(1)中長期的な経営戦略及び優先的に対処すべき課題
サーラグループは2030年ビジョンとして「私のまちにSALA、暮らしとともにSALA」を掲げ、社会が大きく変化するなかでもお客さまの暮らしやすさを徹底して追求し、安心、安全、快適、便利はもちろんのこと、新しく、楽しい価値の提供を続けることを約束しています。また、お客さま、地域、取引先、株主の皆さまからはサーラブランドが信頼のあかしとなり、社員にとっては最も働きがいのある会社となることを目指しています。
その取組みの第一歩として、現在、グループを挙げて取り組む第4次中期経営計画(2020年11月期~2022年11月期)では、「暮らしのSALAの新展開」「SALAの浸透」「変革とチャレンジ」の3つの重点課題を掲げています。同計画の最終年度となる2022年11月期は、「暮らしのSALAの新展開」では住まい・暮らしに関する事業の成長戦略を策定するとともに、セグメントや会社の枠を超えた商品・サービス連携を推進します。「SALAの浸透」では、サーラグループ各社と取引履歴があるお客さまをグループ全体のお客さまとすることによりつながりを深めます。また、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて2030年までの具体的な目標を設定し、地域のカーボンニュートラル化におけるリーダーシップを発揮します。「変革とチャレンジ」では、人材の活性化を加速し、グループの持続的成長を支える新たな人事制度をスタートします。また、豊橋駅前大通二丁目に開業したemCAMPUS(エムキャンパス)EASTでは、起業家支援や大学との共同研究、企業間交流、地域活躍人材の育成、東三河フードバレー構想の推進など地域の豊かな未来を創造する新たな取組みにチャレンジします。
上記に掲げた各施策をグループ一丸となって強力に推進することにより第4次中期経営計画を達成し、中長期の目標である2030年ビジョンの実現を目指します。
セグメント別の重点取組みは次のとおりです。
セグメント別の重点取組み
(エネルギー&ソリューションズ)
・低炭素、脱炭素社会の実現に向けて、お客さまに対するカーボンニュートラルガスや電気、グリーンリフォーム(創電・蓄電・節電)などの提案に加え、自社施設への再生エネルギー設備導入を推進します。
・都市ガス導管延伸やLPガスの事業継承・業務受託、新たな電力料金メニューの検討など、サーラのエネルギーシェアアップにつながる取組みを強化します。また、家事の時短や自宅の快適な時間を演出するリフォーム、ガス機器の販売など、お客さま満足度向上につながる暮らしサービスを展開します。
・法人のお客さまに対してエンジニアリング&メンテナンス事業やメーカーなどと連携し、お客さまの事業環境に応じて作業工程の省人化や自動化、設備更新につながるソリューション提案を強化します。
(エンジニアリング&メンテナンス)
・お客さまとの新たな接点づくりとして、防犯や防災、環境負荷軽減につながる工事サービスなどの提案を強化し、お客さま満足度の向上及び取引の拡大に取り組みます。
・カーボンニュートラル実現に向けて、サーラグループ各社との連携による最適なソリューション提案をワンストップで提供する仕組みづくりに着手します。
・営業、施工、サポート部門のプロセス管理の継続的な改善に取り組みます。また、人材の確保と育成、IT・デジタル技術を活用した生産性向上を図り、外部環境に左右されない強固な収益基盤づくりに努めます。
(ハウジング)
・住宅販売部門は、住宅建築、販売における業務フローの見直しやマネジメント強化に加え、高付加価値商品の販売を促進することにより収益力の強化を図ります。また、サーラグループ各社との連携を強化し、リフォームや買取再販など住まいに関する成長事業領域のサービス拡大を目指します。
・住宅部資材加工・販売部門は、お客さまに応じた販売戦略による売上拡大や多様な施工ニーズに応えることができる施工体制の構築、物流ネットワークの効率的な活用などに取り組みます。
(カーライフサポート)
・全ての店舗において新車・中古車の販売、サービスが連携し、お客さまにとって最適な提案を可能にする体制を構築することにより、お客さま満足度の向上に取り組みます。
・定期点検やキャンペーン、車両に関する情報発信を行い、お客さまとの定期的な接点づくりを強化します。
(アニマルヘルスケア)
・市場環境の変化を捉えた営業拠点の統廃合、新規出店並びに重点エリアにおけるM&Aに取り組み、事業規模のさらなる拡大を目指します。
・事業環境に適した営業施策を展開するほか、コンサルティング営業の強化、IT活用による管理業務の効率化、活気ある職場づくりに取り組むことにより生産性の向上を図ります。
(プロパティ)
・不動産仲介、買取再販などの不動産流通事業において、物件情報のデータベースを活用した営業強化や営業支援ツール導入による営業プロセスの見える化及びマネジメントの強化を図ります。
・豊橋駅前大通二丁目のemCAMPUS(エムキャンパス)EASTにおいて、東三河エリアの企業や大学などと連携し、周辺地域とのコミュニティ形成につながる取組みを推進します。
・ホスピタリティ部門は、原価管理を徹底し最小限のコストで運営可能なオペレーションを確立し、実行します。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
第4次中期経営計画の最終年である2022年11月期の計画は、売上高224,000百万円、営業利益6,800百万円、経常利益7,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4,900百万円であります。
(注)1.2022年11月期計画は、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等が適用されることにより、従来の会計基準を適用した場合と比較して売上高は約14,100百万円の減少を見込んでおります。
2.2022年11月期計画には、為替予約に係るデリバティブ評価損益の影響(2021年11月期は、デリバティブ評価益629百万円を計上)は織り込んでいないため、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は減少する計画となっております。
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