(1)連結財務諸表に特に重要な影響を与える会計上の見積り
連結財務諸表の作成にあたり、経営者は、決算日における資産及び負債の報告金額、偶発資産及び負債の開示、報告期間における収益及び費用の金額に影響を与える様々な見積りを行っております。
これらの会計上の見積りの中で、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあると判断した項目に関しては、連結財務諸表の「注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(2)経営成績
① 連結経営成績
当社は、2021年12月15日付で当社を株式交換完全親会社、イズミヤ株式会社(以下、「イズミヤ」といいます。)を株式交換完全子会社とする株式交換、並びに、当社を株式交換完全親会社、株式会社阪急オアシス(以下、「阪急オアシス」といいます。)を株式交換完全子会社とする株式交換を実施し、連結財務諸表においては、2021年12月31日をみなし取得日として反映しております。
本株式交換は企業結合会計上の逆取得に該当し、当社が被取得企業、イズミヤ及び阪急オアシスが取得企業となるため、当連結会計年度(2021年4月1日~2022年3月31日)の連結経営成績は、イズミヤ及び阪急オアシスの2社の通期(2021年4月1日~2022年3月31日)の経営成績と、当社、株式会社関西スーパーマーケット、株式会社KSPの3社の第4四半期連結会計期間(2022年1月1日~2022年3月31日)の経営成績からなる連結数値を記載しております。なお、当社の第2四半期連結累計期間以前の連結経営成績は、株式会社関西スーパーマーケット(※)及び株式会社KSPの2社からなる連結数値であり、連続性がないため、連結経営成績についての前期比を記載しておりません。
本経営統合スキーム及び連結業績への反映イメージにつきましては、「2022年3月期決算補足資料」P.1をご参照ください。
また、当社は、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用しております。
当社の連結経営成績は、売上高284,265百万円、営業利益5,802百万円、経常利益4,940百万円となりました。特別利益に負ののれん発生益5,459百万円などを計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は8,368百万円となりました。
※2022年2月1日に株式会社関西フードマーケットに商号変更。
② 会社別の経営成績
上記の通り、イズミヤ、阪急オアシスの経営成績は当社の前年同期の連結経営成績には含まれておりませんが、経営成績の説明に有用であることから、各社の前年同期との比較に基づき、経営成績を記載しております。会社別の経営成績については、収益認識に関する会計基準適用前の数値を記載しております。
イズミヤはスーパーセンター内の食品部門の取り込みで増収となりましたが、既存店での前年の巣ごもり需要の反動による売上減(既存店売上高前年同期比97.3%)と、コスト増で減益となりました。
イズミヤ各店では、創業100周年を迎え、「感謝」と「つながり」をテーマに、記念商品の販売や地域と連携した記念イベントの実施などを行いました。
八尾店や八幡店などスーパーセンター業態のショッピングセンター型転換の改装を実施したことから、工事期間中の休業影響などがありましたが、新型コロナウイルス感染症再拡大に伴い、小商圏型の店舗が堅調に推移しました。
販売費及び一般管理費については、キャッシュレス決済比率の増加による販売手数料が増加しました。
以上の結果、イズミヤの経営成績は、売上高139,009百万円(前期比104.5%)、営業利益2,566百万円(前期比82.9%)となりました。
阪急オアシスは減収となったものの、売上総利益率の改善により、増益となりました。
高利益体質への転換を基本方針として掲げ、マーケット対応力の強化などに取り組みました。
既存店売上高前年同期比は99.5%(客数99.9%、客単価99.5%)となりました。客数は前年並みとなりましたが、1回あたりの買上げ点数減少により客単価が前年をやや下回りました。当期は2021年4月に神戸三宮店(兵庫県神戸市)、2022年3月大淀南店(大阪府大阪市)を新規出店するとともに、商圏ニーズの変化に対応したMD変更や百貨店で取り扱うデパ地下スイーツギフトの導入など4店舗の改装を実施しました。
販売費及び一般管理費については、消耗品の仕入れ単価の見直しなど抑制に取組み、前年実績を下回りました。
以上の結果、阪急オアシスの経営成績は、売上高109,539百万円(前期比98.9%)、営業利益2,031百万円(前期比134.0%)となりました。
株式会社関西スーパーマーケット(※)及び株式会社KSPからなる関西スーパー事業は、第4四半期連結会計期間(2022年1月1日~2022年3月31日)の経営成績のみ連結経営成績に含まれておりますが、通期の取り組みを記載しております。
関西スーパー事業の売上高については、前年並みを確保しましたが、営業利益は減益となりました。
お客様、従業員、地域とともに環境問題への取組みや社会貢献を通じて問題解決を行う「トータルソリューション型スーパーマーケット」の実現に取り組みました。
既存店売上高前年同期比は100.1%(客数101.5%、客単価98.7%)となりました。前期のコロナ禍における内食需要の高まりなどによる伸長が一巡しましたが、旗艦店である中央店の商品ラインナップなどを導入する「中央店型モデル」への改装を実施した店舗が好調に推移したことなどにより、既存店売上高は前年実績を上回りました。当期は、高石駅前店(大阪府高石市)、佐井寺店(大阪府吹田市)、鴻池店(兵庫県伊丹市)の3店舗の改装を実施しました。
販売費及び一般管理費は、経営統合手続きに係る費用の計上があったものの、消耗品費、広告宣伝費、修繕費などの抑制により、総額では減少いたしました。
以上の結果、関西スーパー事業の通期の経営成績は、売上高128,847百万円(前期比99.9%)、営業利益2,623百万円(前期比96.1%)となりました。
※2021年4月1日~2022年1月31日の株式会社関西スーパーマーケット(注1)及び
2022年2月1日~2022年3月31日の株式会社関西スーパーマーケット(注2)
(注1)現・株式会社関西フードマーケット(2022年2月1日に商号変更)
(注2)2022年2月1日にKS分割準備株式会社から商号変更
③ 生産及び販売の実績
当社グループは、単一セグメントであるため、会社別の実績値を記載しております。
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績の状況は、次のとおりであります。
会社名 |
当連結会計年度(自 2021年4月1日至 2022年3月31日) |
|
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
㈱KSP |
1,134 |
― |
合計 |
1,134 |
― |
※1.金額は、販売価格によっております。
※2.前年同期比については、連続性がないため記載しておりません。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績の状況は、次のとおりであります。
会社名 |
当連結会計年度(自 2021年4月1日至 2022年3月31日) |
||
|
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
イズミヤ㈱ |
商品売上高等 |
139,009 |
― |
その他 |
10,238 |
― |
|
消去 |
△ 1 |
― |
|
合計 |
149,246 |
― |
|
㈱阪急オアシス |
商品売上高等 |
109,539 |
― |
その他 |
7,143 |
― |
|
消去 |
△ 6 |
― |
|
合計 |
116,676 |
― |
|
㈱関西スーパーマーケット |
商品売上高等 |
19,867 |
― |
その他 |
332 |
― |
|
消去 |
△ 8 |
― |
|
合計 |
20,191 |
― |
|
㈱関西フードマーケット |
商品売上高等 |
10,138 |
― |
その他 |
425 |
― |
|
消去 |
△ 258 |
― |
|
合計 |
10,305 |
― |
|
㈱KSP |
商品売上高等 |
2,247 |
― |
その他 |
14 |
― |
|
消去 |
△ 1,210 |
― |
|
合計 |
1,051 |
― |
|
組替額 ※3 |
△ 13,206 |
― |
|
合計 |
284,265 |
― |
※1.その他は、物流センターフィー収入、不動産賃貸収入等の手数料収入などであります。
※2.前年同期比については、連続性がないため記載しておりません。
※3.会計方針の変更による影響を除外した前期までの売上高に相当する「総額売上高」を、会計方針の変更を反映した売上高に組み替えております。
(3)財政状態
当社は、2021年12月15日付で当社を株式交換完全親会社、イズミヤ株式会社(以下、「イズミヤ」といいます。) を株式交換完全子会社とする株式交換、並びに、当社を株式交換完全親会社、株式会社阪急オアシス(以下、「阪急オアシス」といいます。)を株式交換完全子会社とする株式交換を実施し、連結財務諸表においては、2021年12月31日をみなし取得日として反映しております。
このため、当連結会計年度末の連結貸借対照表には、当社、株式会社関西スーパーマーケット、株式会社KSP、イズミヤ、阪急オアシスの5社を連結範囲に含んでおり、総資産は147,071百万円と前連結会計年度末に比べ92,351百万円の増加、負債は82,096百万円と前連結会計年度末に比べ61,972百万円の増加、純資産は64,975百万円と前連結会計年度末に比べ30,379百万円の増加となり、いずれの項目もイズミヤ、阪急オアシスを含んでいない前連結会計年度末に比べ、大きく増加しております。
この結果、今年度期末の自己資本比率は44.2%となりました。
(単位:百万円)
|
2021/3末 |
2022/3末 |
|
|
2021/3末 |
2022/3末 |
流動資産合計 |
12,610 |
38,569 |
|
負債合計 |
20,124 |
82,096 |
固定資産合計 |
42,109 |
108,501 |
|
純資産合計 |
34,595 |
64,975 |
資産合計 |
54,720 |
147,071 |
|
負債純資産合計 |
54,720 |
147,071 |
(4)キャッシュ・フロー
当社は、2021年12月15日付で当社を株式交換完全親会社、イズミヤ株式会社(以下、「イズミヤ」といいます。) を株式交換完全子会社とする株式交換、並びに、当社を株式交換完全親会社、株式会社阪急オアシス(以下、「阪急オアシス」といいます。)を株式交換完全子会社とする株式交換を実施し、連結財務諸表においては、2021年12月31日をみなし取得日として反映しております。
本株式交換は企業結合会計上の逆取得に該当し、当社が被取得企業、イズミヤ及び阪急オアシスが取得企業となるため、当連結会計年度(2021年4月1日~2022年3月31日)のキャッシュ・フローは、イズミヤ及び阪急オアシスの2社の通期(2021年4月1日~2022年3月31日)のキャッシュ・フローと、当社、株式会社関西スーパーマーケット、株式会社KSPの3社の第4四半期連結会計期間(2022年1月1日~2022年3月31日)のキャッシュ・フローからなる数値を記載しております。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローは1,321百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは3,899百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローは2,652百万円の支出となり、当連結会計年度の「現金及び現金同等物の期末残高」は8,086百万円となりました。
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