事業等のリスク

2【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績、財政状態並びに現在及び将来の事業等に関して、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を次に掲載しており、これらのリスクが発生する可能性を十分認識した上で、発生の回避や、万が一発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に対する投資判断は、本項及び本項以外の掲載事項を慎重に検討された上で行われる必要があります。

当社グループでは、リスク管理及びコンプライアンスの遵守体制確保のため、代表取締役社長の諮問機関として「リスク・コンプライアンス委員会」を設置しております。また、代表取締役社長より任命されたリスク・コンプライアンス総括責任者を中心に、期初にリスクマップ等を活用したリスク評価に基づき、当期のリスク低減策を設定・実施し、リスク・コンプライアンス委員会で進捗管理をしております。各拠点においては、リスク・コンプライアンス担当者を設置し、業務執行上のレポートラインとは別にリスク・コンプライアンス委員会への直接のレポートラインも設け、予防統制・発見統制の強化を図っております。

その他、全従業員に対してリスク研修を定期的に実施しております。また、リスク・コンプライアンス担当者を対象とした研修についても定期的に実施しております。

 本項の掲載内容は、当社グループの事業もしくは当社株式への投資に関するリスクのすべてを網羅するものではありません。

 また、本項における掲載事項は、提出日現在における当社の認識を基に掲載したものであります。文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性が内在しており、将来生じる実際の結果と異なる可能性を含んでおります。

 

事業内容に関するリスクについて

(1)事業環境及び事業内容に関するリスク

① 中期経営計画に掲げる5つの事業戦略達成について

当社グループは、2024年2月度までの中期経営計画において5つの事業戦略を掲げております(「アレクソン社とのシナジー効果発揮」「ソリューション営業の深化-ストック収益の拡大-」「ハード×ソフト-情報セキュリティ領域の拡大-」「クラウド型サービスの開発」「M&A・事業提携・新規事業」)。 しかしながら、これらの事業戦略の達成を阻むリスク事象を把握することができず、事業計画の進捗が大幅に遅れることで、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、親会社から各子会社に取締役及び監査役を派遣することで、各子会社取締役会の経営監督機能及びガバナンス機能の強化を図っております。また、親会社の経営会議やグループ戦略会議において事業別及び子会社別の業績進捗やKPI進捗を定期的・継続的にモニタリングすることで、5つの事業戦略達成の確度を高めております。

 

 ② リース事業環境の変化について

    当社グループは、リースによる販売を行っており、その売上は当社グループ全体の連結売上高の41.3%(2022年2月期)を占めております。リース販売は、当社グループの顧客とリース会社がリース契約を行い、当社グループはリース会社に商品を販売し、リース会社から代金を回収するという販売方法です。当社グループは、販売に伴うリスクを回避できる一方、リース会社の経営方針変更や判断基準の変更等があった場合は、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、Webマーケティングによる営業手法の多様化、商品ラインナップの充実、No.1ビジネスサポートによる収益構造の多様化により、リース事業環境の変化によるリスクの低減を図っております。

 

③ 他社との競合について

    当社グループの属するOA関連商品の販売を主とする業界は、比較的容易にメーカーの代理店になることができ、個別商材ごとの参入障壁が低いといわれており、競争力のある新規参入企業により当社グループの優位性が薄れた場合には、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、営業社員が複数の商材を販売できるよう教育を実施しております。また、OA関連商品の販売に加え、当社グループにて企画・開発・製造しているUTM機器、セキュリティサーバー、テレワーク関連商品の拡販等、商品ラインアップの継続的な強化を図っております。更にビジネスサポート事業の拡大にも努めることにより、毎月、その利用料を請求するストック型のサービスの強化にも注力し、企業における必要性の高い商品をワンストップで提供することで差別化を図っております。

 

 

 

 

④ サプライチェーンについて

当社グループは、サプライチェーンを通じて、仕入先から部品等の調達をおこなっています。仕入先の経営状態等の悪化や災害などにより商品等の供給が停止すると、当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、環境への配慮や人権問題への配慮など、サプライチェーンを通して、社会からESG上の観点で、より高度な対応が求められています。部品等の仕入先に対応不備があれば、部品等の調達や商品の販売にも影響を与え、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの社会的評価に悪影響を及ぼす可能性もあります。

当社グループでは、部品の調達に関し、設計段階での部材の生産状況を継続的に確認し、設計変更による対応方針などリスクレベルに応じた対策を実行しています。また、市場流通品からの入手検討など代替品の確保などにも努めております。

 

⑤ システム障害について

当社グループは、コンピューターシステムに依存しており、インターネット回線を通じての受発注業務を行っております。加えて当社グループは顧客ホームページやメールサービスの提供・保守を行っております。しかしながら、想定を超えた自然災害、システム障害、サイバー攻撃等によりコンピューターシステムが停止、又はインターネット回線の接続不可となった場合、当社グループ及び顧客の業務の遂行に支障を来す可能性があり、当該リスクが顕在化すると、機会損失の発生、代金の返還、損害賠償の支払、社会的信用の失墜等により、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、システム保守・保全の対策を踏まえ、ほぼすべてのサーバーをデータセンターに設置しております。また、情報セキュリティリスク事象、システムリスク事象が生じた場合に、情報セキュリティ委員会にて、原因の特定、発生事象への早期対応及び再発防止策を講じ、一元管理を図っております。

 

⑥ 製品の品質管理について

利用者の品質に対する関心が高まっているなか、より利用者に配慮した対応が必要になってきております。当社グループである株式会社アレクソンは、メーカー機能を有しており、製品設計のデータ改ざんや、安全性や性能の不具合など品質問題により大規模なリコールの発生や、初動対応などの危機対応の失敗により当社の信頼性やブランド力低下、売上減少といった事態が発生した場合は、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、製造会社としての製造者責任と、販売者・商品企画者としての責任の二つの責任があり、製品出荷前の検品体制の強化や、顧客の問い合わせ情報を一元管理し、個別対応と原因追及、再発防止に努めております。また、当社リスク・コンプライアンス委員会において、定期的なモニタリングを実施し、継続的に製品の品質維持を図っております。

 

⑦ 情報セキュリティについて

当社グループでは、業務に関連して多数の企業情報を保有しております。人的及び技術的な過失や違法又は不正なアクセス等により情報が漏洩した場合には、損害賠償請求や社会的信用低下等によって、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、基幹システムとしては自社開発したシステムを使用しており、当該システムの可用性を堅牢に担保するべく、万が一のバックアップ体制を整えております。これらの情報の管理については、ISO27001(ISMS認証)を取得し、社内規程として「情報セキュリティ規程」、「機密管理規程」、「個人情報取扱規程」等を制定し、その遵守に努めております。

 また、グループコーポレート本部長を管理責任者とする情報セキュリティ委員会を設置し、情報セキュリティに関する管理体制やルールを整備のうえ、情報セキュリティリテラシーを高めるための社員教育、委託先管理を含め、情報の取扱いに関するモニタリング、リスク事案の分析、個人情報保護をはじめとする法規制強化への都度対応、技術対策の強化など対策を講じております。

 

 

 

 

 

(2)グループ組織体制に関するリスク

① 優秀な人材の確保について

    当社グループの事業におきましては、今後とも事業拡大にあたり、日々進化する急速な技術革新への対応や、当社グループ内にて企画・開発する新商品に対応する優秀な人材を継続的に確保することが必要不可欠であります。今後、景気変動に伴う人材獲得競争の激化や市場ニーズの変化等により優秀な人材の獲得が困難となる場合、又は現在在職する人材の社外流出が生じた場合には、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、人材の獲得を事業戦略上の重点課題と位置づけ、積極的な採用活動を実施しております。また、テレワーク・サテライト勤務・時差出勤といったフレキシブルな勤務体制を含めたワークライフバランスを支える各種制度を整備するとともに、若手社員を中心に教育・育成する専門部署を設け、優秀な人材の確保と人材の底上げに取組んでおります。

 

② グループ内部統制体制の強化について

    当社グループは、子会社の増加に伴い、事業が急速に拡大しており、グループ内部統制の適切な体制整備、構築、運用が経営課題であると認識しております。しかしながら、十分な内部統制の構築が追いつかないという状況が生じた場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、企業価値の継続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であり、そのためにはグループ経営管理とグループ内部統制の適切な体制整備が必要であると認識しております。前者については、親会社役員の子会社役員の兼任、及び不足する人材の供給、並びにグループ戦略会議を通じたグループ経営に関する諸課題の審議を行い、後者については、リスク・コンプライアンス委員会によるグループ全体を対象とした業務の適正性及び財務報告の信頼性を確保するための体制の整備運用状況の定期的なモニタリングにより、グループ内部統制システムの適切な体制整備、運用に努めております。

 

③ 企業買収及び業務提携・戦略的投資について

当社グループは、今後の事業拡大のために設備投資、システム投資、子会社設立、合弁事業の展開、アライアンスを目的とした事業投資、M&A等を実施する場合があります。しかしながら、投資先の将来の事業の状況を正確に予測することは困難な場合があり、今後投資先の業績が悪化し、その純投資が著しく毀損、減少した場合、M&Aにより計上したのれんの減損処理等により、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、投資案件に対する投下資本の回収リスク及び資産査定を充分に事前評価するとともに、グループとしてのシナジー効果を検証し、投資におけるリターンの最大化を図っております。

 

(3)コンプライアンスに関するリスク

   ① 訴訟等の可能性について

当社グループが事業展開を図るうえで、取引先、販売代理店等及び顧客その他の利用者による違法行為やトラブルに巻き込まれた場合、利用者による違法又は有害な情報の発信等により第三者の権利侵害があった場合、もしくはシステム障害等によって取引先、販売代理店等及び顧客その他の利用者に損害を与えた場合等、当社グループに対して訴訟その他の請求を提起される可能性があり、その訴訟等の内容又は請求額によっては、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、「不当景品類及び不当表示防止法」「下請代金支払遅延等防止法」「電気通信事業法」等の法的規制の遵守をはじめ、法務部門の体制の整備を更に進め、弁護士事務所など外部との提携を強化しながら、訴訟、トラブル等のリスクに備えております。

 

   ② 環境保全対策について

当社グループは、廃棄物、商品リサイクル及び土壌・地下水の汚染などに関する種々の環境関連法令及び規制等を遵守しておりますが、将来の環境改善取り組みの追加的な義務、環境規制への適応が極めて困難な場合、及び不測の事態などによる環境に関連する費用の増加、環境規制違反による事業停止、環境規制への未対応による顧客喪失などの可能性があり、それらが発生した場合は、当社グループの事業、経営成績、財務状況に影響、さらには当社グループの社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、メーカー機能を有する株式会社アレクソンにおいて、ISO14001(EMS認証)を基に環境マネジメントシステムを構築し、環境負荷の低減、法規制に対応すべく取り組んでおります。

 

   ③ 知的財産について

当社グループは、第三者の知的財産権を侵害することのないよう、製品開発、WEBサイトの制作、販促物の制作等の業務を行っておりますが、当該開発物・制作物が第三者の知的財産権を侵害し、使用の差止請求、損害賠償請求等の請求を受けた場合には、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、新製品開発においては弁理士 による事前調査を経ております。また、WEBサイトの制作及び販促物の制作等に用いる画像・動画データ等おいては、予め契約した素材データ提供サービスを利用することで著作権や肖像権を侵害しないよう知的財産権の背景を事前に調査・確認の上対応しております。

 

(4)その他のリスク

   ① 大地震等の自然災害について

 当社グループは、日本国内に本社及び支店があるため、大規模地震などが発生した場合、壊滅的な損害を被る可能性があります。本社及び支店が壊滅的な損害を被った場合、営業を一時停止する可能性があります。このような事態が起こった場合、売上は減少し、破損した設備の修理に多額の費用がかかる恐れがあり、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、防災マニュアルを作成し、本社及び各拠点に共有し、地震時の初動対応に関するポスターの掲示などを実施しております。防災マニュアルの中に「自衛防災隊」という項目を設け、有事に組織的に迅速に行動できる体制を敷いております。また本社、各拠点に食品や防災用品等を常備し、有事の際の準備をしております。

 

② 新型コロナウイルス感染拡大の影響について

2020年初頭に国内で感染が確認された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、収束の時期が未だ不明であります。現時点では当社グループのテレワーク関連商品の需要が堅調であり、事業への大きな影響は特段ないと判断しているものの、引き続き国内外における新型コロナウイルス感染症の影響が継続、拡大することにより、当社グループの事業、経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、事業上の影響を低減するため、顧客対応を可視化する音声解析AI搭載型クラウドIP電話、WEB会議システムの活用及び営業支援システムへの投資により営業の通常稼働を維持しております。また、従業員の安全を確保するため、検温、マスク着用、手洗い・消毒の徹底、執務フロア内のアクリル板の設置、オゾン発生器の設置、テレワーク・サテライト勤務、時差出勤などのフレキシブルな勤務体制等の各種対策、社員及びその同居家族に感染が疑われる場合の管理者及び対応部門に対する迅速な状況報告と感染の有無や症状に応じた出勤制限及び新型コロナウイルスワクチン職域接種などを実施することで感染リスクの低減を図っております。

 

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