に取り組んでおります。またリスク・コンプライアンス委員会の活動を通じてリスクの低減に取り組んでいます。
当社グループは建築・測量・土木の各種CADソフトウエアの開発及び販売を主たる業務とし、またこれらのソフトウエアに関連する情報機器の販売も行っております。CADソフトウエア関連の販売実績の合計は、当連結会計年度における総販売実績の95.7%を占めております。また、当社グループが販売するソフトウエアの用途は、建築・測量・土木の専門分野に特化しており、当社グループの経営成績は、建設業界の動向に影響を受ける可能性があります。
また、当社グループは全国規模の営業網を効率的に運用することを目的として、主として販売代理店を活用し、事業展開を行っております。従って、何らかの事由により、当社グループとこれらの販売代理店との関係が悪化した場合等には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。この事業等のリスクに対し、課題の顕在化を行った上で中期経営計画を策定し、重点施策の取り組みによりリスクの低減に取り組んでおります。
なお、足許での新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う建設業にかかわる工事の遅延等、並びに外出自粛に伴う首都圏や関西圏での当社グループの営業の活動制限も当社グループの経営成績に与えるリスクとして捉えております。
当社グループの製品は、マイクロソフト社のOSであるWindowsで動作するソフトウエアが中心であります。昨今、アップル社のiOS、Google社のAndroid等のWindows以外のOSのタブレットやスマートフォンが急速に普及しており、建築・測量・土木の企業においても導入が進んでおります。また、さまざまなウェアラブル端末の登場や、インターネットを利用したクラウドサービスの展開が進んでいます。そのため当社グループは、iOSやAndroid等のWindows以外のOS対応、ウェアラブル端末やクラウドを利用したソフトウエアの開発及びサービスの展開、さらにマルチブラウザへの対応が急務であり、これらの対応時期の遅れや対応内容によっては、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
さらに、BIMやCIM等の普及に伴い、建設業界の業務体系にも大きな変化が起きる可能性があります。当社グループは、このような変化に対応する開発体制を整えることが必要であると認識し、また、先端技術に対する当社グループの製品の対応が可能であると考えております。しかしながら、技術革新に対する開発等のコスト負担が一時的に大きくなる可能性があり、また、対応の完了が遅れた場合等には、当社グループの業績に影響が生じる可能性があります。
ソフトウエア業界においては、多くの特許出願がなされており、当社グループにおいても新技術に対して積極的に特許出願を行っております。今後も数多くの特許出願が予測され、あわせて特許権侵害等の問題が生じることが考えられます。
現在、当社グループでは、必要に応じて顧問弁理士に調査を依頼するなど、製品開発において特許権の侵害等がないかチェックを行っております。また、リスク・コンプライアンス委員会の活動を通して課題と対応策の検討を行っております。しかしながら、見解の相違も含め、他社の特許権を侵害する可能性も含まれております。同様に、当社グループが保有する特許権について侵害される可能性もあります。
当社グループとしましては、第三者と知的財産権に関する問題が発生した場合、顧問弁護士及び弁理士と対応を協議していく方針ですが、案件によっては解決に時間と費用を要し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、SaaSでのアプリケーション提供を行い、他企業の所有する個人データをクラウドで保有しております。
こうした個人情報の取扱いについて、当社グループは「個人情報の保護に関する法律」に従い、個人情報保護方針を策定し、社内及び当社ホームページにて公開しております。また、2008年6月に情報セキュリティ対策のための従業者の基本的行動指針を策定、ISMSに準拠した情報セキュリティシステムを構築し、個人情報の管理に努めております。
しかしながら、これらの対策にもかかわらず、重要な情報が漏洩した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
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