有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 農業政策の変更について
当社グループの砂糖事業は、「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」等に基づき国内の地域農業及び地域経済を支える重要な役割を担う糖価調整制度のもとで運営されております。当社グループは、業界団体等を通じて同制度の維持及び改善に向けた取り組みを行っておりますが、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)、経済連携協定(EPA)や自由貿易協定(FTA)交渉などの進展に伴い、上記の関連法律等が改廃され、糖価調整制度に影響するリスクがあります。当該リスクが顕在化した場合、同事業がコア事業でもあるため、当社グループの経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
(2) 生産拠点の集中について
当社グループ製品の大部分は、砂糖事業は関連会社の太平洋製糖㈱(神奈川県横浜市鶴見区)、機能素材事業は当社の千葉工場(千葉県市原市)にて生産しております。当該工場が天変地異及びその二次的災害、その他の事情により操業の中断を余儀なくされるリスクがあります。当該リスクが顕在化した場合、短期的には保有在庫の供給により対応は可能であるものの、影響が長期化した場合は、当社グループの経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
(3) 原料及び製品の価格の変動について
当社グループの原料(原料糖)の大部分は海外から調達しております。原料糖の調達において、国際需給の見通し等の要因で海外相場などが影響を受け、仕入価格が高騰するリスクがあります。また、国内における価格競争などの影響により製品価格に適正な反映が困難となるリスクがあります。当該リスクが顕在化した場合、当社グループの経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
(4) 原料の仕入先国依存度について
当社グループの機能素材事業の原料の大半は、中国からの輸入により調達しております。中国における天変地異などの発生により原料の調達が困難となるリスクがあります。中国以外からの調達も検討しつつ、現時点では一定期間を賄える原料在庫の確保により対応が可能であるものの、調達困難な状況が長期化した場合、製品の生産及び販売が困難となり、当社グループの経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
(5) 製品の欠陥等について
当社グループは製品の安全性確保のため「品質管理規程」に従い、厳格な品質保証体制のもと各種製品を製造しておりますが、万が一の事態(製品の回収や製造物賠償責任の発生など)が発生するリスクがあります。このような事態に備え、各種保険に加入しておりますが、当該保険で補償される範囲を大幅に超える事態が発生した場合、当社グループの経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
(6) 新型コロナウイルス感染症について
新型コロナウイルス感染症は、世界各地で拡大し、日本においても令和2年4月7日に緊急事態宣言が初めて発出(同年5月25日解除)され、その後も令和3年1月8日には2回目(同年3月21日解除)、同年4月25日には3回目の発出(同年9月30日解除)があり、さらにオミクロン株の流行により令和4年1月にはまん延防止等重点措置が再発出(同年3月21日解除)される事態となりました。当社は社員の感染防止対策を徹底することにより事業継続に支障のないよう取り組んでおりますが、今後、同感染症による影響が想定を上回り深刻化した場合には、国内砂糖需要や物流関係など広範囲に影響を及ぼすリスクがあります。当該リスクが顕在化した場合、当社グループの経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。
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