研究開発活動

5【研究開発活動】

 当社グループにおける研究開発活動は、国連の提唱するSDGs持続可能な社会の達成に向けて、染色加工事業、縫製品販売事業及び機械販売事業において関連するテーマを選定し、当社の開発技術部ならびに商品開発室を中心に進めております。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は54百万円となっており、研究開発スタッフはグループ全体で16名となっております。

 各セグメントに関連付けた研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。

 

 染色加工事業及び縫製品販売事業における研究開発活動では、社会のニーズにこたえるべくいくつかの重点テーマを持って進めております。

 第一のテーマは未だに収束を見ない新型コロナウイルス(COVID-19)対策関連で、これまでも日常の生活をより安全で快適に過ごすための各種機能性商品を提供してまいりました。一例ですがマスクや防護服、一般衣料品や生活用品等に抗ウイルス性、制菌性や抗菌防臭性等の安全性を付与することに加え、保湿性や防汚性、吸湿速乾性など使用時の快適性を向上させる様々な機能性を複合する高次加工商品が該当します。今後はウイズコロナによる生活様式の変更にも対応するべく機能商品の性能向上、さらなる深化を目指して開発を進めてまいります。

 第二のテーマは地球環境に配慮した加工技術の開発です。温暖化効果ガスである二酸化炭素の排出を抑制した染色加工技術、化学薬品の回収精製再利用による省資源染色加工技術、さらには化学薬品の使用量を削減するためにバイオ技術を応用した染色加工技術等の開発に取り組んでおります。

 特筆すべきは染色加工において大量に使用されている水を一切使用しない革新技術の開発で、いくつかの大学や企業が参画する産官学共同「超臨界染色」開発プロジェクトに参画し開発に取り組んでまいります。なお超臨界とは物質固有の臨界温度・圧力を超えた状態で物質は気体と液体の中間の性質を示しますが、二酸化炭素を臨界状態にすることにより水の代替物として染色を行う画期的な加工技術です。

 染色加工事業及び縫製品販売事業における研究開発費は31百万円であります。

 

 機械販売事業における研究開発活動は、主に機器開発関連における研究活動となります。染色整理業向けの各種濃度制御技術の開発販売では、国内はもとより中国・アセアン諸国を中心として海外からも高い評価を得ております。染色整理業において薬品の濃度を一定に管理することは品質保証の基礎であり、無駄な使用を減らすことにより経済性にも寄与、さらには省資源生産を可能にして排出物の削減にも寄与することになり持続可能な社会の達成にも大きく貢献していきます。

 また繊維関連以外の異業種への働きかけも積極的に行っており、産業資材としてPVAフィルムの加工やヨウ素関連事業、製紙業や金属表面処理加工など、その他の化学工業向けにさらに制御装置の測定精度を高め、幅広い分野で利用できる環境配慮型の薬品濃度制御装置の開発と販売を進めてまいります。

 機械販売事業における研究開発費は23百万円であります。

 

 

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