研究開発活動

 

5 【研究開発活動】

当社グループにおける研究開発活動は、当社と㈱増田製粉所が行っております。㈱増田製粉所とは、両者のノウハウを共有する事でシナジー効果の最大化を図り、競争力のある製品・技術の開発に取組むことによって、当社グループ全体の事業拡大と安定した収益基盤の確保に努めております。
 
  (製粉及び食品事業)
  研究開発活動は当社の中央研究所が中心となり、プレミックス、小麦粉、新素材の製品開発及び用途開発を行っております。

当連結会計年度におきましても、人口の減少、少子高齢化、食品ロスの低減等により小麦粉需要が伸び悩む厳しい状況の中、安全安心をモットーとし、美味しさを追求した開発を行って参りました。また、新型コロナウイルス感染防止策として、リモート会議の積極的活用など適切な感染対策を講じ、開発活動を効率よく推し進めることが出来たと考えます。さらに、足元では資材価格が高騰しておりますが、その対応策についても引き続き検討を進めております。

 

 主な研究開発活動は、次のとおりであります。
 ①惣菜やベーカリー製品を見据えた業務用プレミックス及び家庭用プレミックスの製品開発並びに用途開発 
  ②ベーカリー製品、麺製品及び菓子製品を見据えた小麦粉の製品開発並びに用途開発
  ③ベーカリー製品を見据えた業務用冷凍生地等の開発並びに用途開発
  ④各種穀粉を使用した新素材開発並びに用途開発
  ⑤製品提案活動を通して、プレミックス、小麦粉及び新素材の拡販を支援

 

これらに対する当連結会計年度の中央研究所の主な研究開発活動結果は以下のとおりであります。

新型コロナウイルス感染拡大のなか、外出自粛並びに生活様式の変化によって生じた運動不足解消ニーズの高まりを受け、健康基軸製品の提案を積極的に行い、糖質制限製品、高タンパク製品が家庭用商品取扱い企業で採用されました。また、健康素材として注目を集めている全粒粉「インテグラーレ」やフスマを使用した「ドライブランサワー」、並びにライ麦製品についても大手製パンメーカーで採用されております。
 さらに、SDGsの課題解決にも繋がる開発として、茹で時間を短縮した麺類や焼成時間を短縮したたい焼きの品質改良に継続的に取り組み、加えて電子レンジ調理に対応できる中華まんや冷蔵発酵法を活用したベーカリー製品等についても新たに提案を行い、現在拡販に努めております。

なお、アイテム毎の取組み、評価は以下のとおりであります。

惣菜及びスナック業務用プレミックスにおいては、新商品開発や改良を推し進めた結果、国内外の大手冷食メーカー、大手ファーストフード、コンビニエンスストア、量販店、及び外食企業等で採用に至り売上伸長に寄与いたしました。また、フライ油の価格高騰に対応したフライ調理を行わない製品開発にも取り組んでおります。

家庭用プレミックスにおいては、特殊包材を使用した電子レンジでの調理による簡便性も備えたミックス粉等を量販店に採用され評価を得ております。

ベーカリー業務用プレミックスにおいては、昨年に引き続き「インストアベーカリー向けミックス」が継続的に採用され、業績の向上に貢献しております。また、パン用小麦粉においては、当社独自の技術で粉砕した「ベルーガ」が、食味食感と色相の点で高く評価され、大手製パンメーカー等に採用されております。さらに、産地限定の国産小麦粉の製品においても、大手製パンメーカーやインストアベーカリーで採用にいたっております。

菓子用プレミックスにおけるコーヒーチェーン向けの採用や、菓子用小麦粉における大手製パンメーカー向け「特富士クィーン」の採用等、顧客ニーズに対応した製品の企画・提案にも注力いたしました。

中華麺用粉においては、当社代表ブランド「天壇」を、シリーズとして上市するブランド戦略を開始。永年ご愛顧頂いている「天壇」、前年度より発売開始のテイクアウト需要対応の茹で伸び防止効果を持たせた「天壇真」、当年度より発売開始のコロナ禍で人気の餃子皮に特化した「天壇鉑」。いずれもラーメンチェーン店や大手冷食メーカーで採用となっております。

 

 なお、当連結会計年度の研究開発費は、 501 百万円であります。

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