文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、首都圏を中心とした度重なるまん延防止等重点措置および緊急事態宣言の発令をはじめとした、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、困難な状況が続いております。新型コロナウイルス感染症に関する予防ワクチン接種が進んだこともあり、新型コロナウイルス感染症の感染者数の減少に伴う各種規制の緩和等が行われたことにより経済社会活動の持ち直しが期待されますが、原油、原材料価格の高騰やウクライナ情勢等による地政学的リスクの上昇が懸念され、依然として先行き不透明な状況が続くと予想されます。
外食産業におきましても、度重なるまん延防止等重点措置および緊急事態宣言の影響による外出機会の減少、行政の要請に基づく営業時間の短縮、およびソーシャルディスタンス(社会的距離)確保のための客席数の削減等が行われるなか、例年に比して外食需要が大きく減少し、依然として厳しい経営環境が続いております。
このような状況下、当社グループは、引き続き新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策を実施し、お客様に安心して店舗をご利用頂ける環境づくりに努めるとともに、ブランド力の更なる向上および商品・メニュー戦略の立て直しのため、季節ごとのフェアメニューの強化等に取り組んでまいりました。また、店舗オペレーションの標準化による提供時間の遅延解消等によるお客様数・売上高の回復、ならびにコロワイドグループとの協働による調達コストの削減および店舗労働時間の管理徹底による労務費の適正化等、収益性の改善に取り組んでおります。
(2)経営戦略、経営方針等
当社グループは、新中期経営計画(2022年3月期-2024年3月期)に基づき、「健康」をキーワードに、食を通じてお客様へ健康を提供しながら、食の総合カンパニーを目指してまいります。
<新中期経営計画の骨子>
1.既存店売上高の早期回復(国内事業)
2.コスト管理の徹底(国内事業)
3.海外事業の再整備
《主な施策》
ブランドの再定義
グランドメニューの変更
提供時間の短縮
出店モデルの再構築
新規チャネルの開拓
労働時間の適正化
余剰コストの削減
また、その他、「限定/おすすめメニューの強化」、「健康志向を追求した食育の展開」等、新生・大戸屋ホールディングスとしての様々な進化および変化を行ってまいります。
「新中期経営計画(2022年3月期-2024年3月期)」に基づき、最終年度の2024年3月期には、連結売上高 25,845百万円、EBITDA(営業利益+減価償却費)2,073百万円を目標としております。
新型コロナウイルス感染症の収束時期が見通せないことに加えて、原油、原材料価格の高騰やウクライナ情勢 等による地政学的リスクの上昇が懸念され、依然として先行き不透明な状況が続くと予想されます。
しかしながら、当社グループにおきましては引き続き、次のような施策を実施することで業績の回復を実現させる所存です。
・「健康」をキーワードにブランドを強化し、離脱者層の利用を促す
・グランドメニューの更なる改善による、より高付加価値な商品の提供
・店舗オペレーションの適正化による提供時間の遅延解消
・コロワイドグループとの共同購買による仕入れコスト削減
・店舗労働時間の管理徹底による労務費の適正化
また、当社グループでは長期に亘る持続的な成長を目指し、ESG(環境、社会、ガバナンス)への取り組みに注力しております。具体的には、「環境」への取り組みの一例として、照明のLED化や発熱量の少ない調理器を導入する等、空調機器への負荷を軽減することで、エネルギー使用量の削減に努めております。「社会」への取り組みの一例として、ダイバーシティ推進の観点から、育児休暇制度等の整備や、グループ内の女性社員交流会の開催等の実施により、女性が働き続けることができる環境づくりに努めております。「ガバナンス」への取り組みの一例として、取締役会の機能強化の観点から、独立社外取締役を1/3以上維持するとともに、責務を果たすために必要なスキル・経験のバランスをとること等により、業務執行の管理・監督が出来る体制を構築することを推進しております。
以上のような取り組みにより、持続的成長を推進できる企業体質に進化することを当社グループの重要課題に位置付けております。
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