文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社は、「音と映像で社会を豊かに」を企業理念に掲げ、設立以来、感動を伝える音声・映像関連の独自技術の研究開発を通じて、豊かな社会の創造に貢献する企業となることをめざしております。
当社は、設立以来、主に音声・映像関連の技術を得意として研究開発を行い、「CRIWARE」として、エンターテインメント分野を中心に展開してきました。今後は、近年のスマートフォンゲーム市場の拡大など、環境の変化に柔軟に対応していくとともに、海外市場における顧客獲得に注力いたします。
また、エンターテインメント以外の市場の開拓にも積極的に取り組み、従来の延長線上にない事業拡大を図り、収益力を高めていく方針です。これからも研究開発型の企業として新技術・新製品の開発に積極的に取り組み、グローバルスタンダードなプロダクトラインナップをめざします。
当社グループは、中長期的な事業拡大と企業価値向上をめざしており、売上高の持続的な成長と20%程度の営業利益率を重要な経営指標としております。ただし、当面はCRI TeleXusへの研究開発投資や、モビリティへのソフトウェア投資を優先して行うため、営業利益率は一時的に低下する見込みです。
当社グループを取り巻く経営環境は、技術革新のスピードが速く、最新のトレンドが目まぐるしく変化する厳しい環境です。また、海外の経済・物価動向、今後のウクライナ情勢の展開や資源価格の動向、内外の感染症の動向やその影響など、わが国経済を巡る不確実性はきわめて高く、予断を許さない状況が続いております。
このような環境の中、当社グループは、ゲーム事業で得られた技術やノウハウ、知見、資金を、エンタープライズ事業の研究開発や営業強化に投下することで、事業領域を拡げ、グループ全体で飛躍的な成長をめざします。また、テレウェア構想の実現のために、オンラインコミュニケーションプラットフォーム「CRI TeleXus(シーアールアイ テレクサス)」への技術開発投資を継続するとともに、将来の事業の柱として期待する「モビリティビジネス」に対しても技術開発投資を継続いたします。
セグメント別には、次の課題に取り組みます。
① ゲーム事業
前期第4四半期にオンラインコミュニケーションプラットフォーム「CRI TeleXus(シーアールアイ テレクサス)」の一部機能として先行リリースした「空間オーディオ対応ボイスチャット」の採用実績獲得に注力するとともに、AI通訳等の機能拡充を推し進めます。
海外向けは、新作ゲームの認可再開やロックダウン解除により復調しつつある中国市場に引き続き注力し、現地子会社と連携した販促強化により受注拡大を目論見ます。
また、赤字が続いているゲーム開発/運営子会社は、経営改善や収益構造見直しにより、黒字転換を図ります。
② エンタープライズ事業
組込み分野につきましては、モビリティビジネスの拡大に向け、新製品「CRI Glassco(シーアールアイ グラスコ)」への開発投資を継続いたします。音響ビジネスは、本格始動したカラオケ案件に注力いたします。遊技機ビジネスは、業界としてスマート遊技機への入れ替えが進む中で、当社技術の貢献範囲拡大を狙います。
新規分野につきましては、アパレルや自動車、通販業界に対し、引き続きWeb動画ソリューション及びWeb画像軽量化ソリューションの拡販を進めるとともに、ファンエンゲージメント向上支援や採用関連など、従来とは異なる分野に技術提供を行い、拡大を目論見ます。また、他企業と協業することで、当社単独では難しかった領域への進出を図ります。
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