課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社グループは、「会社の堅実な運営発展」と「社員の豊かな生活増進」を会社経営の二つの柱としております。「企業の社会的使命を自覚し社会の人々の幸福と利益のために働かなければならない」を「正直」に「誠実」に考え、お客様の商売と向き合い、業務用食品業界の発展に貢献することを経営理念としております。

また、長期目標「豊かな食づくりを通して世界に貢献する」とした思い(目標)は私たちが最も大切しているものであり、事業の目的と位置づけております。食シーンの魅力や、食に携わる人を豊かにしたい、地域密着の企業として、この地域の産業の活性化に貢献してまいりたいと思っております。

「豊かな食」とは、より便利で、安全で、安くて、美味しくて、美しくそれが常に変化成長を続けている状態です。一番難しいのは、おいしさを変化・成長させることです。そのために専門分野ごとにチームをつくり、豊かな食づくりをやり続けることを私たちの使命といたします。

 

(2)経営戦略等

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により当社を取り巻く経営環境(事業を行う市場セグメントの状況、顧客基盤の優位性、競合他社との競争優位性など)は大きく変わりました。この危機の出口を抜けたときに生き残り、商機を勝ち取るために今までできなかったことができるチャンスであると捉えております。

 

具体的には、以下の5点を重点項目として掲げております。

 

① 新型コロナウイルス感染症対策の強化

当社グループは統一した感染防止策を定め、

ア.新型コロナウイルス感染症予防策を全従業員、並びに、同居する家族を含め遵守する。

イ.従業員の健康を守ること、 事業を継続すること、この二つを基本方針とする。

ウ.在宅勤務の推進やWEB会議の活用、業務プロセスのデジタル化を推進する。

を実行ポイントとし、「食」のライフラインを担う企業として社会的責任を果たしてまいります。

 

② 競合他社との優位性

新型コロナウイルスの影響により、外出自粛や外出機会の減少、新生活様式の浸透等により、特に外食業種は厳しい状況がしばらく続くと思われます。当社グループにおきましては、製菓業種、給食業種、惣菜業種、C&C(小売り)など業種・業態バランスのよい事業構成となっていることから競合他社に比べて市場セグメントの優位性を有しております。人口減少に伴う少子高齢化、それに伴うマーケットの減少など、顕在的な課題も含め、「選択と集中」にて、伸びしろ分野へのリソースの投入・顧客ロイヤリティの向上に努めてまいります。

 

③  営業力の強化

当社事業は業務用食材の提供だけに留まらず「食のプロ」として、仕入・販売それぞれのお客様と連携して商品の開発、メニュー作り、店作りなど総合的に取り組む「ソリューション型の営業スタイル」を強化、拡大し競合他社との差別化を図ってまいります。合わせて、得意先様との深耕を図るとともに新規得意先への販路開拓などについても積極的に取り組むとともに新型コロナウイルス感染症によって顧客とのリアル接点の減少を補完するデジタルコンテンツの研究と充実を図ってまいります。

 

④ 商品開発の推進

当社のプライベートブランドである「JFSA」の高付加価値商品の開発を進めると同時に販売構成率を向上させ、市場占有率と競争力の相乗効果を図ってまいります。また、高齢化や生産年齢人口の減少による人手不足など社会環境の変化やお客様ニーズに沿った新商品の開発や地元生産者・加工業者と顧客を繋ぐ商品開発を推進してまいります。

 

⑤ 人材育成

長期的に戦える組織体制を整えるため、多様性のある人財の採用と配置を政策的に推進してまいります。人材育成プログラムのブラッシュアップと実践を行い、同時に会社の更なるレベルアップ、個人のキャリアアップにつながる人材育成を推進してまいります。

 

(3)経営環境

国内経済におきましては、新型コロナウイルスのワクチン接種環境が整備されましたが、新たな変異種による感染再拡大の可能性もあり、事態の収束とその後の経済活動の回復には相応の期間を要するものと思われます。また、世界情勢の不安もあり、原油価格の高騰、光熱費や物流費の上昇に伴う商品調達コストの上昇などもあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループのお客様であります、外食業種、製菓業種、弁当業種及び小売業部門においても消費減退が継続し、当社グループを取り巻く経営環境は引き続き厳しい状況が続くものと思われます。

直近における2022年度の業績については、新型コロナウイルス感染症の収束を予測することは困難な状況ではありますが、2022年度も現在の状況が継続するものと仮定し、2023年3月期の連結の業績見通しにつきましては、売上高390~414億円(2022年3月期388億51百万円)、営業利益9億60百万円(2022年3月期8億56百万円)、経常利益10億20百万円(2022年3月期10億4百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益6億90百万円(2022年3月期6億28百万円)を見込んでおります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

国内経済におきましては、新型コロナウイルスのワクチン接種環境が整備されましたが、新たな変異種による感染再拡大の可能性もあり、事態の収束とその後の経済活動の回復には相応の期間を要するものと思われます。また、世界情勢の不安もあり、原油価格の高騰、光熱費や物流費の上昇に伴う商品調達コストの上昇などもあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループのお客様であります、外食業種、製菓業種、弁当業種及び小売業部門においても消費減退が継続し、当社グループを取り巻く経営環境は引き続き厳しい状況が続くものと思われます。

このような状況のもと、当社グループは、ウィズコロナ・アフターコロナを見据えて原点に立ち返り、顧客訪問と現場フォローの率先垂範を実行するとともに、業種別のサービス力と商品力の強化を行い、営業体制の強化を最優先に市場占有率を高めてまいります。また、引き続き、お客様と一緒になって考え創り出す喜びと、感動をお届けするため、お客様は勿論、仕入先(地域の生産者含む)、物流関連事業者などを始めとするステークホルダーと共に環境変化に向き合い、業種・職種の枠を超えた総合力でお客様の期待に応えてまいります。

このような経営環境を踏まえて、当社グループは以下の点に取り組んでまいります。

 

①  市場環境への対応につきましては、お客様と同じ目線で共に考え、商品開発や新たな調達先の開拓に努めてまいります。特に、これまでも一定の成果をあげてきた商品開発におきましてはお客様の現場の課題解決につながる「JFSA」ブランドを中心とする高付加価値のオリジナル商品に更なる磨きをかけてまいります。また、昨今、地域ならではの食材やメニューを打ち出したオリジナリティの需要が高まっていることに適応するため、これまで以上に東北各地域の原材料を使用した地産地消商品の開発を進めてまいります。他にも、環境変化や多様化するニーズに対応していくため、高齢者向け配食サービス及び完全調理品の開発・販売拡大や、メニュー開発、売場づくりのご提案、調理技術の支援など、お客様と一緒になり市場環境への対応に取組んでまいります。

 

②  食の安全・安心への対応につきましては、従来の衛生管理に加えてHACCPに沿った衛生管理も取り入れ、お客様の信頼を得るに足る管理体制を日々追求してまいります

 

③  小売業部門につきましては、顧客のニーズにフィットした定番商品の改良や核となる商品づくりによる品ぞろえの充実化を行ってまいります。また、ローコストオペレーションの仕組みを再構築し、営業販促活動の強化などによる集客数増加に向けた取り組みを進め、食の専門化による店舗の魅力最大化を目指します。

 

④  商品調達につきましては、食材の一定量を海外の商社やメーカー経由にて調達しており、昨今の世界情勢を勘案し、為替の変動による調達価格の上昇、天候など農作物の作況等の情勢により食材の市況が変動や輸入規制措置が発令された場合等、食品の需給動向に大きな変化が生じる場合には、海外の社会情勢や業界の変化に常に注意し情報収集を行うとともに、可能な限り複数の仕入先を通じた調達原産国の複数化による持続可能な調達に努めております。また、販売実績及び将来の販売予想を慎重に分析し、十分なバッファを設けて商品の在庫を準備する等、継続的な供給を保証するための対策を講じてまいります。

 

⑤ 人財の育成及び確保の対応につきましては、従業員の成長が会社の持続的な成長に繋がるものと考え、次世代を担う人財育成を最重要課題と捉え、人材育成プログラムのブラッシュアップと実践を行ってまいります。

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、成長性・収益性については売上高、営業利益及び売上高経常利益率を、資本効率についてはROA(総資産経常利益率)を経営の重点指標としており、これらの改善及び向上を行うことを目標としております。

 

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