有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、「リスク管理規程」に基づきリスク管理体制を明確化し、グループ全体のリスクを網羅的・統括的に管理しております。また、必要に応じて各リスク委員会を設置し、緊急時には対策本部の設置を行う等、リスクを最小限に止める体制を整備しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)当社グループに関連する需要市場の急激な変動
当社グループが形成する各セグメント及び各事業領域は、幅広い需要分野に支えられていますが、収益基盤である国内需要分野の経済状況、統廃合、製造拠点の海外移転等により、需要が長期に停滞、減少傾向が続くと、業績に悪影響を与える可能性があります。
(2)完成工事補償のリスク
海外工事、大型工事等について、引渡しを完了した工事に係る瑕疵担保の費用が大きく発生した場合には、業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(3)海外事業に伴うリスク
当社グループの海外事業はアジア地域を中心に展開しており、テロや政情悪化、予期しない法律・規制の変更、市況の悪化、JV等のパートナー企業の経営状況等によって業績に悪影響を与える可能性があります。
(4)為替及び金利の変動リスク
急激な為替相場の変動または金利の上昇により、業績に悪影響を与える可能性があります。
(5)顧客に対する信用リスク
当社グループが多額の債権を有する顧客が財務上の問題に直面した場合には、業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(6)会計基準に係る見積りリスク等
収益認識については、請負工事契約に基づく工事収益総額に対応する工事原価総額および工事進捗度を合理的に見積り認識しております。工事原価総額の見積りの算定は、工程の遅れや当初想定していなかった事象の発生等、工事施工に係る状況変化に伴い、見直しの必要性が生じることがあります。将来の状況の変化により見積りと実績が乖離した場合は、収益の金額に影響を与える可能性があります。
有形固定資産については、主に事業用の土地、建物、機械及び装置等を保有しておりますが、事業環境が著しく変動した場合、時価の下落や設備等の遊休化、稼働率の低下等により、減損損失を計上する可能性があります。
繰延税金資産については、税効果会計における回収可能性を見積って計上しておりますが、想定している業績計画を下回った場合、繰延税金資産の取り崩しを行う可能性があります。
投資不動産及び有価証券については、時価の下落により、減損損失を計上する可能性があります。
退職給付債務については、年金資産の運用状況等により、費用処理額が増加する可能性があります。
上記いずれの場合におきましても、業績に悪影響を与える可能性があります。
(7)不採算工事の発生に対するリスク
工事施工段階での想定外の追加原価等により不採算工事が発生した場合には、業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。
(8)災害等の発生等によるリスク
想定外の災害や感染症の流行などにより、当社グループや主要取引先の事業活動に支障をきたす事態が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルス感染症が世界的に流行しており、製造や流通などの経済活動が停滞し、資機材及び人員確保の困難化や、受注案件の工期遅延や中止などが発生した場合は、業績に悪影響を与える可能性がありますが、提出日現在において影響を定量的に見積ることは困難であります。
なお、当社グループは同感染症への対応として、衛生管理の徹底をはじめ、密閉空間・密集場所・密接場所が重なる場所への立ち入りを控え、出張の自粛やオンライン会議の利用を行い、状況に応じて時差出勤及び時短勤務を実施する等の予防対策を講じ、従業員ならびに関係先の安全確保に努めております。
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