有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
① 仕入先・販売部門
当社の売上高の大半はプリンタメーカーからの仕入商品の販売によるものであります。一方、主要仕入先である大手プリンタメーカーまたはその販売子会社は、産業用小型プリンタに関して独自の販売部門を有しております。これらの販売部門と当社は常に競業関係にあります。当社は取引先ユーザーに対して定期的な訪問を行うことにより顧客ニーズの把握に努めております。
また、少量の受注であっても子会社である日本プリンタエンジニアリング㈱において、カスタマイズ等の対応を行うことにより、一定の顧客層を確保しております。しかしながら、今後、大手仕入先の販売方針の変更等が行われた場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
② 業界動向と業績の変動について
当社グループは、産業用小型プリンタの販売を主要業務としており ます。また、取扱商品及び製品は多品種となっており、ライフサイクルが長く、顧客の取替投資に対応する必要があるため、販売期間が比較的長期にわたっています。このような中 、当社グループの取扱商品及び製品の需要動向は企業の設備投資動向に影響される可能性があります。当社グループでは幅広い業界に販売を行うことにより、個別企業からの受注減少による影響を軽減するよう留意しております。
しかしながら、長期にわたる不況の影響、メーカーの生産拠点の海外移転、競合商品に対するコスト競争力の低下、主要販売分野であるPOSや計測器分野におけるメーカーの統合、IT技術の急激な革新等により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
③ 為替変動
輸出売上に関しましてはスポットレートにて決済を行っており、為替相場により売上および収益の計上額が影響を受けます。また、外貨取引におきましては、保有外貨(米ドル)を一部輸入代金の決済に回しておりますが、為替に対するヘッジ策をとっておらず外貨預金及び外貨建債権に係る為替差損益の発生等により業績が影響を受ける可能性があります。
④ 知的所有権の侵害について
当社グループは、子会社である日本プリンタエンジニアリング㈱において、新製品の開発を積極的に行っております。そのため新製品開発に係る知的所有権の調査、確認、管理、保全等に努めておりますが、当社グループの認識していない知的所有権等が既に成立している可能性もあるため、今後当社グループが第三者の知的所有権等を侵害しないということを現時点において保証することはできません。従いまして、当社グループが第三者の知的所有権等を侵害し、当該知的所有権等の所有者から当社グループに対して権利侵害を主張してきた場合、当社グループが損害賠償請求を受けたり、当該知的所有権等を使用する製品を提供できなくなったり、使用継続を認められる場合でもロイヤリティ等の支払いを要求される可能性があります。そのような事態が発生した場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
⑤ 製造物責任について
当社グループは、子会社である日本プリンタエンジニアリング㈱において、製品の製造、開発を行っており、製造物責任法(以下、PL法という)の適用を受けております。現時点までにPL法に関する訴訟は生じておりませんが、そのような事態が発生した場合、当社グループの製品への信頼性の低下や損害賠償請求等により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。また、OEM製品及び自社製品の開発の遅れ等によりクレームが発生し、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
⑥ 災害について
当社グループは、大規模な地震、台風、噴火等の自然災害、火災、疾病、戦争、テロなどにより事務所・設備・社員・取引先などに被害が発生し、当社の財産や営業活動に直接的または間接的な影響を与える可能性があります。災害対策マニュアルの作成、事業継続計画(BCP)の策定などの対策を講じていますが、被害を完全に回避できるものではなく、当社グループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 新型コロナウイルス感染症について
当社グループは、新型コロナウイルスを原因とした海外における製造工場の操業停止が現在の在庫不足の原因となり回復需要を満たすことが出来ず、一部の部品や製品の入荷遅延が発生しており、取引先企業の在宅テレワークや臨時休業により営業活動にも支障が生じております。
当社グループではコロナ発生以来全員出社の通常勤務を実施し、幸運にも現在まで社内感染者を出すこともなく受注状況は昨年と比較して増加しております。
今後につきましては、出荷遅延はあるものの長期的には耐用年数到来による製品の入替需要は回復するものと認識しておりますが、新たな変異株の発生による感染再拡大などの状況次第で、短期的には当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
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