課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

2021年12月15日に、株式会社関西スーパーマーケットとイズミヤ株式会社、株式会社阪急オアシスは経営統合しました。そして、2022年2月1日、当社が、“新”株式会社関西スーパーマーケット、イズミヤ株式会社及び株式会社阪急オアシスの3社を傘下とする持株会社となり、関西最大級の食品スーパー店舗数を有するグループとしてスタートしました。

当社はエイチ・ツー・オーリテイリンググループの一員として、「『楽しい』、『うれしい』、『おいしい』の価値創造を通じ、お客様の心を豊かにする暮らしの元気パートナー」というグループビジョンの実現に向け、関西地域の生活者の皆様に「食」を通して貢献するため日々努力を重ねてまいります。

 

(2) 経営環境、中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題

現在、食品スーパー業界は、「競合環境の激化」や「ニューノーマルな消費への移行」「各種コストの上昇」など厳しい環境下にあります。当社グループでは、これらの事業環境に対応すべく、「競合環境の激化」に対しては、まず、自社の営業エリア内で、店舗フォーマットの再編やエリア内の役割分担を明確化することにより、マーケットシェアの拡大を進めていきたいと考えております。また、「ニューノーマルな消費変化」に対応すべく、新しい食ニーズに対応できるように、グループ内の食品製造や食品宅配などとの連携を強化することにより、さらに魅力ある「食価値」の提供を行えるようにいたします。そして、「様々なコスト上昇」に対しては、3社の規模を活かしたコストシェアリングを推進し、今後は、店舗オペレーションの標準化や合理化による、生産性向上とコスト削減も図ってまいります。

これらの取り組みを実現するため、当社グループは、地域社会をはじめ、様々なステークホルダーの皆様と共に創り上げていく「地域共生型」スーパーマーケット、お客様にとって「私のスーパー」と思っていただける「パーソナル型」スーパーマーケット、そして、立地、マーケット、顧客ニーズに対応し、お客様に最適な選択肢を提供する「ジャストフィット型」スーパーマーケットの3つのスーパーマーケット像を追求していきたいと考えております。

また、2022年5月11日に公表した中期経営計画は、大きく2段階に分けて推進してまいります。

2022年度から2023年度までを第1段階、2024年度から2025年度までを第2段階とし、まず、第1段階では、イズミヤと阪急オアシスの一体的運営や関西スーパーマーケットの課題解決に取り組みながら、出店や改装計画の一元化や、備品等をはじめとした共同調達によるコスト削減など、短期的なシナジーを追求し、中長期に向けた設計をいたします。

第2段階では、一体での事業運営により、3つの店舗モデルの最適化を図ってまいります。その具体的な取り組み項目は、『店舗』、『商品・マーケティング』、『セントラルキッチン・プロセスセンター』、『物流』、『システム』、『組織・運営』の分野となります。

そして、当社が目指すスーパーマーケット像のひとつである「ジャストフィット型」スーパーマーケットについては、3つの店舗モデルを考えております。下図のように、店舗には「付加価値追求」と「価格・生産性追求」という2つの方向性があると考えており、その両極には、高級グルメスーパーとハードディスカウンターという業態があります。しかしながら、当社はこれらの両極の業態を目指していくものではありません。当社は、お客様のニーズにあった様々な選択肢を提供できるように、付加価値を提供していくAやBのモデルと、価格を中心に対応していく新しいCモデルの品揃え型スーパーの展開を計画しています。これにより、エリア内での差別化を図り、お客様のニーズに合わせて、当社グループの店舗を使い分けていただくことで、マーケットシェアとマインドシェアの拡大を図っていきたいと考えております。

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(3) 目標とする経営指標

当社は、競争が激化する食品小売業界、ニューノーマルな消費へ移行する環境、事業運営にかかるコスト上昇の中で、将来にわたり継続的に企業価値を向上させ、関西ドミナントエリアのマーケットシェアを拡大するために、売上高営業利益率を重視して事業の成長性と収益性を高め、売上高営業利益率3.5%の達成を目指してまいります。

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