当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(注)前事業年度の連結子会社の吸収合併による「抱合せ株式消滅差益(特別利益)」117億44百万円が含まれており、 「抱合せ株式消滅差益」を除く実質前期比は1.5%の減益となります。
当事業年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦、英国のEU離脱問題等の不安定な国際情勢の中、政府による経済政策や金融政策を背景に緩やかな回復基調で前半は推移しておりました。一方、後半は消費税率引上げ後の消費者マインドの冷え込みや、足下での新型コロナウイルス感染拡大により、景気は大幅に下押しされており、厳しい状況にあります。
こうした環境下、当社は店舗開発・商品開発の強化とサービス面の充実に、引き続き積極的に取り組んでまいりました。
新規出店としましては、2019年4月にスーパービバホーム四日市泊店(三重県四日市市)、5月にスーパービバホーム志摩店(福岡県糸島市)、9月にスーパービバホーム小田原国府津店(神奈川県小田原市)、10月にスーパービバホーム大木店(福岡県三潴郡大木町)、12月にビバモール本庄(埼玉県本庄市)、2020年2月にビバモール甲斐敷島(山梨県甲斐市)、3月にビバモール東松山(埼玉県東松山市)の7店舗を出店いたしました。この結果、店舗数は102店舗となりました。
(売上高)
天候不順、消費税率の引き上げ、新型コロナウイルス感染拡大によるプロモーションの自粛等の影響を受けましたが、新店の押上げ効果もあり、リフォーム関連(商材+サービス)が売上高763億39百万円(前期比6.7%増)、ホームセンター商材が売上高663億50百万円(前期比2.0%増)、一般商材が売上高439億83百万円(前期比3.7%増)、その他が売上高18億32百万円(前期比3.3%減)となり、ホームセンター事業の売上高は、1,885億6百万円(前期比4.2%増)となりました。
(営業利益)
販売施策及びメーカーとのタイアップによる開発商品販売が奏功したこと等により、売上総利益率が33.8%(前期比1.0ポイント増)と改善し、売上総利益は637億78百万円(前期比7.3%増)となりました。デベロッパー事業も既存モールが堅調に推移したことで72億2百万円(前期比14.1%増)となりました。一方、当初の計画どおり物流費用、新店コストの増加といった成長に向けた投資及び費用の増加があったことにより販売費及び一般管理費は621億48百万円(前期比11.9%増)となり、営業利益は100億10百万円(前期比7.5%減)となりました。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高1,885億6百万円(前期比4.2%増)、営業利益100億10百万円(前期比7.5%減)、経常利益は93億89百万円(前期比7.1%減)、当期純利益は65億97百万円(前期比64.2%減)となりました。なお、当期純利益の前事業年度には「抱合せ株式消滅差益」117億44百万円が含まれており、「抱合せ株式消滅差益」を除く当期純利益の実質前期比は1.5%の減益となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、営業収益は、売上高と営業収入の合計であります。
ホームセンター事業における営業収益は、R-50成長戦略(リフォーム関連商品の売上構成比増加)の推進により、リフォーム関連は前期比6.7%増加しました。一方、天候不順、消費税率引上げ、新型コロナウイルス感染拡大対応に伴うプロモーション自粛等の影響を受け、ホームセンター商材は前期比2.0%増加、一般商材については前期比3.7%増加に留まりました。以上の結果、営業収益は1,896億84百万円(前期比4.5%増)となり、セグメント利益は75億27百万円(前期比14.6%減)となりました。
(主要商品部門別の販売状況)
R-50成長戦略に基づく施策と、大工用品の工具・金物・ワーク用品が好調に推移したことで、リフォーム関連の売上は伸長しました。特にワーク用品については、新マーチャンダイジングのワーキングスタイルを導入し、暖冬にもかかわらず新規プライベートブランドの防寒衣料が伸びました。その結果、営業収益は763億39百万円(前期比6.7%増)となりました。
消費税率の引き上げの影響を受けたことに加えて、天候不順で季節商品が伸び悩んだものの、ペット関連商品や家庭用品に加え、新カテゴリーのインテリアグリーンとシンプル家電が順調に推移した結果、営業収益は663億50百万円(前期比2.0%増)となりました。
消費税率の引き上げの影響を受けたことに加えて、暖冬で灯油が低調であったものの、新型コロナウイルスの影響によりマスク、アルコール消毒液等の感染対策品、日用消耗品が伸長した結果、営業収益は439億83百万円(前期比3.7%増)となりました。
デベロッパー事業は前事業年度に続き、既存モールは堅調に推移しました。加えて、当事業年度は生活に密着した新しい商店街をコンセプトとしたビバモール3店舗をオープンいたしました。その結果、営業収益は72億2百万円(前期比14.1%増)、セグメント利益は24億82百万円(前期比24.3%増)となりました。
財政状況については、次のとおりであります。
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ123億23百万円増加し、1,906億56百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の増加60億25百万円、商品の増加31億69百万円、現金及び預金の増加21億49百万円、長期貸付金の増加18億69百万円、差入保証金の増加14億23百万円、流動資産のその他の減少35億15百万円によるものであります。
負債合計は、前事業年度末に比べ89億27百万円増加し、1,243億96百万円となりました。主な要因は、長期リース債務の増加26億円、長期借入金の増加20億円、電子記録債務の増加14億1百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加10億円によるものであります。
純資産合計は、前事業年度末に比べ33億95百万円増加し、662億60百万円となりました。主な要因は、当期純利益の計上による増加65億97百万円、配当金の支払いによる減少32億90百万円によるものであります。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、諸活動によるキャッシュ・フローの結果により、前事業年度末に比べ21億49百万円増加し、100億19百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
営業活動の結果得られた資金は、123億31百万円(前事業年度は98億72百万円の増加)となりました。主な要因は税引前当期純利益95億円、減価償却費58億95百万円、法人税等の支払額33億76百万円によるものであります。
投資活動の結果使用した資金は、83億62百万円(前事業年度は88億47百万円の減少)となりました。主な要因は有形固定資産の取得による支出90億50百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、18億19百万円(前事業年度は46億44百万円の減少)となりました。主な要因は長期借入れによる収入60億円、長期借入金の返済による支出30億円、配当金の支払額32億89百万円によるものであります。
(注) 1.「デベロッパー事業」では仕入を行っていないため、仕入実績は記載しておりません。
2.商品別の各構成内容は、次のとおりであります。
(1) リフォーム関連 (大工用品、建築資材、住宅設備機器、電設資材、リフォーム等)
(2) ホームセンター商材 (インテリア、照明、ガーデン、ペット、サイクル、家庭用品等)
(3) 一般商材 (家電製品、日用品、カー用品、時計、レジャー、事務店舗用品等)
(4) その他 (アート、クラフト、ホビー、オンラインショップ等)
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4.金額は総仕入実績より他勘定振替高を控除した金額によっております。
(注) 1.販売実績は、売上高と営業収入の合計であります。
2.ホームセンター事業の商品別の各構成内容は、次のとおりであります。
(1)リフォーム関連 (大工用品、建築資材、住宅設備機器、電設資材等の販売、及びリフォームサービス)
(2)ホームセンター商材 (インテリア、照明、ガーデン、ペット、サイクル、家庭用品等の販売)
(3)一般商材 (家電製品、日用品、カー用品、時計、レジャー、事務店舗用品等の販売)
(4)その他 (アート、クラフト、ホビー、オンラインショップ等の販売、及び営業収入)
3.ホームセンター事業の「その他」の金額には、当事業年度に11億77百万円の営業収入が含まれております。
4.デベロッパー事業の販売実績は、すべて営業収入となっております。
5.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
6.前事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
この財務諸表の作成に当たっては、合理的判断に基づき一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。また、これらの見積りについては不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響は、収束の見通しが依然困難な状況にあるものの、当社の事業活動及び業績への影響は限定的であることから、財務諸表における重要な会計上の判断、見積り及び仮定の変更は見込んでおりません。
当事業年度の経営成績は、売上高は増収、営業利益は減益となりました。
売上高につきましては、1,885億6百万円と前期比4.2%の増収でした。主な要因としましては、前期出店店舗の通年寄与と当期出店店舗の影響により約105億円の増加、消費増税の影響により約11億円の減少、新型コロナウイルスによる影響により約14億円の減少となります。
また、売上高の既存店前期比は△1.3%、主要商品部門別の既存店前期比は、リフォーム関連が+0.8%、ホームセンター商材が△3.3%、一般商材が△1.9%となっております。
売上総利益につきましては、販売施策等の効果により総利益率は前期比1.0ポイント増の33.8%となり、売上高の伸長も伴い、売上総利益額は637億78百万円(前期比7.3%増)となりました。
営業収入につきましては、既存モールが堅調に推移したことに加えて新モデルのビバモール3店舗をオープンしたことにより、83億80百万円(前期比21.4%増)となりました。
販売費及び一般管理費につきましては、物流関連費用の高騰、IT投資、前期出店店舗の通年影響による増加と当期出店店舗の経費増により、621億48百万円(前期比11.9%増)となりました。
以上の結果、営業利益100億10百万円(前期比7.5%減)、経常利益93億89百万円(前期比7.1%減)当期純利益は65億97百万円(前期比64.2%減)となりました。なお、当期純利益の前事業年度には「抱合せ株式消滅差益」117億44百万円が含まれており、「抱合せ株式消滅差益」を除く当期純利益の実質前期比は1.5%の減益となりました。
当社の経営成績に重要な影響を及ぼすと思われる事項については、概ね「2 事業等のリスク 」に記載のとおりであります。新型コロナウイルスの感染拡大に関するリスクについては、「2 事業等のリスク (7) 自然災害について」に記載のとおりであります。
c. 資本の財源及び資金の流動性について
当事業年度のキャッシュフローの状況につきましては、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当事業年度の設備投資につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー123億31百万円で賄っております。
2020年度以降につきましては、新規出店数の増加による投資増、IT面では業務効率化・顧客サービス増強に向けた投資、及び基幹システム刷新の投資を予定しておりますが、自己資金及び借入金にて賄う予定であります。
また、短期的な運用資金については金融機関との間で極度額150億円の当座貸越契約を締結しております。
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