課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、2006年9月1日、㈱カーマ、ダイキ㈱、ホーマック㈱の三社の共同株式移転により設立された持株会社であります。当社グループは、その後においても株式取得および営業譲受によるM&Aを行うなど、積極的に営業基盤の拡充を図り、2022年2月末日現在において37都道府県に669店舗を展開する国内最大のホームセンターグループであります。

 社名にあるDCM(デマンド・チェーン・マネジメント)には、単なる流通業としての技術論ではなく、お客さまの需要や社会・経済の変化に、常に柔軟に対応することで永続的かつ自立的な“無限”の成長が可能となる、との思いが込められております。当社グループはDCMを実現することで社会的に必要とされ、人々に信頼され、永続するために、単なるホームセンターにとどまることなく、新しい価値を提供してまいります。

 

<社是>

 奉仕・創造・団結

 

<経営理念>

 Do Create Mystyle

 くらしの夢をカタチに

 

<行動理念>

 Demand Chain Management for Customer

 

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、経営方針とコーポレートスローガンの2つの“DCM”の実現に向け、環境の変化に柔軟に対応し、社会に望ましい仕組み、企業文化を創造することで、社会に不可欠な存在となることを目指してまいります。そのために、①商品開発の強化、「コト」を重視した商品提案力を向上し、「便利さ」「楽しさ」「価値ある商品」を提案し、お客さまから支持される「魅力ある店づくり」に取り組んでまいります。②経営統合、業務提携等により経営基盤を拡大し、グループシナジーの追求とお取引先様との新しい協業体制を構築してまいります。

 

(3)目標とする経営指標

 当社グループは、売上高営業利益率5.8%、自己資本利益率(ROE)7.5%を、2023年2月期を達成年度とする中期経営計画の目標とし、収益性と資本効率を高めることに努めてまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 小売業界におきましては、新型コロナウイルス感染症による景気下振れリスク、景気悪化による個人所得減少、人口減少による労働者の不足、物流費や建築コストの上昇など先行きは不透明で厳しい経営環境にあります。加えて、業態の垣根を越えた競争もさらに厳しくなるものと思われます。

 このような環境下の中、当社グループは、お客さまの「モノ」から「コト」への消費行動の変化、新型コロナウイルス感染症拡大による生活様式の変化、高齢化や人口減少といった社会環境の変化、Eコマースやキャッシュレス決済の利用拡大といった日本経済におけるデジタル技術の変化や進化に対して、これまで以上に迅速かつ効果的に対応していく必要があると考えており、以下の重点施策に取り組んでまいります。

 ①くらしの利便性向上

購買データの解析から新しい事業の開発・導入まで、各地域の異なる需要に応じた最適な組み合わせを追求しながら、より便利で豊かなくらしの提供を目指した店舗づくりに努めてまいります。

②住まいの快適化支援

プロ需要に特化したプロショップの積極展開のほか、一般のお客さま向けの新しい事業・業態の開発に取り組み、住まいの快適化実現に努めてまいります。

③デジタル社会への対応

ITやAI技術を用いた業務効率化により、職場環境の向上とコスト削減に努めてまいります。また、EC事業の強化、SNS等を活用した販促方法により、店頭やチラシ以外でのお客さまとの関係強化手法の構築に取り組んでまいります。

④商品改革

市場の動向、お客さまのニーズを把握するためのプロセスを強化し、お客さまの需要に基づく商品開発や需要創造に取り組んでまいります。

⑤既存店改革

売場効率を高めるとともに、新しい商品カテゴリーや専門性を強化した売場を導入し、より目的来店性を高めた店舗づくりに取り組んでまいります。

⑥間接コスト改革

社会や環境の変化に柔軟に対応できるよう、継続的なコスト削減、本社機能の効率化に取り組み、経営体質の更なる強化に努めてまいります。

 

 

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