事業等のリスク

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスク、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、顕在化した場合の影響の内容、当該リスクへの対応策は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)学生マンション事業への依存について

当社グループは、全セグメントの売上高の大半を不動産賃貸管理事業が占めており、その中心である学生マンション事業への依存度が高くなっております。今後も学生マンション事業の拡充による安定的な収益確保に努める所存でありますが、事業環境の変化、異業種やハウスメーカー等の参入による競争の激化等により同事業に何らかの問題が生じた場合、当社グループの経営成績等に重大な影響を与える可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性は常にあり、その影響を完全に回避することは困難ではありますが、当該リスクへの対応については、高齢者住宅事業及び学生支援サービス事業等、中核事業の育成に努めるとともに、これまで蓄積してきた学生マンションの運営ノウハウや入居者である学生のニーズの早期把握による付加価値の高い物件供給、大学及び大学生協との一層の連携強化に努め、一定の市場優位性を確保しつつ事業活動を遂行してまいります。

(2)不動産市況の変化について

当社グループの事業は、学生を主たる顧客層としているため景気動向や金利動向による影響は少ないものの、日本経済が今後急速に悪化した場合、不動産市場も影響を受け、不動産にかかわる投資収益が悪化し、不動産オーナーの賃貸事業運営の意欲が衰退する可能性があります。

これらの事態が発生した場合、不動産市況の変化による家賃収入の減少、仲介手数料及び管理費収入の減少、また、当社グループが保有する不動産価値の下落により減損処理が必要になる等、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性は、翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、今後の国内経済の動向を注視するとともに、不動産市況や稼働率等不動産関連指標の動向を適宜把握し、当該リスクの適時軽減に取り組んでまいります。

(3)少子化リスクについて

学生マンション関連業務は人口動態の影響を大きく受ける可能性があり、今後少子化による18歳人口の減少を受けて学生数が減少する可能性があります。ただし、現状では進学率が高水準で推移していることから、学生数はほぼ横ばいとなっております。また、現時点では、都市部に人気校が多いことから地方からの学生の移動があり、下宿生数そのものの減少は緩やかなものとなっております。しかし、今後予測を大幅に上回る出生数の減少を受けて、学生数の減少により大学進学等の就学状況の変化が起こった場合、マーケットの縮小が起こる地域が出てくる可能性があり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性は常にあり、その影響を完全に回避することは困難ではありますが、当該リスクへの対応については、学生に係る進学率等統計情報の収集や、大学をはじめとした教育機関の動向を常に注視し、経営成績等への影響の低減に努めてまいります。

(4)大学の統廃合、キャンパス移転について

大学及び短期大学の進学希望者数と合格者総数が等しい、いわゆる大学全入時代の到来を踏まえ、大学の統廃合、キャンパスの移転等も行われております。当社グループでは新規に企画する物件及び仲介管理業務を受託している物件の主な対象となる大学、短期大学及び専門学校等の学生数、下宿生の傾向を勘案しつつ業務を行っておりますが、大学の統廃合又は学校の方針により全面及び一部キャンパスの移転等が発生した場合、周辺物件の需要と供給のバランスが崩れる等の事態が発生した場合には当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性は翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、大学をはじめとした教育機関の動向を常に注視するとともに、物件そのものの市場価値を高め、社会人向けへの一部転用や卒業生を含めた仲介業務を行うことで当社グループの事業へのリスク軽減を図ってまいります。

(5)業務提携について

当社グループは、全国各地の大学生活協同組合と、学生専用賃貸物件の開発、建設及び入居斡旋・管理に関する業務提携を行っております。現時点において提携先との関係は良好でありますが、今後、何らかの事情により契約変更又は提携解消が発生した場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性は現時点では高くないと認識しておりますが、当該リスクへの対応については、引き続き、全国各地の大学生活協同組合との緊密な連携に努めてまいります。

(6)法的規制等について

当社グループの主要な事業活動の継続には、宅地建物取引業・警備業・特定建設業・サービス付き高齢者向け住宅登録、介護サービス事業者の指定に関する免許・登録や指定が前提となります。また、当社グループの事業は上記以外にも都市計画法、建設業法、建築基準法等、さまざまな法的規制を受けております。

今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制等が設けられる場合や、それぞれの規定に基づいて監督官庁から行政処分を受けた場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループでは、当社の主要事業の継続に必要となる、宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業者免許(国土交通大臣(7)第5032号、国土交通大臣(5)第5716号 他)を取得しておりますが、本書提出日までの間において、これらの免許及び登録の取消事由及び更新拒否事由は存在しておりません。しかしながら、将来においてこれら免許及び受録の取消等があった場合には、主要な事業活動に支障をきたすとともに経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

なお、本書提出日現在における当社グループの主要事業に係る許認可取得状況は以下のとおりであります。

 

免許・登録等の別

会社

番号

有効期間

宅地建物取引業法免許

㈱ジェイ・エス・ビー

国土交通大臣

(7)第5032号

2018年10月30日から

2023年10月29日まで

㈱ジェイ・エス・ビー・ネットワーク

国土交通大臣

(5)第5716号

2018年1月6日から

2023年1月5日まで

㈱東京学生ライフ

東京都知事

(2)第94618号

2017年9月15日から

2022年9月14日まで

警備業

㈱ジェイ・エス・ビー

第457号

2021年2月1日から

2026年1月31日まで

特定建設業

総合管財㈱

京都府知事許可

(特-27)第39660号

2021年2月5日から

2026年2月4日まで

サービス付き高齢者向け住宅事業(函館市)

㈱ジェイ・エス・ビー

第24-11(1)号

2017年12月7日から

2022年12月6日まで

サービス付き高齢者向け住宅事業(仙台市)

㈱ジェイ・エス・ビー

仙14003-2

2019年7月22日から

2024年7月21日まで

サービス付き高齢者向け住宅事業(大津市)

㈱ジェイ・エス・ビー

大津430001

2018年12月27日から

2023年12月26日まで

サービス付き高齢者向け住宅事業(京都市)

㈱ジェイ・エス・ビー

第H24-018号

2018年2月15日から

2023年2月14日まで

㈱グランユニライフケアサービス

第H25-004号

2018年9月2日から

2023年9月1日まで

㈱ジェイ・エス・ビー

第H26-006号

2019年8月6日から

2024年8月5日まで

㈱ジェイ・エス・ビー

第H29-001号

2017年5月30日から

2022年5月29日まで

サービス付き高齢者向け住宅事業(豊中市)

㈱ジェイ・エス・ビー

豊中市(24)0006

2018年3月4日から

2023年3月3日まで

㈱ジェイ・エス・ビー

豊中市(R02)0001

2020年8月1日から

2025年7月31日まで

サービス付き高齢者向け住宅事業(福岡市)

㈱ジェイ・エス・ビー

福岡市H24-0023

2017年12月11日から

2022年12月10日まで

㈱ジェイ・エス・ビー

福岡市H24-0024

2017年12月13日から

2022年12月12日まで

㈱ジェイ・エス・ビー

福岡市H25-0048

2019年2月6日から

2024年2月5日まで

指定居宅介護支援事業者

指定居宅サービス事業者

指定第1号訪問事業者

指定地域密着型サービス事業者

指定第1号通所事業者 他

㈱グランユニライフケアサービス

0171404668 他

事業所ごと

指定日より6年間

 

各種業法について理解と見識の低さから違法行為を行う可能性があると認識しており、当該リスクへの対応として、役職員が常に法令遵守を意識して業務に取り組むようコンプライアンスに関する研修を定期的に行っております。

(7)一括借上方式(運営委託方式のうち賃料定額型)による事業展開について

当社グループは、主に不動産賃貸物件を当社が一括して借上げ、不動産オーナーに対しては家賃保証を行い、入居者に転貸する方式により、業務を行っております。当方式は、不動産オーナーに対して契約期間中は部屋の稼働の有無や当社が入居者から受け取る賃料に関係なく、毎月定額の賃借料を支払う内容となっております。そのため、当社が想定する稼働率及び家賃相場を大幅に下回り、入居者からの賃料収入が不動産オーナーへ支払う保証賃料を下回る場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性は、翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、空室の発生や賃料相場の下落による経営成績への影響を低減するために、不動産オーナーとの運営管理委託契約において経済情勢が変動した場合の賃料改定条項を設けるほか、入居者との賃貸借契約では契約解除に関して主に2ヶ月前までの予告を義務付け、転借人の募集期間を確保するなどの対策を講じております。

(8)事業年度内における経営成績変動及び制度変容等について

不動産仲介業務においては、業界全般において1月から3月に契約が集中し、この時期の収益が大きくなる傾向にあります。当社グループでも、学生の住まい探しの時期が1月から3月に集中することから、同一事業年度内において経営成績が変動いたします。また、当社は契約金として入居者から家賃の1~3ヶ月分に相当する額を入居時に一括して受け取る礼金制度(当社グループにおいて一部地域では礼金を入館金と呼称しております。)を採用しており、当社が一括借上を行っている物件では、当社が貸主として入居者から礼金を受領しております。この礼金収入は契約開始が集中する4月に大部分が売上高に計上されるため、当社グループの第1四半期(11月~1月)、第3四半期(5月~7月)及び第4四半期(8月~10月)よりも、4月が属する第2四半期(2月~4月)の比重が高くなっております。

当社グループが採用している礼金制度は、業界及び地域慣習の動向の影響を受ける可能性があり、制度自体の変容や廃止等が起こる可能性があります。また、敷金制度(賃借人の賃料滞納などの債務の担保を目的として、家賃の1~3ヶ月分に相当する額の預託を受ける制度)も同様であります。これらが起こった場合、当該礼金収入の減少や敷金預託の減少が発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

なお、当連結会計年度における四半期ごとの経営成績概要は以下のとおりであります。

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

通期

売上高(千円)

10,808,490

17,743,073

12,152,897

12,083,516

52,787,978

構成比(%)

20.5

33.6

23.0

22.9

100.0

営業利益又は

営業損失(△)(千円)

△337,737

4,996,071

682,403

△2,802

5,337,935

構成比(%)

△6.3

93.6

12.8

△0.1

100.0

 

当該リスクが顕在化する可能性は、翌連結会計年度においても相応にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、制度改正及び公正な会計慣行に関する情報を的確に把握するように努めております。

(9)高齢者住宅事業について

当社グループでは、来たる超高齢化社会を見据え、高齢者住宅事業に取組んでおります。当業界は、政府の新成長戦略において2025年までに全高齢者における高齢者向け住宅の割合を4%程度とすることが目標とされていることに加え、2011年10月に施行された改正高齢者住まい法による「サービス付き高齢者向け住宅制度」の導入や、これに伴う建築費補助や融資支援など、政策的に参入促進の基調にあります。しかしながら、今後業界に対する不測の規制強化や、業界に対するニーズの急激な変化また当社グループの高齢者住宅事業において介護職員の採用が円滑に進まないこと等により当該事業の進捗が滞った場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性は現時点では高くないと認識しておりますが、当該リスクへの対応については、業界動向を注視するとともに、法改正情報を的確に把握するように努めております。

(10)介護保険法の改正、介護報酬の改定について

当社グループの高齢者住宅事業における介護サービスは、介護保険法をはじめとする各種関連法令によって規制を受ける公的介護保険法内のサービスが中心となっております。これらのサービスは5年毎の介護保険法の改正、3年毎の介護報酬の改定により、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性として、改正対象年度において相応の影響があるものと認識しております。当該リスクへの対応については、当社グループの高齢者住宅事業の強みである一括借上による借上差益の確保や介護用品販売等のサービスラインナップの拡充により、リスク分散に努めております。

(11)個人情報管理について

当社グループは、事業を行うにあたり不動産オーナー及び入居者の個人情報を多数扱っており、個人情報取扱業者に該当しております。個人情報の取扱いに際しては、厳重な取扱いに留意しておりますが、不測の事態により、万が一個人情報が外部へ漏洩するような事態となった場合は、当社グループの信用失墜による契約件数の減少、売上の減少又は損害賠償による損失発生等の可能性も考えられ、その場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

当該リスクが顕在化する可能性は現時点では高くないと認識しておりますが、当該リスクへの対応については、プライバシーマークの継続的な更新や情報の管理に係る社内規程の整備・周知、役職員に対して個人情報管理、情報セキュリティに関する研修を定期的に行っております。

(12)ストック・オプションと株式の希薄化について

当社グループでは、当社及び当社子会社の取締役及び従業員に対し、当社グループの経営成績向上に対する貢献意欲や士気を一層高めるとともに、株主との価値共有を推進することにより、企業価値向上に資することを目的とするため、新株予約権を付与しております。本書提出日の前月末現在、新株予約権による潜在株式数は294,800株であり、これは発行済株式総数の2.7%に相当しております。今後、これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。

今後においても、ストック・オプション制度を活用していくことを検討することがあります。その場合には、当社の1株当たりの株式価値に希薄化が生じますが、役員及び従業員が、経営成績向上意欲や士気を高め、株価変動に関する利害を株主の皆様と共有し、結果として、企業価値向上へ貢献するものと考えております。

(13)重要な訴訟等におけるリスクについて

当社グループは、国内外の活動に関して、訴訟、紛争、その他の法的手続きの対象となる恐れがあります。不動産事業及び建設業においては、当社グループの企画するマンション建設に伴う近隣住民との紛争及び契約内容に関する賃借人又は施主との訴訟等が考えられます。重要な訴訟等が提起された場合、訴訟等の内容及び結果によっては当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

予期せぬ訴訟等については発生の可能性はあると認識しておりますが、現時点で予測できる内容は無く、どの程度の可能性があるかは想定できません。

(14)金利変動リスクについて

当社グループは、物件開発資金を主とした必要資金の多くを金融機関からの借入により調達しておりますが、長期借入金の比率を高めるなど将来の金利上昇による経営成績の悪化並びに流動性に対する対応策を講じております。ただし、急速かつ大幅な金利変動があれば、支払利息の増加等により当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、金利が大幅に上昇した場合には、物件建設資金を借り入れた場合の金利負担の上昇等、資金調達コストの増加が起こり、不動産オーナーの賃貸事業運営に影響を与える可能性があります。

当該リスクは市場動向によるため顕在化する可能性は常にあるものと認識しております。当該リスクへの対応については、金融機関からの資金調達では金利変動による影響を軽減するため、金融情勢を踏まえながら一定程度金利を固定化することで金利上昇局面での経営成績等に与える影響を最小限に抑える取り組みを行っております。

(15)自然災害リスクについて

地震、台風、洪水、津波等の自然災害や気候変動に伴う異常気象、コロナウイルスやインフルエンザウイルス等の感染症拡大等の自然災害リスクに対して、全ての被害や影響を回避することは困難であり、また、大規模災害の発生に伴い、被災地域における営業活動の停止、被害を受けた設備等の修復、ライフラインの供給停止が生じた場合は、当社グループの事業及び経営成績等に影響を与える可能性があります。

当該リスクが顕在化する時期や影響を予測することは困難ではありますが、発生時の損害を最小限に抑えるため、安否確認体制の構築、自然災害対応マニュアルの作成、事業継続計画等の整備に努めております。

(16)新型コロナウイルス感染症の影響について

当社グループの主要な事業セグメントへの影響は以下のとおり分析しております。

なお、以下に記載するリスクが顕在化する可能性は常にあるものと認識しております。各リスクへの対応については、各種事前対策、緊急対策を定めるとともに、状況に応じて臨機応変な対応に努めるなど、リスク管理を慎重に行い、当社グループの経営成績への影響を低減させるよう努めてまいります。

<不動産賃貸管理事業>

当社グループの管理物件及び営業店舗における感染防止対策の徹底、入居者の安全・安心の確保のため、保健所や専門業者との緊密な連携により入居者に感染者が発生した場合の迅速な対応に努めております。

また、前連結会計年度に引き続き、入居時の初期費用及び一定期間の家賃優遇等をはじめとした、学生支援キャンペーンも継続的に実施しております。

しかしながら、今後、感染拡大の長期化等による行動制限、営業制限の影響から新規入居者への募集活動の抑制を余儀なくされた場合は、管理物件の入居率が低下するなど、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

<高齢者住宅事業>

当セグメントでは現在、京都・滋賀エリアを中心に、函館・仙台・大阪・九州の各地域において事業を展開しております。

2020年4月から5月の緊急事態宣言発出時においては、一部顧客のサービス利用中止を受け通所介護事業所に係る介護報酬の減少はあったものの、訪問介護等を含む全体の介護報酬には大きな影響はありませんでした。しかしながら、今後、各自治体における社会福祉施設等への休業要請が発生した場合や、各自治体の方針如何によっては、一部サービスの供給が困難となり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

<その他>

・学生支援サービス

前連結会計年度において、合同企業説明会における企業側の出展取りやめや、主催者側での開催の中止等、収益機会の減少が見られました。これを受け、地域制限のないWEB合説の開催等を通じた収益機会の確保に努め、また、WEBセミナーの開催を中心に就活支援等のサービスを強化するなど、オンラインサービスへシフトする取り組みを前連結会計年度から継続的に推進しております。しかしながら、こうした取り組みが不調に進捗する場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

・日本語学校事業

海外からの留学生を対象にした日本語学校の運営において、海外渡航者に対する入国制限等の影響から、外国人留学生の受け入れ時期に遅れが生じ、入学金等学費に関連する売上高の鈍化が継続しております。一部では当該制限の緩和の動きはあるものの、新たな変異株の出現等、予断を許さない状況が継続しております。今後もこうした状況が長期化する場合、留学生の受け入れ鈍化も長期化することとなり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

・不動産販売事業

現在は、市況が活性化しているものの、中期的な動向が不透明なことを勘案して、販売用不動産の新規取得は差し控えており、当該事業に対する影響はございません。

・新規事業

学生を対象としたキャリア教育・支援事業では一部営業活動の自粛制限を行ったものの、現在では平常時の営業活動を再開しております。また、ハッカソンの開催等を通じたAI人材のプラットフォーム事業については、オンラインでのサービス提供を中心に展開しているため、事業運営への影響はございません。

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