課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、次の項目を経営理念に掲げ、今日まで培ってきたエンジニアリング事業及びパイプ・素材事業の設計・製造・施工等の技術を柱として、社会に貢献することを基本方針としております。

1.お客様第一(お客様のために最善の技術とサービスを提供する。)

2.創造と挑戦(常に技術の開発と事業機会の創造に挑戦する。)

3.働くことの喜び(働くことに喜びを感じ、会社の成長と社員個人の幸福を共感する。)

 

(2)目標とする経営指標

 当社は、付加価値の高い技術・サービスを提供し、株主の各位のご期待に沿う安定的配当を継続して実施すべく、連結売上高営業利益率を5%以上にすることを目標としております。単年度の事業の利益率に関する指標に加え、中長期の企業価値の向上に資するため経営指標等を今後採用することも検討課題の一つとして考えております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題

 当社グループの2021年度の事業環境は、全世界において新型コロナウイルスの収束時期の見通しが立たないことにより、景気の後退局面が続くことが予想され、長期にわたって受注が低迷する動向で推移するものと認識しております。このような事業環境の中では、数少ない受注機会を逃さないためにも、ユーザーニーズを的確に把握し、技術面でも価格面でも満足いただける製品やサービスを提示し続けることがこれまで以上に重要となってきます。そのためには、短期的な事業活動へ注力するだけでなく、中長期的な企業価値の向上を図ることが必要不可欠であることから、下記のような将来あるべき姿を目標として掲げております。

・市場におけるMESCO独自の確固たる地位を確立する。

・エンジニアリング事業、パイプ・素材事業を核に、新しい事業と成長商品を継続的に創出し、存在感のあるエンジニアリング企業としての地位を確立し、企業価値を向上・拡大し続けている会社になる。

 上記を実現していくためには、(1)事業基盤の強化、(2)事業競争力の強化、ならびに(3)事業領域の拡大、を中長期的に実行していくことが必要であることは言うまでもなく、そのための個別戦略として、①技術戦略・製品戦略、②市場戦略、③人事戦略、④事業資産戦略、⑤業務効率化戦略、⑥財務戦略、等々を十分に整備し、確実に実現できるよう努力していくことが重要で、その結果として中長期的に企業価値を確実に向上させていく形となることを目指しております。

 また当社は、経営体制の整備が重要であると認識しており、社長の諮問機関としての独立役員である社外取締役を委員長とする報酬委員会及び指名検討委員会を設置しており、またコーポレートガバナンス強化の観点から、株主に対する説明責任を果たすために、社外取締役の数を全体の1/3以上とすること、役員報酬の透明性・客観性を実現すること、取締役の業務遂行に対する責任と意欲の高揚に資するために、業績に連動する報酬制度を導入しております。

 

<課題と取り組み方針>

エンジニアリング事業

-三井金属グループの設備投資に的確に対応し、確実に受注を獲得するとともに、同グループの各種プロジェクトに初期段階から参画し、将来の受注拡大を図ります。

-小水力発電を軸とした再生可能エネルギーの開発サポート及びその建設工事において受注の拡大を図ります。

銅製錬ISAプロセス技術をはじめ、海外提携先の優良技術(廃熱ボイラー、スプリングハンマー等)、及びカソード剥取機など当社製錬技術により、国内外プラント案件の受注の拡大を図ります。

-当社独自技術である水処理技術、水再生技術、排ガス処理技術等の環境関連技術により、SDGsの理念に貢献するとともに、発展途上国の水環境、生活環境の改善に努めてまいります

-金属リサイクル設備、地下利用関連設備、環境エネルギー関連設備、石油ガス開発設備などの分野で、既存顧客、新規顧客の開拓に努め、国内外での将来の受注の拡大を図ります。

-自動機械の技術開発・改良と製作コスト低減を進め、国際競争力強化を継続します。

-新たな事業分野の開拓等により、事業領域の拡大を図ります。

 

パイプ・素材事業

-営業ツールの充実で業務改善を図り、営業ネットワークの見直しを進めます。

-他社とのパートナーシップの活用などにより、大型工事案件の受注獲得を目指します。

-市場創造型テーマへの取り組みを継続し、新商品・新用途の開発を目指します。

生産の効率化、購入品の有利購買ならびに工事部門のコストダウンを徹底し、競争力を強化します。

-品質管理を徹底し、設計・施工技術を高めることにより、信頼性の向上を図ります。

 

全社・本社部門

-保有技術の確実な継承とスキルアップを図るため、人材の育成・強化を推進します。

-ロボット化や無人化に対するテーマに取り組み、技術革新を推進します。

安全ISO45001・環境ISO14001・品質ISO9001のマネージメントシステムの更なる定着を図ります。

-財務報告に係る内部統制システムを運用し経営の効率化を図ります。

 

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