業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものである。

 

(1) 経営成績の状況

  事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況

①目標とする経営指標の達成状況等

受注高は63,896百万円(前期比2.5%減)と減少し、売上高は66,778百万円(前期比7.6%減)と減収となり、営業利益は3,297百万円(前期比27.0%減)、経常利益は3,381百万円(前期比28.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,063百万円(前期比31.0%減)とそれぞれ減益となった。
 

 

②セグメント情報に記載された区分ごとの状況 

  a.土木事業

土木事業では、受注高は、27,865百万円(前期比8.6%減)と減少し、売上高は、受注の減少に加え工事の進捗遅れにより、32,087百万円(前期比9.9%減)と減収となった。営業利益は、減収や工事の利益率低下により、987百万円(前期比55.8%減)と減益となった。

 

  b.地盤改良事業

地盤改良事業では、受注高は、32,473百万円(前期比3.3%増)と増加したものの、売上高は、工事の着工遅れ等により、31,609百万円(前期比3.6%減)と減収となった。営業利益は、減収に加え、個別工事の利益率は変わらぬものの、保有の船舶・機械の減価償却費の増加等もあり、1,862百万円(前期比19.5%減)と減益となった。

 

  c.ブロック事業

ブロック事業では、受注高は、主力の型枠賃貸が災害復旧需要の一巡により、3,474百万円(前期比20.4%減)となり、売上高は、3,704百万円(前期比15.2%減)と減収に、また営業利益は530百万円(前期比46.4%減)と減益となった。

 

 

  ③受注高・売上高・営業利益

 

(単位:百万円)

年 度 別

前連結会計年度

当連結会計年度

 

2020年4月1日

2021年4月1日

比 較 増 減

2021年3月31日

2022年3月31日

 

期首手持ち

受注高

土木事業

62,467

57,342

△5,125

地盤改良事業

14,305

12,974

△1,331

ブロック事業

401

398

△3

全社計

76,784

70,027

△6,757

受注高

土木事業

30,492

27,865

△2,628

地盤改良事業

31,446

32,473

1,027

ブロック事業

4,364

3,474

△889

全社計

65,551

63,896

△1,654

売上高

土木事業

35,617

32,087

△3,530

地盤改良事業

32,777

31,609

△1,169

ブロック事業

4,367

3,704

△663

全社計

72,308

66,778

△5,530

営業利益

土木事業

2,235

987

△1,248

地盤改良事業

2,314

1,862

△452

ブロック事業

988

530

△458

全社計

4,518

3,297

△1,221

次期繰越

受注高

土木事業

57,342

53,119

△4,223

地盤改良事業

12,974

13,838

864

ブロック事業

398

169

△229

全社計

70,027

67,146

△2,881

 

※1 全社計には3セグメント以外のその他事業及び連結調整が含まれるため、3セグメントの合算値と全社計は一致していない。

  2 当連結会計年度前に外貨建てで受注した海外工事で、当連結会計年度中の為替変動により、外貨額を円貨に換算した金額が増減した場合については、期首手持ち受注高に反映している。

 3 受注高、売上高については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載している。

 4 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は次のとおりである。   

相  手  先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

国土交通省

9,821

13.6

7,885

11.8

 

 

 

 

(2) 財政状態の状況

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて2,181百万円減少し、51,901百万円となった。主に設備投資や投資有価証券の取得により固定資産は増加したものの、現金預金が減少したことなどによる。

負債合計は、前連結会計年度末と比べて2,844百万円減少し、21,552百万円となった。主に、主に仕入債務(支払手形・工事未払金等及び電子記録債務)や未払法人税等が減少したことなどによる。

純資産合計は、剰余金の配当及び自己株式の取得により減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことで前連結会計年度末と比べて663百万円増加し、30,350百万円となった。

この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比べて3.5ポイント好転し、57.7%(前連結会計年度末54.2%)となった。当社は持続的な成長と経営の安定性を保つ観点から、成長投資や突発的なリスクへの備えとして、株主資本の水準を維持することとしている。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務や法人税等の支払などにより1,035百万円の支出超過(前連結会計年度は10,451百万円の収入超過)となった。

投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産や投資有価証券(持分法適用会社株式)の取得などにより2,088百万円の支出超過(前連結会計年度は2,661百万円の支出超過)となった。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払、自己株式の取得による支出があったものの、借入金の増加などから502百万円の収入超過(前連結会計年度は4,754百万円の支出超過)となった。

以上より、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末と比べて2,622百万円減少し、9,283百万円となった。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資金需要のうち主なものは、土木事業での工事資金や地盤改良及びブロック事業での船舶・機械、ブロック型枠等の設備投資資金である。これらの財源は自己資金及び金融機関からの借入により調達している。
  工事資金に対しては、工事立替金を対象とした特殊当座貸越契約及び債権の流動化契約を、また将来の成長投資や突発的なリスクへの備えとして、複数の金融機関とシンジケーション方式のコミットメントライン契約を締結しており、手元流動性と合わせて十分な資金の流動性を確保している。
 

(5) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。

この連結財務諸表作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積り及び判断が行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されている。

重要な会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。

また、見積りにあたっては過去の経験やその時点の状況に応じて妥当と考えられる様々な要素に基づき行っているが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがある。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載している。

 

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