業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、緊急事態宣言等の措置が断続的に発出され、その度に経済活動が停滞いたしました。企業活動や業績においても先行き不透明な状況が続いており、雇用や所得環境の悪化が懸念されております。

国内食品業界においては、新しい生活様式の定着により内食需要は依然として高く推移しており、この状況はしばらく続くと見込まれております。外食需要は緊急事態宣言等の解除後、緩やかな回復傾向にありますが、コロナ禍以前の水準まで回復するには時間を要するものと考えられます。このような状況のもと、当社は当事業年度を開始年度とする3カ年の中期経営計画「Creative2024」を策定いたしました。コロナ禍の厳しい環境の変化に対応するため、「顧客満足度の向上」、「安定的な利益確保」、「ブランド力の向上による企業価値向上」という当社が目指すべき将来像を掲げ、社員一人ひとりが当社の強みを正しく捉え、自身と会社の成長を実感できるよう、全社一丸となって中期経営計画の達成に取り組んでまいりました。

主力のアイスクリーム部門においては、自社ブランド品の新規取引先の開拓や既存取引先への拡販活動を重点的に実施し、堅調に推移いたしました。また、OEM受注についても前期比30.9%増と大幅に増加いたしました。この結果、売上高は、3,957百万円(前期比13.0%増)となりました。

 

財政状態の状況については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載しております。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ114百万円増加し、当事業年度末の資金は213百万円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローは、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは253百万円の収入(前期は486百万円の収入)となりました。これは主に税引前当期純利益66百万円、減価償却費132百万円、売上債権の減少額100百万円、仕入債務の減少額40百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは89百万円の支出(前期は63百万円の支出)となりました。これは主にアイスクリーム等製造に伴う設備投資による支出89百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは48百万円の支出(前期は456百万円の支出)となりました。これは主にリース債務の返済による支出41百万円、配当金の支払額16百万円等によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

当社は、「第5  経理の状況 1 財務諸表等  (1)財務諸表  注記事項 セグメント情報等」に記載のとおり冷凍食品製造事業の単一セグメントであり、生産、受注及び販売の実績につきましては、部門別に記載しております。

 

a. 生産実績

当事業年度における生産実績を部門別に示すと、次のとおりであります。

部門

生産高(千円)

前年同期比(%)

アイスクリーム部門

2,131,916

39.4

仕入販売部門

19,220

64.3

和菓子部門

241,666

38.4

物流保管部門

230,304

7.0

合計

2,623,109

35.9

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 商品仕入実績

当事業年度における仕入販売部門の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。

仕入販売部門

仕入高(千円)

前年同期比(%)

加工氷

7,950

2.8

飲料

64,268

△6.9

アイスクリーム

234,511

△12.1

和菓子

4,814

56.2

冷凍食品

357,312

△6.1

冷凍果実

6,042

90.9

合計

674,900

△7.6

 

(注) 1  金額は、仕入価格によっております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c. 受注実績

当社は、受注から引渡しまでの期間が短いため、受注実績の記載を省略しております。

 

 

d. 販売実績

当事業年度における販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。

部門

販売高(千円)

前年同期比(%)

アイスクリーム部門

2,608,302

22.9

仕入販売部門

815,114

△7.6

和菓子部門

322,618

9.3

物流保管部門

211,775

4.2

合計

3,957,810

13.0

 

(注) 1  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 物流保管部門には、前事業年度40,160千円、当事業年度46,077千円の運賃収入を含んでおります。

3  最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

森永乳業株式会社

897,460

25.6

1,296,031

32.7

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績の分析

売上高は、新型コロナウイルスの感染再拡大が本格的な経済活動の再開を遅らせ、その影響を受けた仕入販売部門が低調に推移したものの、主力のアイスクリーム部門においては、自社ブランド品の新規取引先の開拓や既存取引先への拡販活動を重点的実施し、堅調に推移いたしました。OEM受託についても堅調に推移したことにより、売上高は、3,957百万円(前期比13.0%増)となりました。

各部門別の売上高については、以下のとおりであります。

(アイスクリーム部門)

当事業年度のアイスクリーム部門の売上高は、2,608百万円(前期比22.9%増)となりました。主な要因は、自社ブランドの氷菓製品及びOEM受注のアイスクリーム製品の販売等が好調に推移したことによるものであります。

(仕入販売部門)

当事業年度の仕入販売部門の売上高は、815百万円(前期比7.6%減)となりました。主な要因は、緊急事態宣言に伴う外出自粛、新しい生活様式の実践による行動変容の影響や食品量販店等の取引先が仕入ルートをメーカーとの直接取引等に変更したことによるものであります。

(和菓子部門)

当事業年度の和菓子部門の売上高は、322百万円(前期比9.3%増)となりました。主な要因は、和菓子部門の主力製品である新潟銘菓の「笹だんご」が、横ばいで推移したものの、大福のOEM受注が大きく増加したことによるものであります。

(物流保管部門)

当事業年度の物流保管部門の売上高は、211百万円(前期比4.2%増)となりました。主な要因は、生活様式の変化に伴い冷凍食品の入出庫が増加し、コロナ禍であったものの荷動きが回復したことによるものであります。

 

 

売上原価は、3,321百万円(前期比13.6%増)となりました。売上高増加に伴ったもので、これにより売上総利益は636百万円(前期比9.8%増)となりました。しかし、原材料価格の急上昇や人件費コストの増加、エネルギーコストの増加などにより、売上総利益率は16.0%(前期は16.5%)となりました。

販売費及び一般管理費は、販売手数料及び運搬保管費のうち運搬に係る費用が自社ブランドの氷菓製品の拡販に伴って増加したものの、在庫管理を徹底したことにより運搬保管費のうち外部倉庫への保管に係る費用削減が大きく寄与したこと等により、579百万円(前期比3.1%増)となりました。この結果、営業利益は56百万円(前期比227.5%増)となりました。

営業外収益は、当事業年度において休業が無かったため、雇用調整助成金が減少したこと等により28百万円減少したものの、増収による利益獲得により、経常利益は69百万円(前期比21.0%増)となりました。

この結果、当期純利益は63百万円(前期比34.2%増)となりました。

 

b.財政状態の分析

(資産)

当事業年度末における総資産は前事業年度末に比べ27百万円増加し、2,091百万円となりました。これは主に現金及び預金の増加額114百万円、売掛金の減少額100百万円、商品及び製品の減少額23百万円、リース資産(純額)の増加額60百万円等によるものであります。

(負債)

当事業年度末における負債は前事業年度末に比べ23百万円減少し、992百万円となりました。これは主に買掛金の減少額40百万円、未払消費税の減少額37百万円、リース債務の増加額38百万円等によるものであります。

(純資産)

当事業年度末における純資産は前事業年度末に比べ51百万円増加し、1,098百万円となりました。これは主に繰越利益剰余金の増加額47百万円等によるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。これらの見積り及び仮定に基づく数値は、当社における過去の実績等を勘案し、合理的と考えられる事項に基づき判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。

財務諸表の作成に用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5  経理の状況  1  財務諸表等 (1)財務諸表  注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

財務諸表の作成のための重要な会計方針については、「第5  経理の状況  1  財務諸表等 (1)財務諸表  注記事項 重要な会計方針」に記載しております。また、新型コロナウイルスの影響については、「第5  経理の状況  1  財務諸表等 (1)財務諸表  注記事項 (追加情報)」に記載しております。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社における資金需要の主なものは、原材料仕入、商品仕入のほか、生産効率化のための設備投資や情報化投資等であり、その資金は、営業活動によるキャッシュ・フローや金融機関からの借入により調達しております。

 

⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社の経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2  事業の状況  1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

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