文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループの経営基本方針は、「国内外の顧客の発展と合理化に寄与するために当社グループの総合的な企画力・開発力、技術力を結集し、先進的商品を製造・供給すること」であります。
この総合力を更に発展させて自動車、電機、鉄鋼、化学、電子、食品など多岐に亘る業界及び市場からの顧客満足度を向上させるために、当社グループ内のカスタマイズ能力の向上と、より迅速な市場対応力の強化を図ってまいります。
当社グループは、この目的達成のために製造部門としての国内外のグループ各社へ積極的に投資を行いグローバルなネットワーク化による製販一貫体制を整えてまいります。また、江東区に構えるテクニカルセンターを新たな技術・新たな製品の発信基地として、更なる充実化を図ってまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、「堅実に収益力を持続する総合力」を今後もより強固に結集させ、常に先進的技術の研究開発を推し進め、グローバルな視点に立った市場への経営資源の効果的な投入を行い、業容の拡大を図ってまいります。
(3)経営環境
当社グループの事業を取り巻く市場環境は、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中、半導体不足等の供給制約による自動車の大幅減産と原材料価格高騰の影響を多く受けております。更にウクライナ情勢の悪化とエネルギー価格上昇等により物価上昇が続く中で、個人消費は再び弱い動きとなっております。
このような状況の中、当社グループがこれらの変化や需要を的確に捉え、持続的な成長を続けるためには将来を見据えた幅広い視野をもち、お客様の声を聴き、高い付加価値が込められた製品を作ること、そのような付加価値を創出する「コト作り」に注力し製品開発に繋げ、更に高いレベルでの技術サービスの提供とグローバル化を推進することがお客様からの継続した信頼を獲得することに不可欠と認識しております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① グループ全体の持続的成長
将来を見据えた『事業の選択と集中』を計画的に進め、次代の収益基盤となる『新市場の創造』を推進し、グループ全体の持続的成長に繋げていきます。
② 経営判断の更なる迅速化
経営環境の急激な変化に対応するため、月間2回実施の取締役会を継続し、情報の的確な把握による経営判断を迅速に行い、経営資源の最大限の有効活用を図ってまいります。
③ 社会貢献
事業活動を通じて社会に貢献する企業として、『顧客から信頼と期待を得る会社』、『積極的提案の出る企業文化を持つ会社』、『従業員が誇りを持てる会社』を目指します。
④ 価値ある製品と質の高いサービスの提供
提案型企業として、テクニカルセンターの研究開発機能を駆使して市場ニーズに即した製品開発に努め、『顧客が満足する価値ある製品と質の高いサービス』をタイムリーに提供します。
⑤ タイムリーなグローバル戦略の展開
世界市場の動向を常に把握し、日本を含めた既存のグローバルネットワークを有機的に結合させ、適地生産体制の確立と新規市場の開拓を図ってまいります。
⑥ 製造部門の強化と品質向上
顧客に対する開発から供給までの一貫したフォロー体制を向上させるため、グループ内製造部門の更なる整備と積極的な設備投資を行い、国際基準に準じた更なる品質の向上を図ってまいります。
⑦ 収益向上
グループ各社との緊密な連携のもと、原価管理の徹底と生産の最適化を図り、限られた経営資源を有効かつ効率的に活かし、収益向上を目指します。
⑧ 人材育成の促進
競争力の源泉は『人』であり、戦略的思考と発想を持ち、自ら率先して行動し問題解決能力を有したグローバルに活躍できる人材を中長期研修制度により育成してまいります。
⑨ コーポレートガバナンスの強化
コーポレートガバナンスを強化し、法令遵守やリスク管理等の内部統制をグループ全体に周知徹底し、健全で活力あふれる職場環境を整備します。
会社法や金融商品取引法にも対応すべく、内部統制システムを当社グループ全体に展開しておりますが、今後一層コンプライアンスの充実・強化を図り、経営効率及び企業価値の向上、業務の透明性と公正性を重視し、ステークホルダーの皆様方への期待にお応えできる企業を目指す所存であります。
(5)目標とする経営指標
経営効率を持続的に追求し、当社グループ全体で株主資本利益率(ROE)7%以上、営業利益率10%以上を目標といたします。
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