文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、国民生活と密接に関連する社会資本整備を支援するコンサルタント企業であり、社会的使命 は、コストパフォーマンスの高い社会資本整備と事業の円滑な執行に寄与することにあります。また、経営の基本方針は、プロフェッショナルサービスの提供を通じた社会資本の整備と維持により、価値ある公共資産を次世代に引き継ぐこと、さらに、企業倫理に基づいて社会的使命を果たし、顧客満足の向上をもって企業価値を高めることであります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2020年6月期を初年度とする3ヵ年の第12次中期経営計画を策定しております。その経営方針と基本目標は次のとおりであります。
(経営方針)
①人を創る :社員一人一人を成長させ、優れた人財を輩出する。
(魅力ある企業として、担い手を確保し、実務訓練と体系的な教育・研修の充実によって成長させ、世の中に輩出する。)
②仕事を創る:社会課題を解決する仕事を創り、展開する。
(研究開発の促進、あらゆる連携力の強化によってビジネスモデルの創生・展開を加速する。)
③社会を創る:持続可能な未来を社会とともに築いていく。
(質の高いアウトプットを生み続け、社会から信頼され、必要とされる企業として永続していく。そのためのESG経営を推進する。)
(基本目標)
①成長を続ける企業
・技術の成長
変化する社会ニーズに応え、当社が持つ技術を活かして、柔軟にそして創造性をもって進化し続ける。同時に、グローバル化への対応を加速させ、海外事業部門の自立を進める。
・信頼の成長
安定的に利益が出せる企業体質の維持をベースに、社会に貢献する企業としての信頼(企業価値)を高める。
②競争に勝つ企業
・受注競争
多様な発注者から必要とされる総合建設コンサルタントのプロフェッショナル集団として、トップグループの地位を堅持する。橋梁分野は質・量ともに圧倒的な国内NO.1になる。
・品質競争
企業価値は、ノーミスを前提に高い品質を顧客に提供してこそ生まれる。限られた資源と時間の中で、質の高さを競う品質競争に打ち勝ち、高い顧客満足を堅持する。
・収益競争
どのような状況においても、安定した収益を確保するマネジメント体制を堅持する。
③活気に満ちた企業
・多様な働き方の実現
社員を重要なステークホルダーと認識し、個々の生活に対応した「働き方(時間・収入・場所)-ゆとりある労働環境」を実現する。
・働きがいの充実
一人一人が組織人としての役割を自覚し、責務を全うするなかで、働きがいを見出し、仕事への誇りをもつプロフェッショナルに成長する企業風土を醸成し、それを支える制度を充実させる。
(3) 目標とする経営指標
当社グループは、継続的な成長と経営基盤の強化という視点に立ち、自己資本利益率(ROE)10%以上、自己資本比率50%程度を中期的な経営指標として掲げております。
当社グループを取り巻く事業環境では、防災・減災、インフラの老朽化対策、国土の強靭化による安全・安心の確保などに加えて、既存ストックの有効活用や持続可能な地域社会の形成など、社会資本整備に対するニーズが多様化・増大しております。当社グループは、これらのニーズに的確かつ効率的に応え、経営理念としている「美しく魅力ある国土の建設と保全」と「安全で快適な住まい環境の創出」に貢献するとともに、企業の持続的な発展に資するため、第12次中期経営計画で定めた課題に新型コロナウイルスを含むリスク対応を新たに追加し、積極的に取り組んでまいります。
①品質確保
・品質理念の構築
・生産プロセスの強化
②事業領域拡大
・マーケティング強化
・エネルギー、マネジメント事業の拡大
・グローバル化の推進
③人財育成
・社員のモチベーションアップ
・社員教育の強化(プロフェッショナル職・管理職)
・多様なキャリアデザインへの対応
・ワークライフバランスの実現、ダイバーシティ制度の推進
④新型コロナウイルスを含むリスク対応
・社会創造、国土保全部門の早期受注量の確保
・テレワークでの生産性と品質の確保
・時間管理をしない働き方の導入
これらの課題を解決することにより、「成長を続ける企業」、「競争に勝つ企業」、「活気に満ちた企業」として、社会、顧客、株主、協力会社、そして従業員からの信頼をさらに高めてまいります。
お知らせ