事業等のリスク

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当グループが判断したものであります。

(1)法的規制について

 当社グループの行う事業については、建築基準法、製造物責任法、住宅品質確保促進法、宅地建物取引業法、都市計画法、国土利用計画法等の法的規制を受けており、これらの関係法令の規制が強化された場合は、当社グループの経営成績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。当社グループの主たる事業におきましては、建設業法の許可・建築士法による事務所登録・宅地建物取引業法の免許等の許認可に基づき事業を行い、建築基準法・都市計画法・国土利用計画法・住宅品質確保促進法・PL法・下請法等様々な関係法令の規制を受けております。

今後、これら法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられた場合、また、何らかの理由により免許及び登録の取消・更新欠格による失効等があった場合には、当社グループの主要な事業活動に支障をきたし、業績や財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

当社グループにおきましては、リスク管理委員会及びリスク対策委員会という二段階のリスクマネジメント体制により、事業活動を行ううえで必須の諸法令の遵守に対応しております。今後これらの規制の改廃や新たな法的規制が設けられた場合にも当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼすことがないような体制の構築に努めてまいります。

なお、現時点におきまして、当社は以下の免許取消条項に抵触しておりません。

(許認可等の状況)

許認可等の名称

許認可等の内容

有効期限

取消事由

宅地建物取引業免許

宅地建物取引業に関する免許

国土交通大臣免許(8)第3717号

2022年5月19日

(5年ごとの更新)

宅地建物取引業法

第66条、67条

特定建設業許可

建築工事業、とび・土木工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、塗装工事業、建具工事業、大工工事業、屋根工事業、綱構造物工事業、内装仕上工事業

国土交通大臣許可(特-29)第26926号

2022年12月20日

(5年ごとの更新)

建設業法第29条

一級建築士事務所登録

建物の設計及び工事監理に関する登録

北海道知事登録(石)第1901号

2022年12月27日

(5年ごとの更新)

建築士法第26条

 

 

(2)政府の政策や市場状況について

 当社グループの主要事業である住宅事業の主たるお客様は、個人のお客様であることから、雇用状況や所得の動向に影響を受けやすく、政府による住宅関連の政策、消費税等の動向、今後の金利の上昇または景気の回復の状況によっては、受注及び売上高が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 この対策としまして、毎月の取締役会において政府の政策や市場状況等に関してモニタリングを行い、リスクの軽減に努めております。

(3)原材料及び資材価格の変動について

 当社グループの住宅事業及びリフォーム事業における資材等の調達は、各購買部署において安定的な調達価格を維持すべく交渉管理を行っておりますが、主要材料の木材、その他原材料及び資材価格等が為替その他の要因にて急激に上昇し、販売価格に転嫁が困難な場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(4)住宅の品質管理及び保証について

 住宅事業、リフォーム事業におきまして、法定の10年保証に加え有料含め最長20年の保証があり、お得意様向けに「お客様相談室」を設置し広くお客様の相談に対応するなど、品質管理には万全を期しておりますが、販売した物件に重大な瑕疵があるとされた場合には、直接的な原因が当社以外の責任によるものであったとしても、売主として瑕疵担保責任を負う可能性があります。その結果、保証工事費の増加や、当社の信用の毀損等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(5)季節変動について

 当社グループは、冬期間をカバーするための平準化を目指して対策を講じておりますが、北海道及び東北地区での売上が全体の7~8割を占めており、冬期間に販売及び施工が落ち込む傾向にあり、売上高が上半期に比べ下半期に集中するという傾向があります。

 また、特異な気象条件等にも影響を受けることから、季節要因などにより業績に変動が生じる可能性があります。当連結会計年度の売上高及び営業利益の季節変動は、次のとおりであります。

 

第1四半期

(千円)

第2四半期

(千円)

上半期

(千円)

第3四半期

(千円)

第4四半期

(千円)

下半期

(千円)

通期

(千円)

売上高

4,889,783

7,652,717

12,542,500

6,746,820

11,762,587

18,509,407

31,051,907

通期比率

(売上高)

15.7%

24.6%

40.4%

21.7%

37.9%

59.6%

100.0%

営業損益

△ 617,576

81,042

△ 536,533

12,689

1,114,749

1,127,438

590,904

通期比率

(営業損益)

△ 104.5%

13.7%

△ 90.8%

2.1%

188.7%

190.8%

100.0%

(6)自然災害について

 大規模な自然災害が発生した場合、工場や支店などの施設の回復費用や事業活動の中断による損失、顧客住宅の点検費用、原材料の供給不足、その他不測の事態に対する費用等の発生により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。しかしこれらは自然災害であるため、リスクが顕在化する可能性の程度や業績への影響の程度を見積もることは困難ですが、当社グループでは、「土屋グループ事業継続計画書(BCP)(防災計画書)」、「土屋グループ防災マニュアル」を策定しており、安否確認システムの導入、防災訓練の実施、必要物資の備蓄、また大規模停電による本社機能喪失を想定したデータ保存の二重化等の対策を行っております。

(7)コンプライアンスについて

 当社グループ役職員には、コンプライアンス意識の徹底のために、役員幹部に対しては、コンプライアンス研修を外部講師を招き開催しております。社員につきましてもeラーニングを利用した研修を行うとともに、コンプライアンスカードを配布し、コンプライアンス相談窓口(外部窓口、内部窓口)の周知を図っております。しかしながら、コンプライアンス違反が発生した場合には、損害賠償訴訟などの法的責任や、信用失墜により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(8)顧客情報の機密保持について

 当社グループは業務の性格上、個人顧客の機密情報に触れることが多く、機密保持については当社グループ役職員や外注先社員等に徹底したモラル教育を行うとともに、守秘義務の認識を徹底させ、機密情報の漏洩防止に努めております。

 しかしながら、万一情報漏洩が発生した場合には、顧客からクレームを受け、当社グループの信用問題にも発展し、今後の業績に影響を与える可能性があります。

(9)減損会計について

 当社グループの固定資産に、将来において経営環境の著しい悪化等により重要な減損損失を認識した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 この対策としまして、「土屋グループ減損会計マニュアル」に基づき毎年定期的にモニタリングし、資産価値の適正評価に努めております。

(10)販売用不動産・投資有価証券等の価格変動について

 販売用不動産・投資有価証券等の保有資産の時価が著しく下落した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 この対策としまして、販売用不動産に関しては「土屋グループ棚卸資産の評価基準」に基づき毎年定期的にモニタリングしており、投資有価証券に関しては、「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (5)株式の保有状況」に記載のとおり対応しております。

(11)新型コロナウイルスの感染拡大による影響について

 当社グループは、従業員に関しては集合形式の会議、研修、出張を極力リモート形式にすると共に、懇親会等の開催を原則禁止し、衛生管理の徹底、時差出勤及びテレワークの安全対策を施しています。また、営業活動に関してもWEBを活用した見学会、相談会及びセミナーなどによる非対面型を推進しております。

 しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響による景気の先行き不透明感から、将来不安などに起因する消費者マインドの冷え込みが懸念され、顧客の住宅購買意欲が大きく減退し、受注が大幅に減少した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

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