課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営の基本方針

当社グループは「感謝・感恩・報恩」の企業理念のもと、お客様に対して他社よりも遥かに高い好感を与える商品及びサービスを提供することを経営の基本方針としております。あわせて、ニッチ市場において高いシェアを確保することを経営の基本戦略としており、これらの取り組みを通じて、お客様との間に継続的な営みを形成し、高付加価値型のビジネスを展開し、企業価値の向上を図ってまいります。

目標とする経営指標として、株主資本を効率的に運営し企業価値を高めるため、高い株主資本利益率(ROE)を安定的に維持することと、高付加価値のビジネスの尺度として売上高営業利益率を指標に定めております。当連結会計年度の株主資本利益率は10.1%、売上高営業利益率は9.2%となりました。引き続き、当社グループにしか提供できない価値を創出し続けることで、いずれの指標についても15%以上を安定的に確保することを目標としております。

 

(2)経営環境及び対処すべき課題

①建設ICTソリューション事業

当社グループが強みを持つ建設業界においては、特に熟練技術者において深刻な労働者の高齢化と、それにともなう技術やノウハウ継承の断絶、工事発注量に比して全般的な労働力の不足が深刻な問題となっており、受注を制限せざるを得ないなどの問題が生じております。

建設関連事業セグメントにおいては、ICT技術を用いて、このような問題をかかえる建設業者様の現場運営を支援できるソリューション群の開発を進めております。また、既存の商品ラインにおいても、制度変更にともなう機能の改善や修正、対応データ範囲の拡大や更新データのタイムリーな提供など、顧客基盤の拡大とともに、商品の維持にかかる開発工数は増加傾向にあり、社内外の開発リソースを有効に活用していくことが求められております。

当社グループは、進行期より主力商品である土木工事積算システム「Gaia」シリーズにおいて、初のクラウド版となる「Gaia Cloud」を投入予定です。これにあわせて、当社グループのビジネス・モデル及び組織体制全体をクラウド・サービスの運営に適合させる必要があります。クラウド版においては、これまでのオンプレミス版製品と比べて、売上計上のタイミングが遅くなることから、今後数年間は当社損益に大きなマイナス・インパクトを与えることが想定されています。キャッシュ・フローを含む財務面においては、現時点では大きな影響は想定しておりませんが、「Gaia Cloud」の導入を進めるにあたり、経営全般において適切なリスク管理が必要となります。

 

②設備CADソリューション事業

設備関連事業セグメントにおいては、どこよりも信頼される設備業界の総合支援企業となることを目標として事業を展開しております。

主力商品である水道設備及び電気設備業向けCADソフトの販売に加えて、設備業向け現場台帳管理ソフト『要~KANAME~』の販売拡大に注力しております。あわせて、比較的小規模な設備業者様に向けて、経営サポート・サービスを開発してまいります。

 

③生産性向上コンサルティング事業

コンサルティング・ファームとして確固たるブランドを構築することを主眼として、一昨年、株式会社ビーイング・コンサルティングを分社設立いたしました。今後、より多くのコンサルティング案件に対応するために、コンサルタントの育成が急務となっております。あわせて、さらに幅広い業種、業態に向けたコンサルティング手法の開発を推進してまいります。

また、新型コロナウイルス感染症により企業活動が制限される環境では、従来通りのコンサルティングを提供することが難しくなります。そのような場合に備えて、オンライン環境でのコンサルティングや研修コンテンツの開発に取り組んでまいります。

 

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