研究開発活動

5 【研究開発活動】

研究開発については、環境改善に対する社会的要求に対応するため、当社の大和環境技術研究所を中心に、住環境関連の新技術開発に積極的に取組んでいます。

なお、当社グループは建設工事業単一セグメントであり、当連結会計年度の研究開発費は、157百万円(消費税等を含まない)です。

主な研究開発

当研究所においては、上下水道及び温浴施設向けの水処理、空気調和衛生分野に関する研究と検証試験を行っており、その内容は以下のとおりです。

(1)浄水施設等のリニューアル・機能強化提案のためのデモ試験、運転システムの検証を通じて、既存技術の改善改良・特許取得に向けた活動を継続しています。

   ・上水道における配水管網内での残留塩素濃度の平準化を目的として、第77期は配水管網配水池に追加塩素を行い、残塩濃度平準化効果や塩素剤使用量の低減効果を確認しました。その結果、浄水場での塩素剤使用量は低減し、その不足分を配水池追加塩素で補うことで、残塩濃度平準化と管網全体としての塩素剤使用量の低減を実現できました。第78期は、本成果を、他施設、他の自治体様の配水管網に対して適用して頂くため、主として設計コンサル様に向けたPRと検証活動を行う予定です。

   ・小中規模浄水施設向けに設置される重力式ろ過機について、既設・新設を問わず適用可能な高効率洗浄システムの開発研究を引き続き行います。

(2)農業集落排水処理施設、コミプラ等の小規模下水道施設向けに、省エネ化のための運転制御システムの汎用性について検証を行っています。当該システムは、第77期にパッケージとして製品化しました。第78期は、当該システムの水質管理能力について引き続き検証を行う予定です。

(3)温浴施設におけるレジオネラ感染症対策技術の改善活動を継続しています。低濃度解オゾン水を利用したレジオネラ菌抑制手法について第76期より継続して検証中ですが、実施設でのろ過機洗浄排水に検出されていたレジオネラ属菌を4か月以上不検出とする成績が得られています。第78期は、当該消毒システムの商品化のため、現状規模の温浴ろ過機の10倍規模の施設を対象として引き続き検証を行う予定です。

(4)無人の建物空間内へ次亜塩素酸水を超音波噴霧して表面除菌を行い、コロナウイルス等の接触感染対策を可能とする空間除菌システムの性能評価を行っています。第76期は、50ppmの塩素濃度で床面積1,600㎡の空間に対して3~4時間で除菌できることを実証し、第77期は、当該噴霧装置を製品化し、30ppmの濃度で弊社ビル1階ロビー内での除菌範囲を確認しました。第78期は弊社内に設置した当該噴霧器を自動運転化し、引き続き通年での性能評価を行います。

(5)燃料電池の電解水素を用いた硝酸汚染地下水対策技術に加え、温浴施設ろ過器消毒用のオゾン生成電解槽の設計、ステンレス管孔食電位測定法(JIS G 0577)に基づく環境水微生物の腐食性評価等、適宜、環境エンジニアリングへ必要とされる電気化学的技術の適用について開発研究を継続する予定です。

(6)水道水質基準の全項目検査に対応しつつ、温浴施設及び食品衛生に係わる細菌検査についても適用範囲の拡大と、より一層の精度・信頼性向上を図れるよう活動を継続しています。第78期は、前期に引き続いて土壌汚染対象物質への対応について、分析技術の取得・技術者養成を行っていく予定です。

なお、連結子会社においては、研究開発活動は特段行われていません。

 

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