研究開発活動

5【研究開発活動】

当社は、長年培ってきた空気・水・熱に関する技術を基に、一般空調から様々な産業空調に亘る最適環境を目指して研究開発を行っています。また、固有の技術をベースに、先端産業分野向けの超精密温湿度調整装置の開発も行っています。

当連結会計年度における研究開発費は、222百万円です。

 

当連結会計年度における主な成果は下記のとおりです。

 

(設備工事事業)

技術研究所では、一般空調と産業空調を対象として、各種の建築や環境設備に対応した要素技術の研究開発やシステム開発、性能評価検証等の幅広い技術の創造を積極的に推進しております。

 

(1) カーボンニュートラル実現に向けたZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング)空調システムの開発

業務用ビルのZEB化に向けて、潜熱・顕熱分離空調に再生可能エネルギーを活用したシステムを開発しています。潜熱処理に採用しているデシカント空調の再生用に太陽熱を利用し、除湿した処理空気の冷却に地中熱を利用するシステムを考案し、省エネ効果を明らかにしました。

 

(2) 環境改善に向けた研究開発の推進

既設建築物における下水臭の臭気対策として、処理空気の相対湿度を制御して活性炭の吸着性能を高めるシステムを開発し、フィールド試験で検証しています。また、食品工場からの排気対策として、対象臭気に応じた薬液スクラバーを構築し、臭気負荷に応じた省エネ・省コストの運転方法を提案しています。

 

(3) アグリ分野に対する研究開発の取組み

高付加価値植物研究開発としてコメ型経口ワクチン(ムコライス)の省エネかつ安定栽培システムを実現しました。さらに、「食と先端技術共創コンソーシアム」に参画し、植物工場におけるゲノム編集作物の生産システムの研究開発を始めました。また、植物からの水分の蒸散量から生育状態を診断する手法や養液中のイオン濃度を連続でモニタするシステムを考案しました。

 

(4) 無線センサによる比例制御システムの開発

環境監視に用いられている無線センサを空調の比例制御に活用したシステムを開発しました。大規模工場におけるカスケード制御や複数センサによる切替え、平均値制御などに応用でき、有線センサの設置工事削減などにも貢献できます。

 

(5) 簡易接続ダクト工法の開発

簡易工法である差込ダクトの実用化を目指し、差込接続や吊り支持の作業性の改良を加え、差込ダクトの基本仕様を確立しました。今後、差込ダクトを物件で採用し、ダクト設置工事の合理化、省力化、低コスト化を図ります。

 

(機器製造販売事業)

半導体や液晶ディスプレイなどの先端産業分野向けの超精密制御機器や装置の大型化と高精度化に対応するための製品開発を、技術研究所での基礎研究をもとに行いました。

 

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