課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループでは、「世代を越えた人と人との架け橋」の経営理念の下、業績を遂行してまいります。

 

(2) 経営環境

当社グループを取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症の流行により、今後の景気、個人消費や業績動向は極めて不透明な状況であり、また小売業におきましては、業種業態を超えた競合との競争激化、人手不足による労働力不足、電気料金等のエネルギーコストや物流コストの高騰等、引き続き厳しい経営環境が予測されます。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略等

ECマーケティング事業におきましては、商品取扱高の増加に注力するとともに、中長期の成長を見据えた投資を維持しつつ、利益成長を目指すために、他社を支援するECサポート事業及びメディア事業に注力していく所存です。当社子会社である株式会社カンナートは、2005年4月設立のWEB制作会社でWEB制作業務に加え、各種WEBサービスの企画・立ち上げから、WEB集客・キャンペーン等の運用まで幅広く提供している企業です。特に、EC分野におけるWEBマーケティングに強みを有しており、自社事業におけるECサイト運営のノウハウを取引先のECサイト構築・運用に活かし、ECシステムの開発から制作・運用まで一手に行っています。今後当社グループは、EC分野におけるマーケティング事業を強化するとともに、他社のECをサポートするWEB制作機能の充実を図る予定です。なお、業務提携において構築されるECサイトについて、当社と一体となって内製化を行うことにより、当社のECマーケティングのノウハウが外部に流出することなく、大規模なECサイトの構築・運用が行えるものと考えております。

商品企画関連事業におきましては、ECマーケティング事業で蓄積されたビッグデータを活用し、商品提案及び新規顧客開拓を加速させ、売上高及び利益の拡大に努めてまいります。青島新綻紡貿易有限会社は、繊維製品の開発・生産・販売及び貿易事業を行う会社へと成長している企業です。越境EC事業を推進する当社のECマーケティング事業におけるノウハウを同社に付加し、中国における当社グループの事業拠点といたします。また、青島新綻紡貿易有限会社で供給する良質な原材料、機能糸、高付加価値な製品等の幅広い商材を世界各国に提供することが可能であり、さらに、日本国内においては、当社のECマーケティング事業向けに競争力のある価格でオリジナルの商材を投入することが見込まれるものと考えております。

 

(4) 経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、事業拡大に伴う売上高の拡大及び安定的な利益確保を重点的に考えており、売上高や経常利益について、現在の水準からさらなる向上を図ってまいります。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループが対処すべき主な課題は、以下の項目と認識しております。

① 新型コロナウイルス感染症への対応

当社グループにおきましては、国内グループにおいては社内外の感染被害防止と従業員の健康と安全を確保するため、社員の時差出勤・在宅勤務の推進、就業時間中のマスク着用の徹底、海外出張の制限、テレビ会議システムの活用を実施するなど、同感染症の拡大を止めるための対策を講じております。また、当社グループの従業員・家族などの希望者を対象に新型コロナウイルスワクチン職域接種を行い、2021年8月までに計2回の接種を行いました。

海外においても、同様に計2回のワクチン接種を終了させ、マスク着用の徹底、工場や建物への出入管理の厳格化、出張や会議の制限等を行ってまいりましたが、ベトナムにおいて大規模な都市封鎖及び工場の稼働制限が行われたことから生産性が大きく低下し、減損損失を計上しております。なお、減損処理、純損失計上後も充分な自己資本比率を保持しており、長期借入金やコミットメントライン等、金融機関からの充分な支援も受けられていることから、当面の資金繰りについても盤石な体制を維持してまいります。

今後におきましても、引き続き、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う経済活動への影響を注視するとともに、想定外のリスクや不測の事態を想定し、経営環境の変化に臨機応変に対応できる体制の構築を図ってまいります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響の仮定に関する情報は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりです。

 

② 配送サービス面の課題

実際の商品がメーカーや卸売事業者にあるため、配送に関してのきめ細かい工夫、効率的な梱包、独自のサービスの提供が困難であり、配送コストの削減が課題となります。この課題を解決する方法として、売れ筋商品を当社グループにて一括して管理できる提携倉庫の管理を強化することが必要不可欠と認識しております。複数の異なった企業が提供する商品を一括で配送すること及び一度に商品を受け取れること、という顧客利便性を提携倉庫の管理強化により実現させていく方針であります。また、昨今の運送会社の総量規制や、物流コストの上昇の影響を最小限にするために、新規に物流会社との提携を加速させていく方針であります。

 

③ 優秀な人材の確保

当社グループにおきましては、M&Aによる事業拡大に対応するため、優秀な人材の確保が重要な課題となっております。即戦力を求めた実務経験者の中途採用及び持続可能な会社にすべく人的基盤を整備するための新卒採用を継続的に行うとともに、職場環境の改善、福利厚生の充実、目標管理制度の導入及び採用活動の多様化に努め、人材確保に注力してまいります。

 

④ グローバル化への対応

当社グループにおきましては、今後の事業展開の上で必要不可欠となる海外での生産及び国内・海外市場での販売という課題があります。当社グループでは、インテリア・ファブリック商材の製造・販売の多様化・効率化と販路拡大を目的として、2018年4月に中国で「青島新綻紡貿易有限会社」を子会社化しました。また、原材料の輸入及び製品の輸出、木工製品の企画、製造、組立、検品等が行える海外拠点として、2019年10月にベトナムで「Genepa Vietnam Co.,Ltd.」を設立いたしました。国内市場への販売に加え、今後も継続的に拡大することが想定される海外市場を取り込むことで、当社グループの業績拡大を加速させてまいります。

 

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