文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2022年3月31日)現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであるが、予測しえない経済状況の変化等さまざまな要因があるため、その結果について、当社が保証するものではない。
当社グループは、高い品質の建設サービスを通じて安全で快適な生活空間と豊かな社会環境を創造することで、顧客や取引先、株主や地域社会に貢献する企業として持続的に発展するため、下記の経営理念と中期ビジョンを定めております。
「経営理念」
『社会との共感』 『豊かな環境の創造』 『進取の精神の実践』
「中期ビジョン」
・海と大地の“創造企業”
私たちは、臨海部ナンバーワン企業として魅力ある空間創造を究め、提案型企業として顧客満足と社会貢献を追求します。
・確かな品質を約束する“こだわり企業”
私たちは、確かな技術に裏づけされた高い品質と安全なモノづくりを通じて、顧客と社会の信頼を築きます。
・子供たちに豊かな環境を遺す“未来企業”
私たちは、企業活動を通じて良質で豊かな環境を創造し、次世代に確かな夢を、希望を、可能性を伝えます。
当社グループは、上記の経営理念、中期ビジョンの実現を目指し、企業価値の向上を図るため、3カ年を期間とする中期経営計画を策定しております。
その中で、本業収益力を示す営業利益や株主価値を示す1株当たり当期純利益などの業績指標、財務の健全性を表す有利子負債残高、D/Eレシオ(ネット)などの経営指標とともに、自己資本利益率(ROE)と配当性向及び総還元性向を株主価値向上への取組みを明確化するための目標数値としております。
中期経営計画(2020~2022年度)の主要数値の実績と目標は次のとおりです。
○中期経営計画の最終年度(2022年度)目標(見直し後)
〇 中期経営計画(2020~2022年度)主要数値の実績と目標(見直し後)
2022年度は、国内では引き続き高水準の公共投資と堅調な民間投資に加え、土木、建築ともに大型プロジェクトが始動します。年度末にはいよいよ洋上風力建設プロジェクトも始まります。また海外もインフラ需要は堅調で、ODAによる大型港湾工事も再び本格化する見込みです。2022年度は、2020年度並みの売上、利益水準へとV字回復を目指します。さらに2023年度以降も事業量の拡大が期待できることから、その足固めをしたいと考えています。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の長期化にロシアのウクライナ侵攻が加わり、世界的な資源や原材料の高騰、供給制約、サプライチェーン制約が生じており、我が国のエネルギーや建設資材の高騰、供給にも影響が出ています。
当社は、建設資材価格や需給の動向に細心の注意を払いながら、営業と工事、土木と建築が部門の垣根を越えて連携し、技術に裏打ちされた総合力を発揮することによって、その影響を最小限にとどめたいと考えています。
■中期経営計画(2020~2022年度)
● 五洋建設グループの使命
“良質な社会インフラの建設こそが最大の社会貢献”と考えて、
確かな安全と品質で顧客の信頼に応え、技術を以って社会に貢献する
● 目指すべき姿
臨海部と海外に強みを持つ“真のグローバル・ゼネラルコントラクター”
〇 真のグローバルゼネコンとは
・部門間連携が当たり前 : 土木・建築、国内・海外の垣根がない
・D&I(Diversity and Inclusion)が当たり前
: 国籍・性別によらず多様な人材が生き生きと働ける
〇 部門間連携の進化 ~五洋建設グループのDNA
・フロントローディングによる競争力強化 ~会社の総合力を発揮する
〇 外部連携の強化 ~国内外でアライアンスの推進
① 働き方改革と生産性向上の先進企業〔Social〕
〇 働き方改革の加速 ~働き方改革推進委員会による全社的な推進
〇 生産性向上の追求 ~働き方改革実現のためにも建設生産システム改革推進
〇 安全で安心して働ける職場環境の整備
② D&Iの先進企業〔Social〕
〇 多様な人材の獲得・育成 ~若手の早期戦略化
〇 D&Iの推進 ~女性、外国人の活躍推進
③ 進取の精神で挑戦する企業〔Environment〕
〇 洋上風力への挑戦 ~海洋土木の強みを生かす
〇 建設発生土・浚渫土リサイクルのエキスパート ~臨海部の強みを生かす
〇 ZEB(Zero Energy Building)への取り組み
④ ESG重視のCSR経営の実践〔Governance〕
〇 CSR経営 ~ステークホルダー重視、本業を通じた社会貢献
〇 実効あるガバナンスの推進 ~リスクマネジメントの徹底
〇 ESGの取組みの推進
● 投資計画
① 設備投資: 300億円 +α
〇 本業強化に繋がる投資は機動的に実施
・洋上風力: 大型SEP船(建造中)他
・作業船 : 新造(ロボット化、能力アップ等)、改造(自動化・AI化、環境対応等)
・その他 : 環境事業等その他事業関連
② 研究開発投資: 100億円 +α
・生産性向上技術、プロジェクト対応、洋上風力等
③ その他: 100億円 +α
・働き方改革関連(オフィス・テレワーク環境整備、ICT推進)、教育、アライアンス、その他
● 財務計画
① 資金需要の増加への対応
〇 戦略的設備投資と事業量拡大への対応
② グローバルCF管理と為替リスクへの対応
〇 海外事業拡大(エリア、事業量、取下条件等)
● 配当政策
① 利益配分の基本方針: バランスよく
・株主への還元~継続的かつ安定的な配当
・成長への投資~収益力向上、企業価値増大
・資本の充実~将来への備え
② 目標配当性向(連結): 30%以上
③ 目標総還元性向(連結):40%
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