当社グループ(当社及び連結子会社)では、当社の組織として主に基盤技術を研究開発する基礎研究所、及び主に各事業に導入する生産技術の開発とナノテクノロジー技術の開発を担う生産技術研究所を設置するほか、連結子会社である日清製粉㈱、Allied Pinnacle Pty Ltd.(以上製粉事業)、㈱日清製粉ウェルナ、オリエンタル酵母工業㈱、日清ファルマ㈱(以上食品事業)、日清エンジニアリング㈱、㈱NBCメッシュテック(以上その他事業)にそれぞれ研究開発組織を配置し、各事業領域に特化した研究開発を行っております。
これらの研究開発組織においては、新製品候補素材の探索や新技術の確立を目的とした基礎研究を行う一方、マーケットのニーズ・ウォンツに適合した新製品や調理加工技術の開発、既存製品の改良、生産システムの自動化、粉粒体関連技術の開発・応用など、幅広い研究開発活動を行っております。いずれも研究領域における専門性を高め最新技術を導入するため内外の研究機関などと積極的に連携を深め、研究開発の効率化と成果の事業化を強力に推進しております。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、
なお、研究開発費には、特定のセグメントに関連付けられない研究費用995百万円が含まれております。
当連結会計年度の研究開発の概要と主な成果は次のとおりであります。
(1) 製粉事業
日清製粉㈱技術開発本部、つくば穀物科学研究所が中心となり、当社の基礎研究所、生産技術研究所と連携して、新しい小麦粉加工技術及び小麦・小麦粉を中心とした穀物科学と穀粉加工技術の研究開発などを行っております。主な成果としては、食物繊維の一種である小麦由来アラビノキシランの含有量を規格化した「SFブラン」や、北海道産小麦を使用し、スポンジケーキの口どけ感を特長とした菓子用粉「スノーフレーク」を開発しました。また、Allied Pinnacle Pty Ltd.では、小麦粉、プレミックス、ベーカリー関連原材料の開発活動を行っております。
製粉事業に係る研究開発費は
(2) 食品事業
㈱日清製粉ウェルナのプロダクトマネジメント統括部が中心となり、当社の基礎研究所、生産技術研究所と連携して、各種プレミックス・乾麺・パスタ・レトルト食品・冷凍食品等の全温度帯商品群の研究開発を行っております。主な成果としては、「食後の血糖値の上昇をゆるやかにする」「腸内環境を改善する」という健康機能性を有する小麦由来アラビノキシランを含有する日清製粉「SFブラン」を使用した機能性表示食品“カラダに、おいしいこと。”シリーズ4品(日清ナチュブラン、ホットケーキミックス、冷凍パスタ2品)を発売しました。オリエンタル酵母工業㈱の食品部門では、食品研究所と4つの食品開発センターでイーストや製パン用をはじめとした食品素材及び日持・品質向上剤等の研究開発を行い、バイオ部門では長浜生物科学研究所と長浜工場CS開発部において再生医療関連製品等の研究開発を行っております。日清ファルマ㈱健康科学研究所では各種健康食品の開発と産官学で連携して機能性素材の研究開発を行っております。主な成果としては、製剤技術を活用し栄養成分(ビタミン、ミネラル)量を維持しながら粒数の削減を実現して飲みやすさを向上させた「パワーサプライ」シリーズ4品をリニューアル発売しました。
食品事業に係る研究開発費は
(3) 中食・惣菜事業
中食・惣菜に関する研究開発は、当社の基礎研究所において品質・日持向上を目的として調理加工技術及び微生物制御技術の研究開発を、生産技術研究所において省人化を目的として自動化技術及びロボット技術の研究開発を行っております。これらの研究開発は早期の実用化を目指し、トオカツフーズ㈱、イニシオフーズ㈱、㈱ジョイアス・フーズと連携して取り組んでおります。
中食・惣菜事業に係る研究開発費は
(4) その他事業
日清エンジニアリング㈱では、粉体事業部が各種粉体の粉砕、分級などの機器、及び熱プラズマ法によるナノ粒子製造技術を当社の生産技術研究所と連携して研究開発しております。また㈱NBCメッシュテックでは、スクリーン印刷用・産業用資材、化成品の各分野において新製品及び新素材の研究開発を行っております。
その他事業に係る研究開発費は
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