課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
 当社グループは、「技術を磨き、お客様が望む優れた製品・部品を提供することで『従業員』『お客様』『地域社会』の満足と幸せを追求します。」を企業理念とし、中長期的な成長に向けては、「技術で夢を -Make our dreams by Technology-」を2018年から2022年までの丸順グループ中長期ビジョンに掲げ、自動車の軽量化・電動化の領域で、圧倒的な技術力で貢献し、競争力基盤・財務体質の向上を目指して取り組んでおります。

 

 当社グループが属する自動車業界においては、脱炭素社会の実現に向けた世界的な動向が加速しており、電動化に伴う自動車部品の更なるテクノロジーの進化に加え、自動車部品サプライヤー間の提携及び異業種による自動車産業の参入等、更なるグローバル競争の激化が予想されます。また、半導体供給不足による生産活動の減速に加え資源価格の高騰に伴うコスト増加が懸念される等、先行き不透明な状況が続いております。当社は、以上の市場環境の変化の中、中長期5か年計画を推進しており、2022年度は中長期5か年計画最終年度の仕上げとして、競争力基盤の確立と安定した財務体質の構築を推進しております。併せて次期中長期計画における、新たな成長に向けた取り組みを進め、今後の更なる経営基盤の強化に努めております。

 競争力基盤の確立として、技術力・競争力に基づく事業ポートフォリオの変革に主眼を置き、経営資源を集中し規模に見合った効率経営と競争力強化を図るため、事業ドメインと事業戦略を明確にした上で推進いたします。主力事業のボディ部品事業(車体骨格部品事業)については、弱み(スケールメリット・拠点展開)を補完し、強み(超ハイテン加工技術)を伸ばすために東プレ株式会社との提携を主要戦略とし、系列を超えた受注・売上高の拡大を図ってまいります。競争優位性の高い超ハイテン加工の領域については、継続的な売上高を確保するため、技術の進化及び深化を追求し、受注優位性を確保します。

 電動化部品事業及び金型事業については、高成長及び当社のコア技術の領域であり、今後の成長基盤となる戦略事業として位置づけ、事業拡大を推進しております。電動化部品事業については、自動車の電動化により減少していく精密部品事業の収益を補完すべく、多様な取引先への受注拡大を図るとともに、日本で蓄積した技術をベースに、特に中国においてEV関連部品の事業を飛躍的に拡大いたします。金型事業については、創業以来の固有技術による競争優位性を確保する事業と位置づけており、日本、中国及びタイの3拠点において事業展開している強みを活かし、各拠点でさらに内製能力を高めるとともに、M&A等も含めた拡大戦略で事業拡大を目指しております。

 財務体質の向上については、主力事業及び戦略事業の強化に加え、フリー・キャッシュフローの向上による有利子負債の削減及び積極的な資本政策の実施等により強化を図ります。

 モノづくり以外の領域においては、2022年度より、新たに「東証企業に相応しい企業文化の醸成」を基本戦略に加え、サステナビリティの推進に向けたE(環境)S(社会)G(ガバナンス)の各分野における取り組みを強化しております。

 

 次期中長期計画に向けては、日本における西日本地区の受注強化に向けた生産体制の整備に加え今後EV車を中心に市場拡大が見込まれる中国において事業提携戦略を進める等、新たな収益基盤の構築を中心に今後の更なる成長に向けた取り組みを開始しております。

 

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