有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
以下には、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、事業上のリスクとして具体化する可能性は必ずしも高くないと見られる事項を含め、投資家の投資判断上重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
新型コロナウイルス感染症の日本国内における感染拡大が続いており、緊急事態宣言の発出による外出やイベント開催の制限により、特に広告需要が激減する中、2020年3月以降、メディア広告事業において広告受注減少の影響が出ております。これを受け、当社グループはメディア広告事業において、地域フリーマガジン発行拠点の成長戦略をいったん止め、テレワークによる在宅勤務や感染拡大状況を踏まえた臨時休業日の設定など、感染拡大防止と従業員の安全確保を最優先とする対策を講じました。今後その影響が想定以上に長期化した場合、事業活動に更なる支障が生じることで、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 景気動向の影響に関するリスク
企業の広告費は、一般的に景況に応じて調整されるため、景気動向の影響を受けやすい傾向があります。このため、国内景気が悪化した場合、広告主の広告支出を減少させる要因となり、当社グループの売上が減少する可能性があります。この対応として当社グループはコスト削減等の対応により収益性確保を図りますが、売上減少の影響を完全に回避できるものではなく、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループのメディア事業は、当社の知名度及び収益力の向上と地域経済の活性化をねらい、地域フリーマガジンの発行エリア拡大を目的に、基本的には年次計画に基づき拠点展開に経営資源を投入していく方針です。
しかし、目的とする地域に拠点を展開できなかった場合や、新たに発行したフリーマガジンにおいて計画どおりの広告掲載が得られず、投下資本の回収までに長期間を要するような場合や、大規模な拠点展開計画の修正を行った場合、当社グループが目指す中長期的な事業展開に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは「地域密着」を特徴とした事業展開を行っており、地域フリーマガジンにおいては、「一軒一軒手配り」、「全世代が安心して読める」、「ご当地の話題」、「クーポン・サービスの反響」の4つのこだわりをモットーに、地域経済の活性化に役立ち、読者に愛されるフリーマガジン制作を心掛け、競争優位性の確保に取り組んでおります。また、広告集稿・編集・印刷という発行プロセスの効率化を図り、発行コストの優位性の確保にも努めております。
しかし、それぞれの発行エリアに競合誌が存在する場合、もしくは将来的に出現する可能性が高い場合、競合の状況変化による広告掲載件数や、掲載単価の低下等が生じる可能性があり、売上の減少により、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
広告市場においてデジタルメディアの成長は著しく、広告主は従前より多様な広告手段を選択できる環境となっています。
当社グループの主力事業である地域フリーマガジンは、紙のメディアとして展開する各戸配布(ポスティング)型フリーマガジンである一方、急速に拡大するデジタルメディア需要に応えるため、次期(45期)テーマ「DX時代を駆け抜けろ!」のもと、お得なクーポンアプリ「フリモ」の情報量や利便性の向上、求人情報「まちJOB」や全国各地の特選お取り寄せ「フリモール」の強化など、ポスティング型紙媒体とWebの共創を進めることで「紙」「アプリ」「Web」の親和性の最適化による事業の拡大を図っております。
しかし、今後当社グループの想定を超えてデジタルメディアが成長し、適切に対応できない場合、広告収入の減少等を通じて、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、北海道、宮城県、東京都、群馬県、埼玉県、長野県、岐阜県、愛知県、三重県、滋賀県、福井県、奈良県、和歌山県、鳥取県、福岡県、佐賀県で拠点を展開しており、これらのエリアにおいて大規模な地震、風水害等の自然災害やテロ、その他不測の事態により、当該エリアの拠点や人的資源等において直接の被害、あるいはVC契約先や印刷業務及び、フリーマガジンの配布業務を委託している外注先等が被害を被り、事業活動に支障が生じる可能性があります。当社グループでは、リスク管理規程において緊急事態対応等を定めるとともにBCP導入の検討を進めていますが、当該リスクを完全に排除できるものではなく、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、メディア広告事業を核とした積極的な事業展開をしており、毎年、営業戦力となる優秀な人材の採用を行うとともに、能力・スキルアップのための教育研修カリキュラムを通年で実施しております。
しかし、採用及び教育研修が計画どおりに進捗せず、あるいは事業拡大計画に応じた優秀な人材確保ができない場合、当社グループの事業計画及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが制作する広告等には、第三者の著作権・商標権、出演者等の肖像権その他の多様な知的財産権が含まれており、広告制作に際しては、契約時にこれらの権利の帰属、範囲及び内容等を明確にし、知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っております。
しかし、当社グループの何らかの業務行為等が、上記のような知的財産権の侵害に至り、差止請求・損害賠償請求等を受ける可能性は排除できず、そのようなことがあった場合には、当該請求自体による支出等のほか、当社グループの社会的信頼が失われるなどして、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの資金調達の状況は、負債純資産合計に占める有利子負債の比率が2022年3月末では28.7%となっております。
今後の事業展開や経済情勢、経営環境の変化等によって、機動的に資金調達を行うこともあり、有利子負債の比率が高まり金利負担が増加する場合や、調達金利が上昇するようなことがあった場合には、資金調達コストの増加により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
資金調達に際しては、当社グループは特定の金融機関に依存することなく、複数の金融機関と友好的な関係を継続しておりますが、何らかの理由により資金調達に支障が生じた場合、当社グループの事業展開を妨げる可能性があります。
当社グループは、広告の取り扱い及び、通信販売事業や「フリモ」アプリ等の運営に関連して、個人情報等を取得しておりますが、取得した個人情報については利用目的を明示し、その範囲内でのみ利用しております。
また、その管理につきましても情報の機密を保持し、セキュリティを確保するために個人情報保護管理責任者をはじめ、個人情報保護監査責任者によるチェックを行う個人情報管理体制を整備しております。しかし、外部からの不正アクセス等による不測の事態によって、個人情報が社外に漏洩する可能性は排除できず、そのようなことがあった場合には、当社に対する社会的信用の低下や損害賠償請求等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、取引先に対し、与信リスクを回避するため与信管理体制の強化と滞留把握の徹底等、債権金額に合わせた様々な施策を講じており、多額の回収不能はここ数年発生しておりませんが、今後大口の取引先において信用状況の悪化や経営破綻等が発生し、その債権が回収できないこととなった場合には、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが取り扱う広告につきましては、その広告内容が法令に抵触せず、さらに当社及び広告を掲載する媒体の掲載基準を満たす場合のみ掲載する方針として品質管理を徹底しております。
しかしながら、広告を掲載したのちに、当該広告が景品表示法等の法令に抵触したり、当社グループ及び媒体の掲載基準を満たさないことが判明する可能性は排除できず、そのようなことがあった場合には、法的責任の発生や社会的信用の低下により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは通信販売事業において、健康食品及び化粧品等を取り扱っております。これらの販売した商品に法令違反又は瑕疵等があり当該商品の安全性等に問題が生じる可能性は排除できず、そのようなことがあった場合には、監督官庁による処分に加え、商品回収や損害賠償責任等の費用の発生、当社グループの通信販売サイトへの社会的信用が低下による販売の減少等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、2006年3月期から減損会計を適用し、保有資産の時価や資産の収益性の確認を定期的に行っておりますが、当該資産の時価の下落や収益性の悪化等により、投資額の回収が見込めなくなった場合、減損損失を計上する可能性があります。減損損失を計上した場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの業績は、第3四半期及び第4四半期において、他の四半期に比べて売上高が増加する傾向にあります。これは事業拡大のため採用した新卒社員の育成効果が業績に表れるのが下半期になることや、メディア広告事業は忘新年会シーズンにあたることから第3四半期に飲食店等からの広告の受注が増加すること及び行政・民間企業等からの受注が第4四半期に増加する傾向があるためであり、第2四半期までの業績が、年間の業績の動向を示さない可能性があります。
なお、当連結会計年度及び前連結会計年度における四半期の売上高及び営業利益の推移は、次のとおりです。ただし、2021年3月期と2022年3月期は新型コロナウイルス感染症の影響により、通常の季節的変動要因とは異なっております。
(2021年3月期連結会計年度)
(2022年3月期連結会計年度)
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