業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度の外食業界におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた政府及び各自治体からの営業時間短縮、酒類提供自粛要請等の各種要請による影響を受けておりましたが、2021年10月よりそれらの各種要請が徐々に解除され、日常を取り戻しつつありました。しかし、2022年1月から3月の期間、7月以降に再度、新型コロナウイルス感染症の感染者数の急増し消費行動に自粛傾向がみられました。新型コロナウイルス感染症の感染状況および地政学リスクの影響により今後も先行きが見通せない状況が続いております。

当社グループにおきましては、お客様と従業員の安全を第一に感染症対策を徹底しながら店舗運営を行うことを基本として、政府、各自治体の要請に従い可能な範囲で営業を行ってまいりました。2021年8月、9月におきましては、多くの都府県で酒類提供自粛要請を受け、「鳥貴族」は多くの店舗で休業したものの、一部の店舗においては酒類提供無しでの営業を実施いたしました。2021年10月以降、政府及び各自治体の自粛要請等が解除されると売上高は徐々に回復し、2021年12月にはコロナ禍以前に近い活気を取り戻すまでに至りましたが、2022年1月から3月にかけてオミクロン株による感染者数拡大の影響を受け、営業時間短縮等を実施いたしました。このような中、2019年以降取りやめていた新規出店を再開し、新たな成長を目指し2022年4月に「鳥貴族 日比谷店」、2022年5月に「鳥貴族 学園都市店」を新規出店いたしました。

また、2021年8月にはチキンバーガー専門店である「TORIKI BURGER」1号店を大井町(東京)にグランドオープンし、2022年3月には渋谷に2号店をオープン致しました。

なお、当連結会計年度末日における「鳥貴族」の店舗数は617店舗(前連結会計年度末比2店舗純増)、当社グループの直営店は386店舗(同3店舗純増)となり、「TORIKI BURGER」の店舗数は2店舗であります。

以上の結果、当連結会計年度は、東京都をはじめとする営業時間短縮、酒類提供自粛要請等が大きく影響し、売上高は20,288,290千円(前年同期比30.1%増)、売上総利益は14,308,210千円(同32.7%増)となりました。また、売上高減少に併せて変動費を中心としたコスト管理に徹底して取り組んだこと等により、販売費及び一般管理費は16,741,565千円(同8.4%増)に抑えられたものの、売上高減少の影響が大きく、営業損失2,433,354千円(前年同期は営業損失4,662,673千円)となりました。一方で、助成金収入4,411,795千円を営業外収益に計上したこと等により経常利益は1,968,171千円(前年同期は経常損失314,866千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,134,254千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失466,421千円)となりました。

なお、当社グループは飲食事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

財政状態の状況は以下の通りであります。

(資産)

当連結会計年度末における資産合計は18,466,814千円となりました。流動資産合計は10,294,598千円となり、前連結会計年度末と比較して2,283,132千円の増加となりました。これは主に、未収入金が減少した一方で、現金及び預金が増加したこと等によるものであります。固定資産合計は8,172,215千円となり、前連結会計年度末と比較して650,980千円の減少となりました。これは主に、減価償却により固定資産が減少したこと等によるものであります。

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は12,129,523千円となりました。流動負債合計は5,743,653千円となり、前連結会計年度末と比較して1,522,183千円の増加となりました。これは主に、返済により1年内返済予定の長期借入金が減少した一方で、買掛金、未払金、未払消費税等が増加したこと等によるものです。

固定負債合計は6,385,869千円となり、前連結会計年度末と比較して1,006,176千円の減少となりました。これは主に、返済により長期借入金が減少したこと等によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は6,337,291千円となりました。前連結会計年度末と比較して1,116,145千円の増加となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより利益剰余金が増加したこと等によるものであります。自己資本比率は34.3%となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末と比較して3,903,116千円の増加となり8,719,937千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは5,912,948千円の収入となりました。これは主に、助成金の受取額6,672,020千円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、473,347千円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出323,710千円及び差入保証金の差入による支出88,620千円を計上したこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、1,536,484千円の支出となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出1,316,680千円及びリース債務の返済による支出215,255千円を計上したこと等によるものであります。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

(a)生産実績

当社グループは、焼鳥のタレを自社工場で生産しておりますが、金額的重要性が乏しいことから、記載を省略しております。

 

(b)仕入実績

当連結会計年度における仕入実績を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年8月1日

至 2022年7月31日)

前年同期比(%)

飲食事業(千円)

8,019,629

128.9

合計(千円)

8,019,629

128.9

(注)当社グループの事業区分は「飲食事業」の単一セグメントであります。

 

(c)受注実績

当社グループは、一般消費者へ直接販売する飲食事業を行っておりますので、記載しておりません。

 

(d)販売実績

当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年8月1日

至 2022年7月31日)

前年同期比(%)

飲食事業(千円)

20,288,290

130.1

合計(千円)

20,288,290

130.1

(注)当社グループの事業区分は「飲食事業」の単一セグメントであります。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

既存店の売上高、客数、客単価の前年同月比は以下のとおりであります。

(前年同月比 単位:%)

 

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

累計

売上高

16.6

8.8

66.7

92.7

155.0

200.1

112.8

126.7

208.7

1,648.4

643.8

276.2

130.7

客数

17.1

9.7

62.3

87.2

149.9

191.7

109.9

127.1

205.3

1,591.9

601.0

266.0

125.1

客単価

97.0

91.0

107.0

106.3

103.4

104.4

102.6

99.7

101.7

103.5

107.1

103.8

104.5

 

(a)財政状態の状況

当連結会計年度の財政状態の状況につきましては、「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。

 

(b)経営成績の状況

当連結会計年度の経営成績の状況につきましては、「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載したとおりであります。

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(a)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。

 

(b)資本の財源及び資金の流動性

・資金需要

当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要、設備資金需要があります。運転資金需要は食材仕入のほか、販売費及び一般管理費の営業費用であります。営業費用の主なものは、人件費、店舗賃借料及び店舗運営に係る費用(水道光熱費・修繕費等)であります。設備資金需要につきましては、飲食事業における新規出店や既存店舗の改装費用等であり店舗設備に係る設備投資であります。

 

・財政政策

当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について有利子負債の調達を実施しております。このうち、運転資金及び既存店舗の設備資金については内部資金を活用し、新規に出店する店舗設備等の設備資金については変動金利の長期借入金及びリース契約により調達しております。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金を基本としており、長期借入金及びリース等の長期資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存有利子負債の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適宜判断していくこととしております。

当連結会計年度末において、当社グループが締結しているコミットメントライン契約の合計4,500,000千円であります。(借入未実行残高4,500,000千円)。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は6,254,019千円であり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は8,719,937千円となっております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当該見積りに際しましては、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報) 2.新型コロナウイルス感染症の影響に伴う会計上の見積りについて」に記載しております。

 

(繰延税金資産)

当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

 

(固定資産の減損)

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、将来キャッシュ・フローの見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

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