業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 なお、当社グループでは電子書籍市場の拡大に貢献する効率的な取次運営、及びブロックチェーン等の先端技術を活用した新たなデジタルコンテンツの流通プラットフォーム創出を事業領域とする「電子書籍流通事業」と、出版業界の活性化のための投資領域であるマーケティングソリューション事業やその周辺事業領域を「その他事業」としてセグメントを区分しております。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の断続的な影響や緊急事態宣言の再発令等がありながらもワクチン接種が進んだことに伴い、徐々に経済活動の正常化に向けた動きがみられました。他方、雇用情勢の先行き不安等による消費マインドの低下、地政学リスクの急速な高まりもあり、依然として不透明な状況が継続しました。

 紙本から電子書籍への移行については、引き続き不可逆的なトレンドとして進展しており、市場の拡大も持続しておりますが、在宅勤務や外出自粛による可処分時間の増加を背景としたいわゆる「巣ごもり消費」については下期以降、ピークアウトの様相も見られました。また、電子書籍市場においては海賊版サイトの影響など市場拡大の阻害要因も一部みられました。

 なお、2020年度における電子書籍市場規模は4,821億円となり、前年度の3,750億円から1,071億円増加いたしました。また、電子書籍市場のうち、コミックスは4,002億円、文字もの等(文芸・実用書・写真集等)が556億円、雑誌は263億円と推計※されております。今後もゆるやかに拡大し、2025年度の国内電子書籍市場は2020年度の約1.4倍となる6,747億円になると予想されております。(出所:「電子書籍ビジネス調査報告書2021」インプレス総合研究所)

 ※出所において、本年に電子書籍市場の定義を見直し、これまで区分けして修正されていた「電子雑誌」が「電子書籍」に含まれております。なお、過去データについても遡及修正がされております。

 

 このような状況の下、当社グループの当連結会計年度の経営成績及び財政状態は以下のとおりとなりました。

 

 a)経営成績

 当連結会計年度における当社グループの電子書籍の流通総額は2,000億円と、前連結会計年度の1,550億円に対し、450億円(29.0%)の増加となりました。紙の書籍から電子書籍への移行については、引き続き不可逆的な流れとして進展しており、紙と電子書籍の合計に占める電子書籍の割合は、2020年の24.3%から2021年は27.8%へと3.5ポイント増加、特にマンガにおいては2020年の62.2%から2021年は66.3%へと4.1ポイント増加しており、電子マンガの普及傾向が続いております。国内の電子書籍においては、マンガが9割弱を占めておりますが、今後は文字もの(小説や教養書など)の電子化も進展するものと考えられます。また、文字もの書籍に占める電子書籍の割合は2020年から0.6ポイント増加し6.4%となったものの、米国や中国は出版市場の3~4割を電子書籍が占めていることに比較すると、潜在市場はまだ大きいと考えられます。(出所:出版科学研究所)

 当連結会計年度の前半を中心に、前述の「巣ごもり消費」による紙の書籍から電子書籍への移行が一層進んだことに加え、コンテンツ提供形式の多様化、電子書店や出版社によるキャンペーンやプロモーションの拡大、ユーザーの電子書籍利用定着によって、一層の市場拡大が実現しております。

 当連結会計年度の取り組みといたしましては、With/Afterコロナ社会を見据え、新たな生活様式に即した電子書籍流通を支えるインフラとしての役割を務め、著作者、出版社、電子書店やユーザーといったデジタルコンテンツに関わる全てのステークホルダーの皆様からの要望、課題に真正面から取り組むことで、社会課題の解決と持続的な成長の両立に挑戦しております。具体的には、複数のM&A並びに資本業務提携を実施するなど、新たな出版文化の創造と流通エコシステムの構築に向けた布石を打つとともに、出版業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進への貢献に取り組みました。

 また、ブロックチェーン技術を用いた新たなデジタルコンテンツとしてNFT(非代替性トークン)を開発・サービスインし、当社運営プラットフォームである「FanTop」での販売を開始したことに加え、株式会社トーハンと連携し、書店を訪れて本を購入した読者にNFTを活用したデジタル特典を付与するサービスの提供を開始するなど、当社が提唱する「Digital Content Asset®(DCA®)」の実現に向けた取り組みを着実に進めております。

 一方で、2017年~2018年の間に大きな影響を与えた大手海賊版サイトの閉鎖以降、目立った動きのなかった海賊版マンガサイトの被害が足もとでは拡大傾向にあります。ベトナムなど日本国外に設置されたサーバによる日本向けの海賊版サイトが相次いで確認されており、上位10サイトの総合アクセス数は、かつての大手海賊版サイトを上回る水準に達しております。

 上記の結果、当連結会計年度は、売上高、営業利益、経常利益、純利益とも増加し、過去最高業績を更新いたしましたが、通期予想に対して利益面では一部未達という結果となりました。他方、更なる事業拡大に向けた先行投資については積極的に実施いたしました。具体的な各事業セグメントにおける投資及び費用増加の内容は下記の通りです。

 

・電子書籍流通事業

「LEGACYを作る」…………更なるシェア拡大に向けて、統合後の電子書籍取次システムの追加開発を実施。また、株式会社トーハンとの資本業務提携で企図した新たな出版文化の創造や流通エコシステムの構築に向けた連携強化を加速。

「LEGACYを創りに行く」…ブロックチェーン技術を活用した新たな流通プラットフォーム構築のための開発を実施。また、株式会社トーハンとの協働による電子書籍やデジタルコンテンツを紙書籍と同様にフィジカルの書店で販売、購入できるモデルの実証を開始。

・その他事業

 本の要約サービスflierの会員獲得のための広告宣伝費計上、グループ化したFirebrandグループ(Quality Solutions, Inc.及びNetGalley, LLC並びにその子会社)及び株式会社日本文芸社のPMI着手、インプリント事業の事業拡大に向けた体制整備等を実施。

 

 以上の結果、当連結会計年度の業績については、次のとおりとなりました。

  売上高               104,722百万円(前年同期比25.4%増)

  営業利益               2,811百万円(前年同期比5.5%増)

  経常利益               2,783百万円(前年同期比2.3%増)

  親会社株主に帰属する当期純利益    1,576百万円(前年同期比3.8%増)

  EBITDA             3,927百万円(前年同期比14.7%増)

  1株当たり当期純利益             99.75円(前年同期は104.52円)

 

 なお、営業利益の主な増減要因は下記のとおりです。

 売上増加               21,181百万円

 著作料等の売上原価の増加      △19,038百万円

 販売費及び一般管理費の増加     △1,997百万円

 

(電子書籍流通事業)

 電子書籍流通事業につきましては、電子書籍市場の拡大を支援する「Legacyを作る」と、ブロックチェーン技術を用いた新市場創出を目的とする「Legacyを創りに行く」の2つの事業方針を掲げております。

 「Legacyを作る」においては、引き続き「LINEマンガ」「Amazon Kindle」「コミックシーモア」などの電子書店へのディストリビューションや電子書籍配信ソリューションの提供を行いました。2022年2月末時点で、取引先としての出版社は2,200社以上、電子書店は150店以上、取扱稼働コンテンツ数は200万点以上、出版社や電子書店とのキャンペーンは1万件以上展開しており、当社グループは国内最大の電子書籍取次事業者として出版業界の発展に貢献しております。当連結会計年度の第1四半期においては、一部電子書店が実施した大型キャンペーンが貢献することで大幅な増収となり、今後は資本力のある電子書店におけるキャンペーン実施が市場拡大の鍵を握るものと考えております。

 また、2021年3月に株式会社トーハンとの資本業務提携を実施し、当社はトーハンの筆頭株主となりました。同社との協業により、NFTを活用したデジタル特典を紙本に付与・販売するサービスを社会実装するとともに、商品ラインナップ増加や新企画等を推し進めました。加えて、電子図書館分野においても協働し、導入先開拓を図るなど、紙・電子の垣根を超えたシナジーの創出に向けて取り組んでおります。

 そのほかにも、電子出版のみならず紙出版も含めた売上・印税管理に対応する出版ERPへの発展を目指して開発を進めておりました電子書籍の売上印税管理システム「PUBNAVI(パブナビ)」はβ版の実証テストを開始しております。

 「Legacyを創りに行く」においては、電子書籍市場の更なる拡大を促す仕組みの構築を目指すとともに、新たなデジタルコンテンツの配信モデル、アセットモデルとして当社グループが提唱するDCA®の実現による、デジタルコンテンツの新たな楽しみ方の提案を図っております。2021年10月に当社が独自に開発したNFTプラットフォームとして「FanTop」をローンチし、サービス提供を開始しております。FanTopは、従来フィジカルの世界が主流だったファンアイテムをコレクションするという行為を、デジタル上で何倍も享受できるよう、フィジカルとデジタルを融合する試みです。加えて、3D・AR・VR機能に加え、ユーザー同士でアイテムを売買することができる二次流通機能も備えたアプリも開発し、2022年2月にサービスインしました。

 その結果、売上高は99,309百万円(前年同期比20.6%増)、セグメント利益は2,650百万円(前年同期比2.2%増)となりました。

 

(その他事業)

 その他事業につきましては、引き続き、収益拡大や成長促進に向けた積極的な投資を行いました。

 ビジネス書の要約配信サービス「フライヤー」は、法人向けSaaS事業を成長の主軸に据えた事業拡大を推進し、営業体制の拡充、プロモーションや購入導線の改良施策の実施による会員数の増加に向けた取り組みを進めております。

 電子コミックのカラーリング、コミックの作画支援サービスを提供するアルトラエンタテインメント株式会社は2021年8月にオフィスの移転・増床を完了させ、増加している縦スクロールコミックといった新たなデジタルコンテンツ制作への対応等を加速しております。

 そのほか、2021年3月に連結子会社化した株式会社日本文芸社については、配本コントロールの強化による返本率改善や電子書籍の販売に注力したこと等から売上・利益ともに好調に推移しました。また、Firebrandグループ(Quality Solutions, Inc.及びNetGalley, LLC並びにその子会社)についても既存事業の着実な伸長及びPMIによる利益伸長施策を着実に進めております。

 上記に加え、2021年12月には、小説投稿サイトと出版のハイブリッドモデルを有する株式会社エブリスタの株式を、2022年2月には英国ロンドンを拠点に出版社直販サイトをSaaSで提供するなどD2Cマーケティング機能を有するSupadü Limitedの株式を、それぞれ取得しグループ化するなど、第二の収益軸創出に向け取り組みを進めております。

 その結果、売上高は5,409百万円(前年同期比354.3%増)、セグメント損失は179百万円(前年同期はセグメント損失248百万円)となりました。

 

 b)財政状態

(資産の部)

 当連結会計年度末における資産合計は、52,509百万円(前年同期比21.6%増)となり、前連結会計年度末に比べ9,321百万円増加しました。

 当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ2,458百万円増加し、36,361百万円(前年同期比7.3%増)となりました。

 主な要因は、子会社株式の取得による支出等により現金及び預金が1,303百万円減少した一方、売上増加に伴い受取手形及び売掛金が3,368百万円増加したことによるものであります。

 当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ6,862百万円増加し、16,147百万円(前年同期比73.9%増)となりました。

 主な要因は、投資有価証券が3,920百万円増加したことに加え、のれん及びソフトウエア等の無形固定資産が2,632百万円増加したことによるものであります。

 

(負債の部)

 当連結会計年度末における負債合計は、35,596百万円(前年同期比14.8%増)となり、前連結会計年度末に比べ4,577百万円増加しました。

 当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ5,014百万円増加し、30,439百万円(前年同期比19.7%増)となりました。

 主な要因は、売上増加に伴う仕入増加により支払手形及び買掛金が4,032百万円増加したことに加え、預り金等のその他流動負債が740百万円増加したことによるものであります。

 当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ436百万円減少し、5,156百万円(前年同期比7.8%減)となりました。

 主な要因は、新規連結子会社の退職給付に係る負債569百万円が増加要因となった一方、長期借入金が1,027百万円減少したことによるものであります。

 

(純資産の部)

 当連結会計年度末における純資産合計は、16,912百万円(前年同期比39.0%増)となり、前連結会計年度末に比べ4,743百万円増加しました。

 主な要因は、トーハンからの第三者割当増資の払込み等により資本金が1,494百万円、資本剰余金が1,796百万円それぞれ増加したこと、また、利益剰余金においては親会社株主に帰属する当期純利益1,576百万円を計上する一方、剰余金の配当により322百万円の減少があったことによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、11,399百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は4,632百万円(前年同期比82.1%増)となりました。

 主な要因は、資金の増加要因としては、税金等調整前当期純利益2,363百万円、減価償却費455百万円、のれん償却額660百万円、仕入債務の増加額3,537百万円によるものであり、減少要因としては、売上債権の増加額1,385百万円、法人税等の支払額1,113百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は7,835百万円(前年同期は1,275百万円の支出)となりました。

 主な要因は、無形固定資産の取得による支出778百万円、投資有価証券の取得による支出3,475百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出3,465百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度において、財務活動の結果得られた資金は2,089百万円(前年同期は3,349百万円の収入)となりました。

 主な要因は、資金の増加要因としては、株式の発行による収入2,937百万円によるものであり、減少要因としては、長期借入金の返済による支出1,182百万円、配当金の支払額322百万円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 a)生産実績

 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。

 

 b)受注実績

 当社グループは受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する該当事項はありません。

 

 c)販売実績

 当連結会計年度の販売実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年3月1日

至 2022年2月28日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

電子書籍流通事業

99,309

120.6

その他事業

5,409

454.3

調整額

4

1,827.3

合計

104,722

125.4

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2020年3月1日

至 2021年2月28日)

当連結会計年度

(自 2021年3月1日

至 2022年2月28日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

LINE Digital Frontier㈱

17,002

20.4

19,093

18.2

エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ㈱

10,573

12.7

15,539

14.8

Amazon Services International Inc.

11,501

13.8

13,349

12.7

㈱デジタルコマース

12,139

11.6

㈱BookLive

8,514

10.2

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容等

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 a)経営成績等に関する分析

 当該事項につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」をご参照ください。

 

 b)経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。

 

 c)資本の財源及び資金の流動性

(資金需要)

 当社グループでは、中長期にわたり持続的な成長を図るべく、運転資金において電子書籍等の仕入に係るもののほか、優秀な人材確保のための採用費用及び人件費等の販売費及び一般管理費等への資金需要があります。加えて、M&Aや資本業務提携、新規事業開発といった戦略投資に係る資金需要があります。

 また、設備資金需要といたしましては、新規基幹システム開発のための資金及び新技術開発のための研究開発への投資等があります。

 

(財務政策)

 当社グループの事業活動の中長期的な拡大と高度化に必要な資金を安定的に確保するとともに、財務・財政状態の健全性及び機動性に配慮しながら資本コストの最適化を図るべく、運転資金については内部資金の活用及び金融機関からの借入を中心として賄い、戦略投資に係る資金については、内部資金に加えて、金融機関からの借入やエクイティファイナンスといった多様な資金調達手段から調達時の状況に応じた最適な手段を選択し、資金調達を行ってまいります。

 

 d)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は、当連結会計年度の経営方針に則った業績目標について2020年4月14日に公表いたしましたが、電子書籍市場の堅調な成長にともない、本業である電子書籍流通事業の売上高が好調に推移したことを受け、各経営指標の予想値を修正し、2020年10月13日に改めて公表いたしました。

 なお、当連結会計年度につきましては、With/Afterコロナ社会を見据え、新たな生活様式に即した電子書籍流通を支えるインフラとしての役割を務め、著作者、出版社、電子書店やユーザーといったデジタルコンテンツに関わる全てのステークホルダーの皆様からの要望、課題に真正面から取り組むことで、社会課題の解決と持続的な成長の両立に挑戦いたしました。具体的には、複数のM&A並びに資本業務提携を実施するなど、新たな出版文化の創造と流通エコシステムの構築に向けた布石を打つとともに、出版業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進への貢献に取り組みました。その結果、連結売上高、連結営業利益、連結EBITDAは目標を超過した一方、持分法による投資損失及び寄付金を計上したことから連結経常利益については若干の未達で着地いたしました。

 当社が定める経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等、及び各々の指標等に関する業績予想の達成状況については下表のとおりです。

 

2020年4月公表時

業績予想
(百万円)

2020年10月公表時

業績予想
(百万円)

実績
(百万円)

2020年10月公表時
予想との比較
(%)

連結売上高

77,000

85,000

104,722

123.2

連結営業利益

2,200

2,800

2,811

100.4

連結経常利益

2,000

2,800

2,783

99.4

親会社株主に帰属する当期純利益

1,100

1,500

1,576

105.1

 

 e)セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(電子書籍流通事業)

 売上高は99,309百万円(前年同期比20.6%増)、セグメント利益は2,650百万円(前年同期比2.2%増)となりました。売上高は特定の電子書店による大型キャンペーンの影響や電子書籍の利用拡大に伴う市場拡大等により増加いたしました。また、セグメント利益は投資及び費用増加があったものの、売上の伸長に加えてコスト削減にも努めたこと等から増益となりました。

 

(その他事業)

 売上高は5,409百万円(前年同期比354.3%増)、セグメント損失は179百万円(前年同期はセグメント損失248百万円)となりました。

 

② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者により、会計基準の範囲内で一定の見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの会計上の見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 なお、これらの会計上の見積りに際しては、今後の社会・経済状況などの経営環境に関する仮定が伴うこととなりますが、COVID-19の最終的な感染収束時期に関する合理的な予測は困難であり、これまでの国民的な感染拡大防止の取組みを契機とした生活様式の不可逆的な変化も進むなか、COVID-19の社会的影響を個別に評価していくことが困難になっていくことも考えられます。

 そのうえで、当社グループの連結財務諸表の作成に当たっては、COVID-19による重要な影響は認められず、翌年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクも識別しておりません。

 

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