業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較分析は行っておりません。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における世界経済は、コロナ禍の出口戦略を模索する動きが明確になってきた一方で、東欧地域での武力紛争の勃発が、世界的な危機感と不透明感を拡大させる中、総じて厳しい状況で推移いたしました。

 このような環境下、当社グループは、主力の美容事業とファッション事業を中心に、コロナ禍においても確実に計画を達成するため、以下の課題に取組んでまいりました。

 ファッション事業においては、コロナ禍による客数減を踏まえ、顧客とのコミュニケーションに注力し、好調なラグジュアリーブランドや高級時計、宝飾品などの品揃えを充実させ、客単価を高めることで売上高の確保に努めました。また、広域商圏型ショッピングセンターでの催事開催を積極的に実施するとともに、「MEDIHEAL」を中心とした韓国コスメを取り扱う新業態店舗「&choa!」の展開を開始し、2021年10月以降、5つのショッピングセンターに新規店舗の出店を行っております。

 美容事業においては、主力ブランドである「MEDIHEAL」の日本総代理店として、順調に売上を伸ばしております。販売店での競争力強化策として、新商品の投入、販促物や専用什器製作などによるブランディング戦略に取組んだほか、公式ECサイトを2021年7月に立上げ、サブスクリプションモデルと顧客管理システムの導入により、さらなる事業展開を図っております。

 なお、賃貸部門において、一部賃貸契約満了に伴い、当該自社所有土地の売却を行い、固定資産売却益222百万円を計上しております。

 また、繰延税金資産86百万円を計上しております。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、4,271百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、3,245百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、1,025百万円となりました。

 

b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高7,731百万円、営業利益271百万円、経常利益224百万円、親会社株主に帰属する当期純利益485百万円となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

 ファッション事業は、売上高5,118百万円、セグメント利益88百万円となりました。

 美容事業は、売上高2,433百万円、セグメント利益462百万円となりました。

 賃貸部門は、売上高44百万円、セグメント利益32百万円となりました。

 その他の部門は、売上高178百万円、セグメント利益14百万円となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は724百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は374百万円となりました。主な内訳は、有形固定資産売却益222百万円の計上を含め、税金等調整前当期純利益446百万円を計上いたしましたが、好調な美容事業での在庫確保などによりたな卸資産が404百万円増加したこと、たな卸資産の増加等により消費税等(未払又は未収消費税等)115百万円の支出増であったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果獲得した資金は177百万円となりました。主な内訳は、新規出店などの設備投資で有形固定資産の取得による支出78百万円、差入保証金の差入による支出53百万円、システム投資による無形固定資産の取得による支出19百万円などがありましたが、所有する土地の売却で有形固定資産の売却による収入340百万円を計上できたことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は442百万円となりました。主な内訳は美容事業の増加運転資金調達などで短期借入金381百万円の増加と新規出店などによるセール・アンド・割賦バックによる収入56百万円であります。

 

③仕入及び販売の実績

a. セグメント別商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

ファッション事業

 

 

貴金属

499,694

時計

1,016,322

バッグ・雑貨

2,470,301

小計

3,986,318

美容事業

 

 

シートマスク・パック

1,623,119

その他

417,959

小計

2,041,078

家電部門(その他)

 

 

一般家電

115,938

AV家電

4,745

季節家電

18,248

情報家電

1,805

小計

140,738

合計

6,168,135

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメントと商品群の対応関係は、以下のとおりであります。

ファッション事業

貴金属…指輪、ネックレス、イヤリング、喜平等

時計…腕時計、掛置時計、喫煙具等

バッグ・雑貨…ハンドバッグ、財布、ベルト、メガネ等

美容事業

シートマスク・パック

その他…メイクアップ、基礎化粧品、美容関連機器等

家電部門…2012年10月に店舗販売事業から撤退したため報告セグメントではなくなっております。なお、当連結会計年度の数値は外商部門等の実績であります。

一般家電…冷蔵庫、洗濯機、照明機器、太陽光発電システム機器及び関連工事、部品・修理仕入等

AV家電…ラジカセ・オーディオ機器、ビデオ関連機器、テレビ等

季節家電…冷・暖・空調機器及び関連工事仕入等

情報家電…パソコン、携帯電話等

その他 …ゲーム機器・ソフト

 

b. 販売実績

1) セグメント別販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

ファッション事業

 

 

貴金属

731,431

時計

1,051,642

バッグ・雑貨

3,334,969

小計

5,118,044

美容事業

 

 

シートマスク・パック

1,981,070

その他

410,279

小計

2,391,349

家電部門(その他)

 

 

一般家電

149,195

AV家電

5,275

季節家電

21,567

情報家電

2,008

小計

178,046

賃貸部門

44,474

合計

7,731,914

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメントと商品群の対応関係は、以下のとおりであります。

ファッション事業

貴金属…指輪、ネックレス、イヤリング、喜平等

時計…腕時計、掛置時計、喫煙具等

バッグ・雑貨…ハンドバッグ、財布、ベルト、メガネ等

美容事業

シートマスク・パック

その他…メイクアップ、基礎化粧品、美容関連機器等

家電部門…2012年10月に店舗販売事業から撤退したため報告セグメントではなくなっております。なお、当連結会計年度の数値は外商部門等の実績であります。

一般家電…冷蔵庫、洗濯機、照明機器、太陽光発電システム機器及び関連工事、部品・修理収入等

AV家電…ラジカセ・オーディオ機器、ビデオ関連機器、テレビ等

季節家電…冷・暖・空調機器及び関連工事収入等

情報家電…パソコン、携帯電話等

その他 …ゲーム機器・ソフト、受取保証料

賃貸部門

テナント収入

 

2) 地域別販売実績

 当連結会計年度の販売実績を地域別に示すと、次のとおりであります。

 

店舗数

金額(千円)

構成比(%)

ファッション事業

1

1,300,760

16.8

美容事業

2,391,349

30.9

賃貸部門

6,074

0.1

その他

178,046

2.3

東京都計

1

3,876,230

50.1

賃貸部門

38,400

0.5

神奈川県計

38,400

0.5

ファッション事業

1

14,500

0.2

千葉県計

1

14,500

0.2

ファッション事業

6

1,230,113

15.9

埼玉県計

6

1,230,113

15.9

ファッション事業

1

2,918

0.0

茨城県計

1

2,918

0.0

ファッション事業

1

787,950

10.2

群馬県計

1

787,950

10.2

ファッション事業

1

521,027

6.8

福島県計

1

521,027

6.8

 

 

 

店舗数

金額(千円)

構成比(%)

ファッション事業

2

256,999

3.3

愛知県計

2

256,999

3.3

ファッション事業

1

321,061

4.2

三重県計

1

321,061

4.2

ファッション事業

1

341,607

4.4

静岡県計

1

341,607

4.4

ファッション事業

1

341,105

4.4

岐阜県計

1

341,105

4.4

ファッション事業

16

5,118,044

66.2

美容事業

2,391,349

30.9

賃貸部門

44,474

0.6

その他

178,046

2.3

全地域合計

16

7,731,914

100.0

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.賃貸部門は、テナント収入であり、店舗数には含めておりません。また、「その他」は、外商部門等による売上高であります。

 

3) 単位当たり売上高状況

項目

当連結会計年度

(自 2021年3月21日

至 2022年3月20日)

売上高

5,296,090千円

従業員数

100人

1人当たり売上高

52,960千円

売場面積

5,712㎡

1㎡当たり売上高

927千円

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.売上高には、美容事業及び賃貸部門は含めておりません。

3.従業員数には、出向社員は含まず、準社員(パートタイマー)及びアルバイト(1日8時間勤務換算した人数)は含めて表示しております。

4.従業員数及び売場面積は期中平均で示しております。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態及び経営成績の状況

1) 財政状態

(資産合計)

 当連結会計年度末の資産は、総資産4,271百万円となりました。

 流動資産は3,213百万円となり、主な内訳は、商品1,526百万円、売掛金772百万円であります。固定資産は1,058百万円となり、主な内訳は、土地429百万円、差入保証金310百万円であります。

(負債合計)

 当連結会計年度末の負債は3,245百万円となりました。

 流動負債は2,952百万円となり、主な内訳は、短期借入金1,791百万円、支払手形及び買掛金827百万円であります。固定負債は293百万円となりました。

(純資産合計)

 当連結会計年度末の純資産は1,025百万円となりました。主な内訳は、資本剰余金453百万円、利益剰余金485百万円であります。

 これらの結果、自己資本比率は23.9%となりました。

 

2) 経営成績

(売上高)

 連結売上高は、7,731百万円となりました。

 ファッション事業においては、広域商圏型ショッピングセンターでの催事に取組んだほか、「MEDIHEAL」を中心とした韓国コスメを取り扱う新業態店舗「&choa!」の展開を開始した結果、売上高は5,118百万円となりました。

 美容事業においては、公式ECサイトを立上げ、小売店向け販促物の導入や「MEDIHEAL」専用什器の設置によるブランディング戦略強化により、売上高は2,433百万円となりました。

 また、賃貸部門では44百万円、その他の部門では、感染防止関連機器等の受注が堅調に推移し178百万円となりました。

(売上総利益)

 売上総利益は、1,971百万円となりました。

 ファッション事業は1,130百万円、美容事業は776百万円、賃貸部門は32百万円、その他の部門は34百万円となっております。

(販売費及び一般管理費)

 販売費及び一般管理費は、美容事業の売上拡大に伴う販売費の増加とファッション事業の新業態店舗「&choa!」の出店や業容拡大に備えた本社移転の初期費用の支出などもあり、1,699百万円となりました。

(営業損益)

 営業損益は、美容事業の売上拡大による売上総利益の増加が貢献し、営業利益271百万円となりました。

(経常損益)

 経常損益は、営業利益271百万円を計上したことなどにより224百万円となりました。

(親会社社株主に帰属する当期純損益)

 特別損益は、賃貸部門において、一部賃貸契約満了に伴い、当該自社所有土地の売却を行い、固定資産売却益222百万円を計上したこと、また、法人税等調整額87百万円を計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は485百万円となりました。

 

b.財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは、2020年11月、美容事業において韓国人気コスメブランド「MEDIHEAL」の日本総代理店となり、以降、販売ルートの整備、売場とリピーターの確保、魅力のある新商品の投入などを通じて「MEDIHEAL」のブランド価値を高めていくことで、業容拡大に取り組んでおります。また、当社グループ自らお客様と直接コミュニケーションがとれるファッション事業の店舗販売網を活用し、「韓国コスメ」取り扱い店舗を展開することで、お客様のニーズに応えられる商品・サービスの開発が必要であると考えております。

 

c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況

 当社グループは、本業の収益性が明確に表れる「売上高経常利益率」を重視し、中期的には売上高経常利益率2.5%を目標としております。2020年4月に見直した中期経営計画において、その最終年度(2023年3月期)に目標を達成するべく、ファッション事業、美容事業、人材事業の3つを柱とする施策を実施しております。

 初年度の2021年3月期は1年前倒しで経常利益130百万円を達成し、売上高経常利益率1.9%となりました。

 そして、2年度目でありました当期(2022年3月期)は経常利益224百万円、売上高経常利益率2.9%を達成したところです。

 2023年3月期、まずは、3.0%超えを目指しますが、早急に中期経営計画を見直し、次の3か年に取組んでまいります。

 

d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

[ファッション事業]

 ファッション事業においては、コロナ禍での営業活動が2年目となる中、感染予防対策を行い、安心してお買い物を楽しんでいただける店舗運営に努めてまいりました。また、広域商圏型ショッピングセンターでの催事にも積極的に取り組み、取扱商品については、中・高価格帯商品の品揃えに注力し、客数減をカバーいたしました。また、スマホ・アプリの活用により、引続きコストを抑えた販促強化に取組んでおります。

 店舗展開においては、「MEDIHEAL」を中心とした韓国コスメを取り扱う新業態店舗「&choa!」の展開を開始し、2021年10月以降、5つのショッピングセンターに新規店舗の出店を行っております。これらの結果、売上高は5,118百万円、セグメント利益は88百万円となりました。

[美容事業]

 美容事業においては、お取引行の支援の下、事業拡大に伴う増加運転資金の調達により在庫の確保を進め、売上高の拡大に努めてまいりました。また、2021年7月20日に公式ECサイトを立上げ、サブスクリプションモデル(定期購入メニュー)と顧客管理システムの活用による売上高の拡大に努めております。販促面では、小売店向けにイメージを統一した販促物の導入や「MEDIHEAL」専用什器の設置によるブランディング戦略を展開しております。これらの結果、売上高は2,433百万円、セグメント利益は462百万円となりました。

[賃貸部門]

 賃貸部門においては、売上高は44百万円、セグメント利益は32百万円となりました。

[その他]

 その他の部門では、感染防止関連機器等の受注が堅調に推移し、売上高は178百万円、セグメント利益は14百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当連結会計年度は、美容事業の急拡大が当社グループの事業構造を大きく変え、増加運転資金の調達が喫緊の課題となりました。また、2021年10月以降、ファッション事業の新業態店舗「&choa!」の展開を開始し、主力行を中心とするお取引各行による支援体制のもと、さらなる業績拡大、収益力の強化を図ってまいります。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

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