研究開発活動

5 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発費は538百万円であります。

セグメント別の主な研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

 

(1) 酒類事業

当連結会計年度の研究開発費は119百万円であります。
 酒類基礎研究所は、酒類及びその関連分野における「研究」「分析」「微生物の保管・管理」の役割を担っています。
 「研究」につきましては、事業会社と連携し、お客様のニーズに応じた品質の製品を、値頃感のある価格で提供するための検討を進めております。
 具体的には、当社の基盤技術のひとつである液化仕込み技術を活用したコストダウンや品質向上、育種改良した独自の醸造酵母による付加価値付与等に取り組み、得られた知見・技術は、適宜、事業会社にフィードバックしています。また、新しい価値や技術を創造すべく、大学との共同研究にも取り組み、開発した技術の知財化を進めております。
 「分析」につきましては、事業会社等からの依頼に対し、正確なデータを可能な限り迅速にフィードバックしております。フィードバックデータは、品質管理、新商品開発、商談等に広く活用されております。また、分析データの信頼性を担保するため、分析技術の維持向上に努めております。
 「微生物の保管・管理」につきましては、当社の財産でもある重要微生物を適正な環境の下で保管し、事業会社へ提供しております。また、保管場所を全国に分散化することにより、有事の際のリスクヘッジを図っております。

しかしながら、昨今の粗留アルコール・コーンなどの原材料価格や重油・ガスなどの燃料価格の急激な高騰の影響を受け、当社の業績は急激に悪化しております。このような厳しい環境は今後も続くと予想され、持続的な成長軌道に乗せるためには、事業構造改革による組織のスリム化とそれに伴う人員体制の適正化を図り、早期に安定した収益構造を構築することが急務であると判断し、酒類基礎研究所につきましては、令和3年12月1日付で廃止いたしました。なお、酒類の基礎研究機能及び技術開発機能は各事業会社に戻し、研究開発活動を継続しております。

 

(2) 酵素医薬品事業

当連結会計年度の研究開発費は418百万円であります。

長年に渡り培ってきたバイオ技術をコア・コンピタンスとして、「健康」と「環境」をテーマに、発酵をベースとした食品用酵素・素材及び生産支援ビジネス(受託製造)分野に対し、研究資源を集中的に投下しております
 食品用酵素分野においては、主力製品の乳糖分解酵素「ラクターゼ」を中心に、多彩な酵素のアプリケーション(用途)開発の技術情報をお客様に提供することで、健康増進や高齢化社会を意識した有用な商品の開発に繋げていただいております。また、お客様のニーズに合致した新たな食品用酵素・素材の研究開発にも注力しております。

令和2年10月9日に、経済産業省が進めるゼロエミ・チャレンジ(脱炭素化社会の実現に挑戦する)企業に選定され、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクト「カーボンリサイクル実現を加速するバイオ由来製品生産技術の開発」に参画いたしました。本プロジェクトでは、脱炭素社会に貢献するため、当社が培ってきた発酵生産技術を発展させ、官学の基盤知識と融合させることで、発酵における生産性が約50%向上する可能性を見出しており、更なる環境負荷低減に向け研究を継続しております。

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