業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における売上高は24,852百万円(前年同期比15.0%増)となりました。セグメント別売上高は、国内人材紹介事業が22,273百万円(同14.8%増)、国内求人広告事業が246百万円(同7.9%増)、海外事業が2,332百万円(同17.1%増)となっております。

利益面では、営業利益は5,822百万円(前年同期比13.3%増)、経常利益は5,813百万円(同11.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,882百万円(同111.6%増)となりました。セグメント別損益は、国内人材紹介事業が5,859百万円(同8.0%増)、国内求人広告事業が△73百万円(前年同期は△70百万円)、海外事業が△9百万円(前年同期は△1,759百万円)となっております。

当連結会計年度末における総資産は、配当金の支払いや自己株式の取得等に伴う現金及び預金651百万円の減少がありましたが、売掛金659百万円の増加、繰延税金資産166百万円の増加等があり、前連結会計年度末に比べて311百万円増加の18,935百万円となりました。
 負債につきましては、株式給付引当金268百万円の減少等がありましたが、未払費用1,078百万円の増加、未払金248百万円の増加等があり、前連結会計年度末に比べて1,272百万円増加の5,569百万円となりました。
 純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益3,882百万円を計上しましたが、一方で剰余金の配当3,303百万円や自己株式の増加1,541百万円等により、前連結会計年度末に比べ960百万円減少の13,365百万円となり、自己資本比率は70.6%となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べて651百万円減少の12,932百万円となりました。各活動におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、5,091百万円の収入(前連結会計年度は4,532百万円の収入)となりました。主な要因といたしましては、税金等調整前当期純利益の5,776百万円、法人税等の支払額1,912百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、436百万円の支出(前連結会計年度は1,312百万円の収入)となりました。主な要因といたしましては、無形固定資産の取得による支出288百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、5,400百万円の支出(前連結会計年度は3,617百万円の支出)となりました。主な要因といたしましては、配当金の支払額3,299百万円、自己株式の取得による支出2,904百万円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績

当社グループは、国内人材紹介事業、国内求人広告事業、海外事業を行っているため、該当事項はありません。

 

b. 受注実績

当社グループは、国内人材紹介事業、国内求人広告事業、海外事業を行っているため、該当事項はありません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

セグメントの名称

売上高(百万円)

前年同期比(%)

国内人材紹介事業

22,273

114.8

国内求人広告事業

246

107.9

海外事業

2,332

117.1

合 計

24,852

115.0

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2. 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

なお、事業別・業界部門別に示すと、以下のとおりであります。

事業・業界部門

売上高(百万円)

前年同期比(%)

1.国内人材紹介事業

 

 

電気・機械・化学業界

7,122

110.2

消費財・サービス業界

4,698

110.0

メディカル・医療業界

4,140

117.5

IT・通信業界

3,691

121.5

金融業界

2,448

123.3

その他

170

150.6

国内人材紹介事業  計

22,273

114.8

2.国内求人広告事業

 

 

国内求人広告事業  計

246

107.9

3.海外事業

 

 

海外事業  計

2,332

117.1

合 計

24,852

115.0

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2. 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

当連結会計年度のわが国経済においては、新型コロナウイルス感染症の鎮静化と再拡大が繰り返される中、12月の月例経済報告、日銀短観調査においても景況感の強弱は錯綜しました。このような状況下においても、有効求人倍率は引き続き堅調であり、当連結会計年度では、当社グループの中核事業である国内人材紹介事業が好調に推移し、グループ全体の業績を大きく牽引する結果となりました。
 

(国内人材紹介事業)

国内人材紹介事業では、特定業界を除くと求人意欲は期初から高く、当連結会計年度の売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響がなかった2019年度を上回りました。そのようなマーケットの回復の中、当社も業績回復を念頭に、期初より、コロナ禍で希薄化した顧客との接点強化による、求人・人材の紹介最大化を目指したサービス品質向上と採用強化に焦点を絞って取り組みました。求職者に対しては電話ではなくウェブツールを使ったリモート面談を徹底し、それにより面談の品質と量を大きく改善することができました。また、アカウントマネージメントを徹底強化し、顧客企業69社で複数成約を大幅に増加させることができました。また、マーケットの回復に合わせてコンサルタント採用も増強し、下半期は上半期の採用数を大幅に上回ることができました。一方で、求職者募集広告についても、マーケットの回復に応じて第4四半期には認知度向上を目的とする動画コンテンツをウェブ・SNS媒体に投入するなどの新しい試みも展開しましたが、TVを中心とするマス広告媒体の利用については、2022年度に繰り越す結果となりました。

 

(国内求人広告事業)

国内求人広告事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響で低迷していた求人掲載数にも回復の兆しがみえるようになりました。収支自体は依然厳しい状況ではありますが、前年より注力している成功報酬を軸にした販売手法により売上は徐々に増加しており、赤字幅は縮小傾向にあります。

 

(海外事業)

海外事業につきましては、体制強化を進めたシンガポールでは生産性が回復し成約単価も上昇するなど、事業体質の改善は進んでおります。しかし、下半期に入ると、欧州と韓国は堅調を維持したものの、他地域では新型コロナウイルス感染症の再拡大も影響して上半期の赤字を補うまでには至らず、通期では若干の赤字が残る結果となりました。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要となる見積りについては、過去の実績等を勘案し、合理的と判断される基準に基づいて行っておりますが、当該見積り及び予測については不確実性が存在するため、将来生じる実際の結果はこれらの見積り及び予測と異なる場合があります。

また、重要となる会計方針については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

  国内人材紹介事業の売上高は、コロナ禍からの緩やかな回復による国内求人件数の増加及び事業運営の活性化、並びに人員一人当たりの生産性向上により、前年同期比14.8%増の22,273百万円となりました。

  国内求人広告事業の売上高は、コロナ禍からの緩やかな回復による国内求人件数の増加及び営業体制の見直しにより同7.9%増の246百万円となりました。

  海外事業の売上高は、コロナ禍による影響は国及び地域により異なりますが、国際間の求職者の移動制限の影響は続くものの海外求人件数の増加により同17.1%増の2,332百万円となりました。
  以上の結果、当連結会計年度の売上高は同15.0%増の24,852百万円となりました。

 当連結会計年度の売上総利益は、国内人材紹介事業等の売上高増加により前年同期比14.5%増の23,004百万円となり、売上高総利益率は92.6%となりました。

 販売費及び一般管理費は、主に業績の伸長に伴う賞与を含む人件費の増加、積極的な広告宣伝費の展開やオフィス環境の整備向上に伴う支出により、同15%増の17,182百万円となりました。
  以上の結果、当連結会計年度の営業利益は同13.3%増の5,822百万円となり、売上高営業利益率は同0.4ポイント減の23.4%となりました。

 当連結会計年度の営業外収益は、受取利息、設備賃貸料等の計上により前年同期比82.3%減の15百万円となりました。営業外費用は支払利息、為替差損等の計上により前年同期比11.9%減の23百万円となりました。

  当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、減損損失などの特別損失の計上により前年同期比60.8%増の5,776百万円となりました。また、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額の合計は、同7.7%増の1,894百万円となりました。

    以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は同111.6%増の3,882百万円となりました。

 

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。

 当社グループの所要資金は大きく分けると、経常運転資金と設備投資資金となっております。これらについては、自己資金による調達を基本としております。

 当連結会計年度の設備投資資金の主なものは、人材紹介等新システムへの支出92百万円、新転職サイトへの支出49百万円によるものであります。

 

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