文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
①顧客企業の喜びを通して、その一層の発展に貢献する、信頼されるエクセレントパートナーになる。
②公正にして明朗な社会の実現に向けて、尊敬されるベスト・コンプライアンス(法令遵守)カンパニーになる。
③地球環境の回復と維持保全を図る、生きている地球のグリーンパートナーになる。
④最先端技術の発展と新製品の開発・生産に寄与できる、ボランティア(自発的貢献)・グローバルカンパニーになる。
⑤活力と企業価値を高め、社員にとって働き甲斐のある、健全経営のヘルシーカンパニーになる。
当社グループは、代表的な経営指標である自己資本利益率(ROE)10%以上を目標としております。
我が国経済は、新型コロナウイルスの変異株の出現により断続的に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発令され行動抑制を強いられましたが、ワクチン接種の進展により経済活動も回復の兆しを見せました。海外でもいち早くワクチン接種が進展した欧米や中国を主体に景気の回復が進みました。一方、コロナ禍における半導体等部品不足がサプライチェーンの混乱を招き、経済活動を押し下げる要因になっております。また米中貿易摩擦やロシアのウクライナ侵攻により、半導体不足の更なる深刻化やエネルギー、資源価格の高騰など、今後の世界経済の見通しは不透明な状況となっております。
当社グループが属する電子計測器、電源機器、環境試験機器等の業界におきましては、当社の主要ユーザーである自動車業界において、半導体不足の影響により減産や工場休止といった生産調整が続いておりますが、世界的な脱炭素化の流れを受け、電気自動車や燃料電池などの新エネルギー開発や、ADAS・自動運転の技術開発は引き続き積極的な投資がなされております。また電子・電機業界ではデジタルトランスフォーメーション(以下DXといいます)に代表されるように様々な分野で電子化・デジタル化の流れが加速しており、5Gに関連する社会インフラの整備や、IoT等の投資が増加しております。
このような状況のもと、当社グループは「“INNOVATION2030” 2021~2030 成長戦略について」(2020年6月24日発表)、並びに「“INNOVATION2030 Ver1.0” 中期経営計画」(2021年6月1日発表)に基づき、テクニカル商社への転換を図り収益性を高めるため、成長市場への積極的な取り組みやシステム提案力の強化を図ってまいります。2022年4月1日には事業推進統括部を新設して傘下の組織を再編しお客様の幅広いニーズにお応えするシステム提案型営業に注力すると共に、海外営業拠点網を活用しお客様のニーズをスピーディーかつワールドワイドに把握しお応えする体制も整備してまいります。
世界経済の高まる不透明感から予断を許さない状況ではありますが、世界的に経済活動が回復すると仮定し、2023年3月期につきましては、売上高1,000億円、営業利益34億円、経常利益35億円、親会社株主に帰属する当期純利益25億円を想定しております。なお、新型コロナウイルス等の外部環境によって業績見込みは大きく変動する可能性があります。
世界経済の不透明感は高まっていますが、自動車業界ではEVや燃料電池、ADAS・自動運転の開発に向けた積極的な投資が引き続き見込まれ、電子・電機業界でもDX実現に向けた5Gの環境整備やIoT分野等への積極的な投資が想定されます。
こうした環境のなか、当社グループでは、2022年4月1日より事業推進統括部を新設し、その傘下にモビリティ市場推進部、ソリューション推進部に加え、施工管理部、クロスエンジニアリング部、NI事業開発部を新たに組織化し、様々な分野のお客様の幅広いニーズにお応えするシステム提案型営業に注力してまいります。
また、中国、タイ、ベトナム、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、インド、台湾、韓国、アメリカなどの営業拠点を活用してお客様のニーズをスピーディーかつワールドワイドに把握し、お客様のニーズにお応えできる体制を整備してまいります。
社内のDX化を推進し、BtoBビジネスやデータ活用による新たなビジネスチャンスの創設等を図ってまいります。また、新たな人事制度の構築により社員のレベルアップとテクニカル商社への転換に向けた有能な技術系人材の確保にも注力してまいります。システム化や業務フロー見直しによる効率化を進め、利益の確保に努めてまいります。
収益力の増強と管理体制の強化の両立を目指し、今後も業界のリーディングカンパニーとして精励する所存であります。
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