文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、『技術商社として「創造」を事業活動の原点に据え、テクノロジーをとおして、1.お客様のご満足を高めます。2.技能と人間性を磨き、世界に通用する信用を築きます。3.力を合わせて、豊かな未来を拓き、社会に貢献します。』という企業理念に基づいた経営を推進してまいります。
当社グループは、「安全・安心・快適」をソリューションの核として事業活動に取り組んでおります。技術商社として、豊富な実績と経験を活かし、技術力を要する専門性の高いソリューションをご提供することで、お客様の企業価値向上に貢献してまいります。
また、当社グループは、企業市民として果たすべき「CSR(企業の社会的責任)」を強く認識し、責任ある誠実で透明な経営活動の継続的な実施を通して、あらゆるステークホルダー(利害関係者)から信頼される経営を進め、企業価値の向上に努めてまいります。
(2)経営戦略等
当社グループは、金融、製造、小売、情報通信、大型プラント建設など、幅広い業界を市場としておりますが、急激に変化する経済環境の中、経営戦略もこれに対応した変化が求められています。
当社グループでは、付加価値の高い提案によってお客様にご満足いただくことが持続的成長の重要課題と確信し、事業活動の原点であります「創造力」を駆使して当社独自のユニークな商品、サービスの開発を推進しております。
当社グループでは、2024年度を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を推進しております。
①経営環境
当社事業領域においては、ニューノーマル時代における働き方改革(テレワークや非接触顧客接点など)に関連した投資拡大、労働力不足を起因とする物流改革・店舗オペレーション改革、企業内業務効率化のためのIT化の加速、及び5G普及による工場のIT化、ロボットの導入、半導体・電子デバイスニーズのより一層の高まりによるビジネスの拡大を見込んでおります。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大に端を発した、半導体不足や部材高騰、物流問題については、商品供給に関するリスクとして認識しております。
②中期経営方針
「変革に向けた高付加価値事業への集中と経営基盤強化による新たな価値の創造」を基本方針に、企業価値向上を図るとともに、持続的な成長を目指してまいります。
当社グループは、「市場のニーズを的確に掴むマーケティング力」、「世界の先端商品を発掘する目利き力」、「市場に新たな価値、商品を提供し続ける技術力」、「高い技術力に裏打ちされたコンサルティング、開発設計サービス、アフターサービスを提供できること」を強みとして、お客様が抱える課題や社会課題を解決し、豊かな社会を実現するために、新たな事業変革に向けた「創造へのチャレンジ~Toward 100th anniversary ニューノーマル時代における新たな価値創造へ~」を中期スローガンとして掲げ、次の戦略を実行してまいります。
③経営戦略
事業変革に向けた成長戦略
(イ)ロイヤルカスタマー戦略(注)の推進・深化
ⅰ.会社・組織の枠を超えたグループシナジーの最大化
ⅱ.長年培ったお客様との信頼関係をもとに、潜在的ニーズを把握し、新商品・新ソリューションを展開
ⅲ.高収益・成長力の高い事業に注力し、市場シェアを高める
注.ロイヤルカスタマー戦略:当社が付加価値を提供しご満足いただけるお客様を創出し関係強化を目指す戦略
(ロ)サービスビジネスの成長
ⅰ.新商品やサービスによるサブスクリプションビジネスの確立
ⅱ.単品売りから付加価値を付けたユニットやソリューションビジネスの確立
ⅲ.ナレッジサイトやプラットフォームを活用したサービスによる顧客満足度向上
(ハ)将来のコア事業の創造
ⅰ.VCやシリコンバレー・イノベーション・センターのネットワークや専門性の活用
ⅱ.新たな事業やビジネスモデルを創出するための投資の実施
(ニ)事業を支える経営基盤の強化
ⅰ.経営リソースを注力すべき事業へシフト<事業ポートフォリオマネジメントの実践>
ⅱ.DXを通じたビジネスモデルの変革<マーケティング、営業手法、及び技術サービスのデジタル化、社内業務効率化と生産性向上を目指す社内プロセス>
ⅲ.人材育成・投資の強化<事業部門の戦略を実現する組織の構築とマネジメント力の強化、飛躍的な事業成長につながる人材の採用、育成>
ⅳ.資本効率性のアップ<棚卸資産のコントロール、債権債務回転期間の改善、 案件ごとの営業利益ベースでの収益の把握による判断基準の設定>
(ホ)30億円の戦略投資
ⅰ.社内基盤の強化
ⅱ.ロイヤルカスタマーニーズ具現化への投資
ⅲ.サービスビジネスの成長への投資
ⅳ.新規事業・ビジネスモデルの立ち上げ・事業化
(ヘ)強固なガバナンス体制の構築
ⅰ.投資委員会を設置し、実行時の監督・審査・モニタリング機能を強化
ⅱ.指名・報酬委員会を設置し、公正性・客観性・透明性を確保
ⅲ.役員報酬の業績連動報酬部分の決定プロセスに、資本効率指標のKPIを定め、株主目線での経営を推進
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2024年度を最終年度とする中期経営計画の指標は以下の通りです。
連結売上目標 260億円、連結経常利益目標 20億円、ROE8%必達
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、2022年2月8日に公表した中期経営計画2022-2024「創造へのチャレンジ~Toward 100th anniversary ニューノーマル時代における新たな価値創造へ~」のもと、企業価値を高め、事業成長を実現するため、また 、プライム市場の上場維持基準を充たすために、次の課題に取り組んでまいります。
①新たな事業変革に向けた成長への取り組み
②資本収益性の向上に向けた取り組み
③新中期経営計画を支える「E・S・G」への取り組み
お知らせ