課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「地球環境と資源を大切にしながら、空気・水・熱の科学に基づく高度な技術によって最適空間を創造し、人類文化の発展に貢献する」ことを企業理念としております。

エンジニアリングコンストラクターとして積極的な事業展開を図り、未来を見つめた技術の開発に取り組み、時代の変化に俊敏に対応する「環境創造企業」として、社会的責任を果たし、株主をはじめとするステークホルダーの皆様のご期待と信頼に応えるべく企業価値の向上を目指してまいります。

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

今後のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況が続くと思われますが、まん延防止等重点措置が解除され、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていく中で、各種政策の効果もあり、持ち直しの動きが見られるものの、国内外の感染症の動向には注視する必要があります。また、ウクライナ情勢の悪化により先行き不透明感がさらに強まることも懸念されます。

設備工事事業におきましては、受注環境における価格競争の厳しさが続くものの建設投資は堅調に推移すると思われますが、引き続き、施工における生産性の向上、利益管理の徹底に努めてまいります。

機器製造販売事業におきましては、FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置向け製品の生産及び販売は、大型パネル用の設備投資は一巡しましたが、中小型パネル用の設備投資は堅調に推移すると思われます。また、半導体製造装置向け製品につきましては、データセンターの需要等も堅調に推移すると思われますが、電子部品等の不足による生産計画の調整が続くことが懸念されております。

当社グループは、中期的な経営の指針として3ヶ年を計画期間とする中期経営計画を策定しており、2020年4月から、長期ビジョン「ASAHI-VISION 100」の2ndステージである第17次中期経営計画(2020年4月~2023年3月)をスタートしております。本中期経営計画では、現在当社グループが直面している課題の解決と将来に向けた基盤づくりに取り組み、持続的な成長と企業のより一層の向上を図っていくため、(1)魅力ある会社・職場づくりの推進、(2)利益重視の徹底、(3)将来に向けた経営基盤の強化を3つの基本方針としており、基本方針に基づき設定した7つの重点項目を優先的に対処すべき課題として、本中期経営計画の達成に総力をあげて取り組んでまいります。

当社グループの第17次中期経営計画の最終年度(2023年3月期)の目標数値は連結受注高86,000百万円、連結売上高88,000百万円、連結営業利益3,000百万円、連結当期純利益2,000百万円としておりましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行や、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻といった第17次中期経営計画策定当初には想定していなかった要素の影響を受け、連結受注高、連結売上高の達成は難しい状況にあります。しかしながら、原価低減等売上総利益率を改善させ、利益面では第17次中期経営計画の目標数値を達成できるよう取り組んでまいります。

7つの重点項目の内容は以下の通りであります。

 

重点項目

① SDGs経営の推進

事業活動全般において、SDGsへの取り組みを拡充する

② 戦略的受注活動の推進

長期的な視野に立った組織的な営業活動を推進する

③ 技術力・現場力の強化

技術・ノウハウの整備、伝承と生産性の向上に取り組み、技術力・現場力の強化を図る

④ 働き方改革の推進

働き方改革を推進し、健康的で働きがいのある職場づくりを追求する

⑤ 研究開発力の強化

イノベーションの創出や現業支援に繋がるよう、研究開発力を強化する

⑥ 情報技術の基盤構築と活用

IT基盤の拡充を進め、先端デジタル技術を積極的に活用する

⑦ 事業領域の拡大

新たな収益源の確保を目指し、事業領域の拡大に取り組む

 

 

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