課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、別段の記載がない限り、当事業年度末(2022年8月31日)現在において当社が判断したものであります。

(1)経営方針

当社は、以下の経営理念「MISSION」「POLICY」に加え、本質的なお客様価値の追求に取り組み、持続的な成長を通して、豊かな未来を創造するために、ライトオンの目指すべき方向性を「VISION」として新たに定義いたしました。

・VISION(私たちの目指すべき未来像):

私たちは、ヒトの魅力とモノの魅力で、お客様の期待を超える満足を提供し、お客様に選ばれ、必要とされる企業となる。

 

・MISSION(私たちの使命):

私たちは、人々の生活を楽しく豊かなものにするため、世代を超え、愛され続けるジーンズの魅力を発信していきます。

 

・POLICY(私たちの方針):

1.お客様を第一に考え、お客様に喜んでいただける会社を目指します。

2.誠実さと公正さをもって、社会から信頼される会社を目指します。

3.人を育て、人を活かし、働き甲斐のある会社を目指します。

 

(2)経営環境及び、対処すべき課題と経営戦略

当社は、「顧客満足度NO.1への挑戦」を掲げ、お客様起点の発想に立った事業活動を第一に考え、「ブランドミックスMDの推進」、「顧客満足度とLTVの最大化」、「デジタルシフトの加速と進化」、「サステナビリティ経営の推進」を軸とした中期経営計画の成長戦略に取り組み、お客様志向に基づいた経営基盤の強化に努めてまいりました。長引くコロナ禍に加え、不安定な海外情勢や急激な為替変動に起因する物価上昇やガソリン価格高騰の長期化などによる先行き不安感がある中、商品政策上や業務変革を実現する上での課題が多く残り、当事業年度の売上高は業績予想を下回る結果となりました。

今後につきましては、この度新たに策定いたしました2025年8月期に向けた3ヵ年の新中期経営計画における売上高、営業利益、営業利益率の数値目標を達成するために、以下の重点施策に取り組み、売上高と収益性の改善を目指してまいります。

①成長戦略

a)期待を超える顧客体験の創造

商品面におきましては、顧客ターゲットと提供価値、カテゴリーを明確にしてブランドポートフォリオを再構築し、お客様の期待を上回る魅力的なブランド開拓と商品開発力の強化に努めてまいります。リアル店舗におきましては、新たに商品・マーケティング・店舗運営を横断して売上状況に応じたスピーディーな店舗演出を担う三位一体VMDチームを新設するとともに、VMDコンサルティングオフィスを導入することで外部の知見を取り入れ、VMD体制を強化し売場作りの革新を進めてまいります。その他、スタッフによるおすすめ商品やスタイリング提案ができるデジタルサイネージの導入や店内POP広告の変革、店舗毎の客層に最適な商品MDによる品揃えの提供、接客サービス向上への取り組みの継続などによってリアル店舗の魅力を深化させ、収益性の向上に努めてまいります。また、顧客セグメント毎のアプローチを強化し、価値ある顧客体験の提供の繰り返しによって、お客様と強固で長期的な関係を構築しLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を最大化することを目指し、CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)とマーケティングの革新に努めてまいります。

b)ECビジネスの飛躍的拡大

2022年7月から新たに導入したSTAFF STARTにより、お客様一人ひとりにあわせたスタイリングや商品レビューなどの情報発信を強化し、One to Oneマーケティング(顧客一人ひとりに合わせたマーケティング)の推進による購買頻度の向上を目指すとともに、デジタル広告宣伝の強化によって新規・潜在顧客の獲得を目指してまいります。また自社ECサイトのフルリニューアルを進め、UI(User Interface:ユーザーと商品やサービスとの接点)/UX(User Experience:ユーザーが商品やサービスを通じて得られる体験)の改善とCRM基盤の整備によるデータ活用の推進に取り組んでまいります。品揃えにおいても新しいカテゴリーの商品やインフルエンサーとのコラボ商品を導入するなど顧客分析に基づくEC限定商品を拡充し、EC売上の拡大に努めてまいります。

c)デジタルシフトによる事業基盤の強化

店舗ポータルシステムの更新による店舗オペレーションの効率化や次世代型POSの導入など店舗のデジタル化によって顧客利便性の向上を図り、ストレスなくお買い物をしていただける環境作りに努めてまいります。またデータ活用基盤の整備を行い、商品計画の立案・修正をサポートするMD計画システムの導入、供給までのスピードアップのための基幹システムの改修、さらには機会ロスを削減するための在庫コントロールシステムの導入などデジタルシフトの加速と進化に取り組んでまいります。

②財務戦略

持続的な企業価値の向上を目指し、資本コストを上回るリターンを生み出し、キャッシュ・フローの創出力を高めることを基本方針とし、中長期的視点で新たな価値を創造するための成長投資を優先して実行し、その上で、継続的かつ安定的な株主還元を目指してまいります。主な成長投資としましては、店舗のデジタル化やEC成長戦略などのOMO(Online Merges with Offline:ECサイトと実店舗の融合)施策の推進に向けた投資、出店や移転改装といった既存事業の成長に向けた投資、サプライチェーンの高度化やデジタル基盤の整備といったデータ活用基盤の整備に向けた投資を計画しております。

③人事施策

2022年9月よりミッショングレード制の新人事制度へ移行し働き方の多様性と目指すポジションを明確にするとともに、教育・研修機会の提供を充実させることで、従業員一人ひとりが成長に向けて挑戦し、新しいことを生み出す環境作りに努め、人的資本を継続して強化していくことによって、持続的な企業価値の向上を図ってまいります。また、従業員の多様性を尊重し、様々な価値観や考え方を受け入れられる社内環境作りに努めるとともに、有給取得の促進や育児・介護への支援制度の拡充などワークライフバランスを重視した福利厚生の整備を進めるなど従業員エンゲージメントの向上にも努めてまいります。

 

これらの取り組みにより来店客数の増加、売上の回復を図るとともに、引き続き、固定費の適正化、コスト削減等により、持続的な黒字経営を実現してまいります。

中期的な経営目標の数値としましては

・売上高56,000百万円

・営業利益2,300百万円

・営業利益率4.1%

・ROE8.0%以上

また中期経営計画(2022年9月から2025年8月まで)の初年度である2023年8月期の目標数値は、売上高52,000百万円、営業利益600百万円、経常利益500百万円、当期純利益100百万円としております。

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得